山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

稲刈り終了

2011-10-10 | 農業

 稲刈りが終わりました。今年は例年より成熟が早かったそうで、一週間ほど早めの収穫になりました。私が小さい頃は、手刈りでしたが、現在はコンバインで脱穀まで機械化されておりますので、一大イベントということではありません。我が家には機械がありませんので、田植えと収穫は委託しております。お任せしておけば特に何もすることは無いのですが、一応お手伝いということで、刈りとりの様子を見学しておりました。

 脱穀した米は、軽トラなどでカントリーエレベーターまで運びます。ここで乾燥、貯蔵、精米などが行われることになります。ですから自分で作った米を自分で食べるためには、これらの一連の作業を自分でするしかありません。基本的に全量出荷して、自家消費分は予め保有米として予約しておいて、必要な時にカントリーから引取ることになります。保有米として予約した量を控除して、残りの分が実際に市場で販売されることになります。

 このように米作りに関しては、かなりの程度集約化が進んでいます。集約化すれば、生産コストが下がりますが、自分の生産物に対するこだわりみたいなものは無くなってしまいます。手間を掛けようが掛けまいが、最低限の基準さえ満たしておけば、収量が大きい方が売上が上がります。要は如何に低コストで、収量を上げるかといった経済合理性が罷り通ることとなります。こうなると品質を向上するために努力をしようとする意欲が失われてきます。品質の維持は最終的には個別農家の良心に頼る他なくなります。

 以前ソ連の農業の紹介で国営農場(ソホーズ)や集団農場(コルホーズ)のことが教科書などに載っていました。今の農業の方向性は、もしかしたらこれに近いものがあるのではないかと思ったりもします。この結末は、歴史が証明している通りです。