かどくら邦良@高崎市議会議員 ブログ

思いをブログに綴ります。

2008.10.16 県議会 環境・農林委員会    県外視察第1日

2008-10-16 17:10:27 | インポート
昨日は、県外視察で宮崎県へ。宮崎県は唯一、今まで訪れたことのなかった県です。

午後2時に県庁に到着し、早速ヒアリング。宮崎県森林環境税について自然環境課の職員のみなさんから説明を受けました。

税の使途。約3億円の内訳は、

① 森林づくり応援団育成・支援事業
② 森林環境教育推進事業
③ 水と緑の森林づくり推進事業
④ 水を貯え、災害に強い森林づくりの事業
⑤ わが町のいきいき森林づくり推進事業
⑥ 荒廃渓流等流木流出防止対策事業
⑦ 花粉の少ない苗木生産等促進事業

などとのこと。

事業は平成18年度よりスタートし5年の時限条例。私からは、事業の検証と課題について質問しました。

東国原知事のもと、中山間地域対策室を新たに設け、「限界集落」の呼称を「いきいき集落」とネーミング。

森林環境税は、群馬県で只今検討中です。私は森、山、川、水を守ることは、中山間地域再生と同義語と考えており、局所的ではなく、横断的かつ中山間地域再生の戦略的な税にすべきとの思いを強く感じました。


2008.10.15 心のふるさとわが中里村      -土屋政江さん-

2008-10-15 16:22:01 | インポート
先日、神流町旧中里地区で、あいさつまわりでお邪魔したお宅で「心のふるさとわが中里村」という一冊の本に出会いました。著者は土屋政江さん。

土屋さんは1927年(昭和2年)旧中里村に生まれ、結婚して今は藤岡市に住んでいるとのこと。

本のページをめくるにつれ、著者に会いたいという気持ちがわきあがり、数日後、土屋さん宅を訪ねてしまいました。

土屋さんは、突然の訪問者である何だかよくわからない人を笑顔で歓待してくれました。

      
                  土屋政江さんと

中里村は現在万場町と合併し神流町となっています。私は選挙区旧中里村の人々の暮らし、文化に強い関心を持っています。

この地域の発展のためには歴史や風土を知らなければなりません。土屋さんが懐かしそうに語る中里村に心惹かれました。

土屋さんは本の中でこう語っています。

≪第二次世界大戦が敗戦で終わり、新憲法が制定されました。男女同権、女性も参政権を得て、社会的にも発言し、意見を発表するのが盛んになりました。私も新聞、ラジオなどに投稿、一度掲載になるとおかしなもので病み付きになり、書くようになりました。

昭和四九(一九七四)年、朝日新聞群馬版に三沢義信先生と「群馬のチベット」といわれた奥多野を紹介する文を書きました。高齢者たちは、戦中戦後の厳しい時代を生き抜き、旅行もせず、うまいものもろくに食べず、朝暗いうちから働きづめでした。田んぼは無いし、斜面の畑を耕し、リヤカーも使えないので人の背で荷を運搬する劣悪な環境に耐え、精一杯働き、一生懸命生きる様子を伝えたかったのです。


土屋さんの中里村に対する思いが伝わってきます。

昭和40年代から50年代にかけて中里のみなさんより、聞き取りを中心に構成されています。

第一章は『中里村紹介』と「四季の暮らしと仕事」「下小越の歴史とくらし」
第二章は『悲喜こもごも個人生活』
第三章は『眺望絶佳の集落』として、中心部から離れた持倉、明家、今泉の集落を訪ねて、見たこと聞いたこと。それに「橋倉、八倉覚え書き」、「魚尾の女し三人の話」と、「中里のことば」などです。

第三章の『眺望絶佳の集落』の持倉に生きて-岩崎ちゑさん(大正三年生まれ)からの聞き取りは、興味深く読ませていただきました。

持倉地区は、海抜950mにある集落です。現在は67歳の方が最年少で、戸数は17戸ほどです。昨年9月の台風9号の際は、災害により道路封鎖され1週間孤立してしまいました。集落としては、いわゆる限界集落100%の地域です。

聞き取りの中で岩崎さんは「持倉の陽気と作物」「自給自足」などの様子を語ってくれています。

≪戦時中から、小平だの、万場へ買もんに行ぐようになった。近いから。着るもんなんかも男しに買ってきてもらうだぃ。暮れや、物日の前の買い物も男しに行ってもらうだぃ。女しが行ぐじゃにゃぁ、一日がかりだから。

