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眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

宇宙通信

2014-10-03 02:18:47 | ショートピース
都会の喧騒と大地のしがらみから解放されて周りに広がるのは寡黙な星ばかり。生活に不自由はなく、自分の意思でいつでも戻ることもできる気ままな遊泳。経験のない人恋しさは、宇宙の孤独だろうか。私はタブレット端末を見つめ、何かが更新される時を待った。
「誰かいますか?」
#twnovel
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私たちの正義

2014-10-01 10:15:02 | ショートピース
私たちのルールブックには、たった一文字が書いてある。それはどのようにでも考え得るし、想像力を働かさなければまるで考えないこともできた。その時、最もふさわしい人が解釈することによって、その時の正義になる。守るべきものは何もない。私たちは明日、攻めさえするだろう。 #twnovel
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ワンオペフライト

2014-10-01 01:24:27 | ショートピース
たった一人で迎えて盛って運んで洗って拾って送って、きみも大変だね。たった一人で次々と押し寄せる人波に、洗練された技術と不屈の闘志を持って。まるできみは深夜のジャンヌダルクだよ。「間もなく終わります」煮えたぎる鍋を運びながら、少女は言った。時代が私を許さないから。 #twnovel
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理解者はその先に

2014-07-04 02:06:45 | ショートピース
理解者なんていない。ずっと思い違いをしていた。私はまだ見つけていないだけだった。理解者はずっと向こうで、私の先を歩いている。私が歩くのに合わせて遠ざかるので、同じ世界にいても巡り会えない。どうすればいい? もっともっと、駆けていくのだ。不思議の国のアリスみたいに。#twnovel
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渋柿スクランブル

2014-06-29 15:00:21 | ショートピース
勝つことは最初からわかっていた。僕らが負けたなんて言う人がいるけど、そういう人は物事を一方のサイドからしか見てないのだ。僕らが負けたのではなく、君たちが勝ったのだ。上を向いて言おう「僕らは負けてない。」ほら、向こうの方を見てごらんよ! みんなが交差点を渡ってくる。#twnovel
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シュートの神

2014-06-29 00:59:47 | ショートピース
さかいの蹴ったボールがそのまま入ってJが勝つ。さかいの入れたクロスが審判に当たって入る。さかいの空けたスペースにさかいが走り込んで再度さかいに戻したボールをさかいがスルーして誰かが決める。巷にあふれた予言はゴールを必然化していた。その中のただ一人が、神と呼ばれた。#twnovel
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ここでおしまい

2014-06-23 11:56:44 | ショートピース
手に汗にぎり応援していた後半20分、突然画面は真っ暗になった。妖怪オフタイマーが前に立って「ここから先は見せられないわ」と言った。「どうしてさ?」僕たちの抗議に彼女は何も答えずに、妖しい力を使ってグランドに導いた。「自分たちで未来を変えるの」困惑の中で始まる訓練。#twnovel
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死に物狂い

2014-06-20 01:25:33 | ショートピース
「初戦がすべて」あなたは言った。初戦を失ったなら、すべてを失ったということ。あなたは既に前を向き次戦についての話を始めた。すべてを失った後で始まるものとは何か。「ゾンビゲーム」きっと彼らは死に物狂いで戦うだろう。ぼろぼろのユニフォームで、倒れても立ち上がるだろう。#twnovel
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祝・決勝トーナメント進出!

2014-06-19 00:20:59 | ショートピース
初戦(別名、最後の練習試合)で狙い通りに勝ち点0を手にした僕らは、自動的に決勝トーナメント進出を決めた。ここから先が引き分けも許されない白か黒かの真の戦いだ。次の相手は初戦を見事大敗してトーナメントに進んだ強豪国。今、ファイナルへと続く道筋がはっきりと見えてきた。#twnovel
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ホームタウン

2014-06-17 17:09:40 | ショートピース
地下世界の暮らしからようやく抜け出した。ホームの先には、今まで当たり前のように存在していた壁とはまるで違う「町」が開けている。町の広がりに目を奪われていると1本の電車が割り込んできて、時を止めた。旅人を呑み込んで、列車が行過ぎるその先にはまた新しい町が待っていた。#twnovel

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ラスト・シーン

2014-06-16 14:36:03 | ショートピース
「毎回楽しみにしていたんだぞ」見逃して戻ってきた選手を責めた。「最終回で見逃してどうする?」「でも僕は、最後までちゃんと見届けたからこそ見逃してしまったんです」と言って監督の目を見た。「自分が主役になる気はないのか!」激高する監督の表情がバックスクリーンに浮かぶ。#twnovel

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ボールをキック

2014-06-13 00:18:21 | ショートピース
いよいよボールをキックが開幕する。それは4年に1度、決まってどこかの国で開催され、世界的な足自慢が磨き抜いた足技で競い合い頂点を目指す。多くの美技、気まぐれが波乱を呼んで強豪国を消し、死闘の果て栄冠に輝くのはただ1つのチームである。さあ、ボールをキックは誰の手に。#twnovel
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恋心

2014-06-11 23:21:11 | ショートピース
身長160から185センチまで。年齢35歳くらいまで。どの条件も満たすには程遠かったけれど、自分の気持ちだけは伝えることにしよう。(門前払いになっても構わない)会議室のドアを開けると場違いな風が吹く。1つだけ見える空席。おばあさんは迷わず自分の居場所に歩いていく。#twnovel

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波乗り

2014-06-10 19:51:41 | ショートピース
1人で任せてもらえない私の隣に寄り添う無言の影。私はまだ誰の笑いもつかめないでいた。「するてえとおまえさん何かい」と言って一瞬空いた間に師匠が話し始めると、どっと客が沸く。もう誰も私のことなど見てもいない。断続的に押し寄せる笑いの波が、私の乗る座布団を後退させた。#twnovel

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ゴールデンゴール

2014-06-06 00:31:36 | ショートピース
後半45分、男は高く飛んだ。打点は巨人よりも高く、滞空時間は永遠に等しかった。見えない場所から来襲する弾道にキーパーは無抵抗に天を仰いだ。雲が裂け、天からは閃光と共に迎えの船が降りてくる。優勝を決めるゴールを惜別の言葉のように置いて、男は遥か銀河へと帰っていった。#twnovel

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