段落が変わると詩は小説になり日記は手紙になる。つながっているようでつながっていない。形が変わると心も変わる。段落を避けて進むことはできない。私は僕になり、母は猫になり、先生はささくれになり、僕は夕日になり、海は小川になり、雲は消しゴムになり、言葉は波線になり、段落毎に落ちていく。わからない、わからない、わからない……。(変化を望まないものはいないのだろうか)希望は夢になり、うそは朝になり。何がどうなるかわからないのに。このまま行けることはない。あの段落は、また新しくできた国境のようだ。根は街になり、息は虹になり……。
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かかわりの改行済んで見ず知らず
今となってはシーラカンスだ
(折句「鏡石」短歌)