ノーベル経済学賞のポール・クルーグマンの著書である。内容が難しく、日本語訳のため、実に読みにくい。ところどころ飛ばして何とな読み終えた。 主張は極めて単純明快。
今はまだリーマンショック以後の不景気が続いていて、まともに回復していない。そして失業者の技能や労働市場での価値の低下から、その害が一時的なものではなく、長期的な被害になりつつある。だから景気回復をきちんとやろう。
そしてその手法も明快。昔ながらのケインズ的な財政出動をやろう。国債を出して大量の公共事業をやろう。今まで行われている景気刺激策は小さすぎる。そして中央銀行はそれを金融緩和で徹底的に支援すべきだ。
というもの。この本は2012年6月、つい最近のことだ。そして当然のことながら、日本のことではない、アメリカの
ことだ。著名な経済学者までもがこうまで徹底的に言うかね。日本の場合はもっとひどい状況なのにね。
もうひとつ、新自由主義総帥を「〇〇ーマン」しか覚えていなくて、その人の本かと思って買ってみたのである。途中気が付いて、その人は、「ミルトン・フリードマン」だった。この本は「ポール・クルーグマン」でちょっと似ているが全然違う。私は、経済は素人だが、主張はきっと全然違うんだろうな。
さっさと不況を終わらせろ | |
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