山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

発送電分離について

2013-01-22 | 政治・経済・社会

 報道によりますと電力システム改革専門委員会が送電部門を別会社として分離する、いわゆる法的分離とすることで大筋合意したとのことです。

 以前に「発送電分離ですべてがうまく行くのだろうか?」で述べておりますが、分離しさえすれば諸問題が解決するといった単純なものなのでしょうか。日本は諸外国に比べ遅れているといったことがよく語られます。発送電分離を実施した電力先進各国(?)において何らの問題も発生していないのでしょうか。「発送電分離に関する最近の研究のレビュー - 電力中央研究所」なる資料があります。電力中央研究所の資料であるから何らかのバイアスが掛っているのではないかと指摘する向きもあろうかと思いますし、日本の特殊性といったこともあろうかと思います。しかしながら、発送電分離推進論者は、先の資料で紹介されている全ての論点につき何故に分離した方が良いかを明らかにする必要があるものと考えます。

 発送電分離とは別問題ですが、政治家の中には東西の電力周波数を統一した方が良いと主張されている方がいらっしゃるようです。これに関しても「電力の周波数統一は可能か?」、「電力の周波数を統一するメリットは?」で既に指摘しております。

 一旦定まった制度を変更するには大きなエネルギー(人的、物的、政治的、・・・)が必要となります。また、大きな混乱を引き起こす可能性もあります。そのようなリスクを冒してまでやるべきことなのか、その前にやれることがあるのではないか等々、大いに議論が必要なのではないかと考えます。