小平や万場で、油揚だの魚なんか買ってきゃぁってきてみると、それがなくなってることがよくあったぃ。「確かに買って来たわけだで。どうしたんだんべ、キツネに盗られたんかなぁ」なんてゆったもんだぃ。そおゆう時ゃトンガラシ(唐辛子)を持ってると化かされにゃぁちったぃ。人が化かされた話もよく聞いたったぃ。≫


聞き取り時は1973年(昭和48年)の冬。聞き取りの中で岩崎さんが語る方言が活き活きと当時の暮らしぶりを伝えてくれます。特に語尾が印象的「いにゃぁ」「なげだ」「だっちゅう」「だんべえね」「ついてらぃ」「だぃ」などなど。

土屋さんは「あとがき」で、「中里村が無くなって心にぽっかり穴があいたようです。」と。しかし「中里村の象徴の叶山は大分低くなりました。形は変わっても叶山や神流川は、私の心の拠り所で、嬉しいにつけ、悲しいにつけ、私の問いかけに、暖かく応えてくれる気がします。中里は永遠にみんなの心に生き続けるでしょう。」と締め括っています。

中里村の歴史、文化、風土そして環境を守っていくために私も微力ですが力を尽くします。土屋政江さんありがとうございました。

なお、「心のふるさとわが中里村」は各自治体の図書館に寄贈されているとのことです。ぜひ一読を。

昨日は早朝より、吉井町内中山峠県道沿いで街宣。家が周辺にないので、遠慮なく訴える事ことができました。終了後は吉井町役場で陳情処理。その後はあいさつまわり。

本日から10月17日まで県議会環境・農林委員会の県外視察で宮崎県、鹿児島県に行ってきます。


2008.10.14 G20 -国際協調-       アメリカ単独主義の終焉

2008-10-14 17:12:21 | インポート
10月12日、グローバル金融危機に対応するためにG20財務相、中央銀行総裁会議が開催された。

G20は、いわゆるG7に加えてオーストラリア、中国、ブラジル、韓国、南アフリカ、サウジアラビアなど19ヶ国とEUも加えた20の地域から成り立っている。
ブッシュ大統領も飛び入りで参加した。

G20では、
① 金融危機の対応のための規制、監督。
② 市場への資金供給、金融機関の健全化、預金者保護。
③ 金融市場安定化のため、すべての経済的、金融的手段の方策をとる。
④ 1国の行動が他国や、金融システム全体の安定化を損なわないように連絡体制の強化を行う。
などについて声明で発表された。

アメリカ発の金融危機をG7だけではなくG20で対策を講じるこの国際協調は、冷戦崩壊以降、超大国アメリカの単独主義が終焉したことを意味する。

ブッシュ政権の外交でのアメリカ単独主義、市場原理万能主義は、アメリカを壊すだけではなく、世界を壊しかねない状況に直面している。アメリカは単独では存在しない。世界からの支援、国際協調なくしてアメリカは立ち行かないことを、今回の金融危機により自己証明してしまった。

外交においてもアメリカの北朝鮮に対するテロ支援国指定の解除は、北朝鮮の非核化にいき詰まり、アメリカ単独の力だけの外交では立ち行かないことを、これもまた自ら証明してしまったのではないか。

当面、6ヶ国協議という集団交渉、国際協力によってでしか北朝鮮の非核化プロセスは前に進まないだろう。

11月4日投票のアメリカ大統領選では、外交方針で国際協調路線を明確にしたオバマ氏が各種世論調査で優位に立っており、オバマ氏が大統領になれば、アメリカの国際協調路線は、さらに進むことになるでしょう。

佐々木 毅 学習院大教授は、10月13日の読売新聞で、「金融危機、どう立ち向かう」のインタビューで「金融グローバリズムの先生として振舞っていたアメリカが、墓穴を掘った。」「今、『権力』は市場から政治へと移りつつある。冷戦終結後の20年間は、市場の力が異常なほど強く、何かを決める力は政治ではなく市場にあった。」と指摘している

「市場の力が異常なほど強く」とは、アメリカの力が異常なほど強くと置き換えればわかりやすい。

冷戦後の世界はアメリカが圧倒的なヘゲモニーを握っていた。しかし「『権力』は市場から政治へと移りつつある」のだ。権力は、アメリカから国際協力へ、多国間協力へむかう。金融グローバリズムより、民主主義が優位に立つ日は近い。いや、民主主義が優位に立たなければならない。



昨日は、早朝6時から奥多野事務所の設営準備で、青年部の野中さんと神流町へ。看板、トイレ、事務所セットなどで大変お世話になりました。

       

吉井町に戻り、角倉邦良連合後援会 青年・女性部の大沢川親水公園の、おそうじボランティアに参加。

    

