

対岸に渡る埠頭には船が2隻あった。左右それぞれに埠頭があり、それぞれに
向かう船がたまたま2隻並んでいたのだ。

ふと気付くと、KYOKOさんが間違ったほうに並んでいるのに気付き、
呼び戻す。あわてて乗りこむ船はそれでもまだ少し待ち時間があったようで
まだ何組かのグループが乗り込んだ後、船は出港した。
先日乗りこんだ黄浦江の渡し船と同じ大きさの船だ。

静かに船が出航した。向こうの南浦大橋もライトアップが始まった


そして行き先の産業エリアも


行きかう渡し船も外灘よろしくライトアップしていて、なんだかひろびろと
している分、のんびりしている。

反対に目をむけると今日何度もいろんな方向からみてきた盧浦大橋。

上海はライトアップするためのような街だ。


露光を変えたりして何度かシャッターを押す。船内はとても暗くて静かで
産業エリアに行く人はもっと実務的な人が多いのだろうか。

世博文化中心は、夜の中だとさらに真っ白な様子を浮かび上がらせる。
中国館のぼーっとした形とは違い、夜の中でくっきり浮かぶその姿は
結構ぼくを感動させる。
万博の見学になった帰国2日前。それは悪くない日だったのかもしれない。

思ったほどにはひどい人ごみじゃなかったし、想像以上に広い敷地で
疲れたけれど、悪くなかった。

だんだん岸に近づいてくる。岸に沿って船がゆっくり進む。。


さてこちらになにがあるだろう。きっと本日最後の観覧エリアになる。

中をわりと勉強してきているのだろう。KYOKOさんがそう言って前をみている。

再び灯りが強くなってきた。もう到着が近い。

着岸時間が近づくと船内も静かながら少しざわついてきた。
それほどみんなせっかちではないのは、性格がやさしい人が多いのか
あるいは…もうみんな疲れているか、だと思う


ブリュンヒルトのような文化中心は後方に見えるようになった。

そう見えるということはもう到着なのだ。
出航のときのように静かに着岸した船の扉があくと、みんなゆっくり

ゆっくりと進み始めた。最後のお目当てはどこですか?


岸辺にはろうそくのような形をした街灯がぽつんぽつんと、それでも
ライトアップのおかげでかなり明るい様子で、産業エリアを照らしている。


さあ、歩き始めよう。めざすは日本産業館。

