“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

23-1検定で間違った問題について

2011-07-06 21:08:47 | 日記
こんばんは。

早くも今年も下半期に入ってしまいました!
この半年、特に地震以後は本当に、いつも以上にあっという間だったように思います。

職場は定期考査前で、生徒もスタッフも蓄積疲労が出てきました。
しろねこの今のクラスの生徒達は殆ど休まないのですが、昨日は風邪での早退が二人も…。
どうやら担任の自分も、一部の生徒と同じ症状のようで、
「私も一緒に帰りたいわ(笑)」
と言いながら、その子の保護者に早退の連絡を入れたりしていました。

去年は職場で学年のスタッフみんなが風邪をひいているのにしろねこだけ無事なこともありましたが、今年は逆のようです(汗)


さて、大変遅くなりましたが、23-1検定で、しろねこが外した問題と解答と反省を挙げてみます。

なお、これは自己採点によるもので、まだ正確な結果はわからないので、もしかしたら間違い箇所は更に増えるかもしれません…。

…そのときはそのときで。


■読み■
2.各地の銘酒に【品隲】を加える。
※「隲」は正字体と配分が違いますが、携帯ではこれしか出ません。
《解答》ひんしつ/×ひんちょく
「隲」の片方の音読み(「ちょく」)しか解っていませんでした。

9.執拗な【推鞫】にあった。
《解答》すいきく/×すいげん
完全な不勉強。
「鞫」は「ただす・しらべる・罪状を追及する・きわめる」の意。

11.功あって将軍より【偏諱】を賜う。
《解答》へんき/×へんい
いつも間違う問題。
「諱」は、「いみな。死者を尊んで送る名」。

13.【幺[「摩」の「手」の部分が「幺」の字]】を重用して朝政を乱す。
《解答》ようま/×ゆうま
完全な不勉強。
「幺」は「ちいさい・おさない」の意、「[「摩」の「手」の部分が「幺」の字]」も「ちいさい・こまかい」の意。

19.朝猿【甍棟】に響き、夜水帳薄に声す。
《解答》ぼうとう/×こうとう
注意力散漫な証拠のミス。
「薨」と完全に勘違い。この癖は克服したはずだったのに…。

23.場末の往来はひどく濘っていた。
《解答》ぬか/にぎわ
「泥濘」とかいうのにね~!
知っているのに、その場では全然知らない別の字に見えてしまいました。


■書き取り■
5.法外な要求に顔が引き【ツ】る。
《解答》攣/×痙
「痙」か「攣」か悩むところまでは辿り着いたのですが、あろうことか「痙」の方を書いてしまいました。「痙」の訓は「ひきつ(る)」。
「つ(る)」と似ているけれど、正解ではありません。

11.海外進出の【キョウトウホ】となった。
《解答》橋頭堡/×郷頭補
不勉強。
「橋頭堡」は
①橋を守るため、橋のたもとに築く陣地。
②川や海から敵地に上陸するとき、そこを作戦・攻撃の拠点とする対岸の陣地。

13.【コウカン】の原理を使って巨石を動かす。
《解答》槓[木+貢]杆
「[木+貢]杆」とは紛れもなく「てこ」のこと。
「てこの原理」。
「巷間」は苦し紛れに書いたから、間違っているだろうとは思っていたけど、嗚呼…。


■国字■
完答


■語選択書き取り■
3.洗い清める。【とうでき】
《解答》蕩滌・盪滌/×灌漱
誤った語を選択している時点で既に崩壊。
しかもこれ、書くなら「盥漱」でしょ…。

4.ひっそりしてものさびしいさま。【しょうじょう】
《解答》蕭条/×靉靆
3に同じで、こちらも誤った語を選択している。
勉強不足、集中力切れ。

※因みに今回の問題で、正しく答えると余ることになった選択肢について。

○りんれつ … 凛冽・凛烈(空気が寒く身にしみ入る様)
○あいたい … 靉靆(①雲がたなびいている様。②雲が空を覆って暗い様。③暗く陰気な様。)
○かんそう … 「かんそう」という読みの熟語は20語以上あるが、検定で主に出題される可能性があると思われる語は次のとおり。汗瘡(あせも)/閑窓(閑静な部屋の窓)/盥漱(手を洗い、口をすすいで身を清めること)/翰藻(詩歌や文章)/諫争・諫諍(あらそってまでいさめること)/諫奏(天皇・主君に忠告を申し上げること)