10時30分からは、吉井・高崎交流バス出発式に参加し、あいさつをさせていただきました。

         

主催者である松浦高崎市長が、「あとは高崎市議会、吉井町議会の議決だけ。」と述べられました。吉井町議会の混迷状況は深刻でありますが、松浦市長のこの言葉を重く受け止め、私は町議さんの説得活動に全力をあげていきます。すべての責任は私たち吉井町側にあります。



出発式終了後は、大沢川親水公園に戻り、おそうじを終えた青年・女性部のみなさんと、おいしいビールや秋刀魚の塩焼きなどで満喫。新しい参加者のみなさんと、じっくりお話しできました。

青年部、女性部のみなさん、ごくろうさまでした。


2008.10.13 秋-秋桜、運動会。

2008-10-13 20:12:10 | インポート
     

秋めいてきた此の頃、秋桜にも目がいかない余裕ない日々。

ほんのちょっとでも余裕の心持ちを持てるかどうかで、判断が変わってきます。政治において判断力は、決定的な要素です。

昨日は吉井町、上野村、神流町の町民運動会へ。

午前8時開会の吉井町運動会で、来賓としてあいさつをさせていただきました。各地区のテントにごあいさつ。



終了後、高速道路で車をふっ飛ばし、湯ノ沢トンネルを通って上野村運動会。

松元村長さん、西沢教育長さんにごあいさつ。参加村民のみなさんへあいさつさせていただいて神流町運動会へ。

       

会場で角倉後援会の宮本会長と合流し、おいしい昼食をいただきました。

奥多野事務所開設のうちあわせ後、宮前町長、町議会議員のみなさん、町民のみなさんにあいさつ。

上野村、神流町は小学校、中学校、住民のすべての運動会を兼ねており、盛り上がりはたいへんなものでした。

竹に各地区の名称を入れての応援に熱が入っています。

普段会えない町・村民のみなさんに、お会いすることができました。地元要望についても様々よせられ有意義な1日でした。


2008.10.12 金融資本主義の暴走を止め、 まっとうな資本主義へ。

2008-10-12 23:56:42 | インポート
アメリカ発の金融危機が、いよいよ日本にも及んできました。東京株式市場・日経平均は1万円を大幅に割り込み8,276円43銭まで落ち込みました。

アメリカのサブプライムローン問題に端を発した世界的金融危機ですが、対策も重要ですが危機を引き起こした根本についても考えておかなければなりません。

1990年代からアメリカで金融工学がもてはやされ、IT化がそれを加速しました。

物を作り、それを売ったり買ったりするのが経済の基本であったものが、株や為替の小手先のパソコンのやりとりで巨万の富を得る事が出来る。20~30代の若者がパソコンを操作し、冷汗を流すことはあっても、汗水を流して稼ぐことを忘れたグローバル金融資本主義。

こんな資本主義が早晩壊れるのは目に見えていました。サブプライムローンとは、住宅建設のためにアメリカ国民の借金を証券化したもの。その証券が世界中にばらまかれ、売られたわけですから、泡の売買です。

日本としては当面、世界各国との公的資金投入で足並みを揃える協調体制をとりつつ、国内的には金融危機へのセーフティーネットの再整備や準備が必要です。

中小金融機関への公的資金の注入や、生命保険への公的支援制度などの法的整備を自民党・民主党は、早期に明らかにすべきです。

公的資金(税金)を世界的に投入する以上、金融資本主義に新たな規制は絶対に必要です。各国政府の義務です。

庶民の暮らしの現場から考えると、これらの事象は雲の上の話でしたが、実体経済に影響が表れてきており深刻です。

しかしその一方で私たちは、働き、遊び、食べる、寝るなどの、あたりまえの生活常識からもう一度グローバル資本主義を徹底的に見直していかなければなりません。

物づくりを基本にし、それを売ったり買ったりする、まっとうな資本主義へ今こそ転換していかなければなりません。

古いといわれるかもしれませんが、やはり内需拡大しかこの危機を根本的に乗り切る方策はないのではないか。政府や、とりわけ大企業は、内部留保を出来るだけ吐き出して国内消費に生産体制を転換し、国内の実体経済のファンダメンタルを強化することが、遠まわりそうに見えるが、再生への近道では。

安直な金融資本のグローバル化に同調しない、新たな経済哲学こそが問われています。

昨日は、吉井町内あいさつまわり。

     

瑞宝単光章を受賞した吉井町矢田の武者元一さんのお祝いに、自宅をお訪ねしました。おめでとうございました。