■四字熟語書き取り■
2.【ちゅうびゅう】未雨
《解答》綢繆/×采送
前もって準備をしてわざわいを防ぐこと。
「綢繆」は固めふさぐ、つくろうこと。雨が降る前に巣の透き間を固めつくろうことから。

3.【しちし】八舌
《解答》七嘴・七[「嘴」の「口」がない字]/×七鴟
意見の多いこと。また、あちこちから意見の出ること。

4.【さいそう】応対
《解答》洒掃・灑掃/×采送
日常生活に必要な仕事や作法のこと。ふきそうじをすることと、応対すること。

7.結跏【ふざ】
《解答》趺坐/×扶坐
まさに復轍を踏んだ問題。
仏法の座法の一つ。「跏」は足の裏、「趺」は足の甲。

9.冠履【とうえき】
《解答》倒易/×綢繆
上下の順序が乱れること。かんむり(=冠)とくつ(=履)がさかさまに(=倒)いれかわる(=易)こと。
しろねこは「繆」と「謬」を混乱したイメージで書いてしまいました。

10.瑣砕【さいじ】
《解答》細膩/×韜易
情のこまやかなこと。「瑣砕」はこまやかなこと、心をこまやかにくだくこと。「細膩」はきめこまやかなこと。


■四字熟語意味選択■
完答
※これだけ書き取りのほうを間違っても、熟語の半分が見えるというヒントだけで意味は選べてしまうのが悲しいです。


■当て字・熟字訓■
9.竜蝨
《解答》げんごろう/×もぐら
「もぐら」は「土竜・[「鼠」+「偃」の右側]鼠」。


■二字熟語・一字訓読み■
1.【耘鋤】― 耘る
《解答》うんじょ/こうじょ
注意力散漫な証拠のミス。
普段練習している「耕耘」につられ、「耘」を「耕」で読んでしまいました。

5.【劬労】― 劬れる
《解答》くろう/×こうろう
「劬」は、覚えきれなかった字。
練習していた記憶は、くっきりあるのですが…。

7.【奔軼】― 軼ぎる
《解答》ほんいつ/×ほんしつ
不勉強。


■対義語・類義語■
8.八荒 ≒ 【うだい】
《解答》宇内/×宇大
字面だけ見れば惜しいですが、意味が分かっていなかった以上、惜しいも何もないです。
「宇内」は「あめのした。天下。世界」の意。


■諺■
6.【キュウカツ】を易う。
《解答》裘葛/×久闊
「裘葛」は、冬に着る毛皮の衣と、夏に着る葛の繊維で織ったひとえの着物。転じて、冬から夏まで。一年の意。 

7.二卵を以て【カンジョウ】の将を棄つ。
《解答》干城/×環上
「干城」とは、「盾(=干)となり城となって. 国家を防ぎ守る武人」。
「二卵を以て干城の将を棄つ」とは、「過去のささやかな過ち(=民衆から嘗て卵2個ずつをとりたてたこと)を咎めて、有能な将軍を登用しないこと」。

9.【エンブ】の塵ともならばなれ。
《解答》閻浮/×偃武
「閻浮」は、
①須弥山の南方海上にあるという大陸の名。諸仏が出現するとされた。
②この世。現世。もとはインドを指したが、のちに人間の住む世界をさす。

10.騏驥の【キョウチョク】するは、駑馬の安歩するに如かず。
《解答》跼躅/×跼躑
注意力散漫な証拠のミス。
「つつじ(躑躅)」と混同。阿呆過ぎる…。


■文章題書き取り■
7.或いは【カカン】星辰の地平に重接せるが如き、…
《解答》河漢/×果敢
「河漢」は、「天の河」の意。天の河が遠い空にあることからいう。


■文章題読み■
オ.茶碗蒸しは【鶩】を以て第一と為さば、…
《解答》あひる/×ぼく
文体から警戒してか、つい音読みで読んでしまいました。訓読みでよかったんですね、なんだ…。


以上です。

合格しなかったこともあり、失点問題を並べるのは恥ずかしい限りですが、でも、まずは自分が自分の間違いに向かい合わなくては。

また少しずつ前に進みます。

では、また。