JSP_Blog

ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

思うにまかせない

2011-09-21 10:51:24 | 日記
今回はネタ帖から昔話でも。

「思うにまかせない」の「思うに」は、「考えてみるに」「推察すると」という意味の副詞ではなく、「まかせない」は「~にまかせる」の否定形である。
「思うに」は「(自分の)思うとおりに」となり、「まかせる」は「そのままに進む」という意味でその否定形になるので、本人の意思の通りにならない、思い通りにいかないという困難表現になる。

今も昔も思い通りにならないことが大半であるが、昔この事を強烈につきつけられた事があった。

SEというものは大抵3年目ぐらいに大体プログラミングの基礎を習得し終わり、脂が乗ってくる(太る、という意味ではない・・・と思う・・・)私自身もその例に漏れず、「自分に作れないシステムは無い」と今では赤面するほど思い上がっていた時期があった。

だがシステム開発プロジェクトというもの(に、限らないが)は個人の能力のみに寄りかかった力任せの遂行を拒絶する。
開発は前提条件、構成要員、目的、環境、予算、立場、能力、責任等々目に見えているものから見えていないものまで複雑な要素が組み合わさっている。これは担当している開発規模の大小を問わず、ビジネスとしての開発であれば必ず存在するものなのだ。

それらを無視、あるいは知ろうともしないで成功するほど開発は甘くない。そして思う筈だ。

「どうして・・・・」

これは「どうして仕事がうまくいかないんだろう」かもしれないし、「どうして自分は評価されないんだろう」かも知れない、あるいは「どうしてこんなに苦しい思いをしなければならないんだろう」かも知れない。
軽いところでは「どうしてこんな面倒くさいことをしなければならないんだろう」「どうしてこんな意味の無い事をしなければならないんだろう」ということかも知れない。

大規模な開発になるほど、それまでの経験では想像がつかない面倒な手続きや会議、資料が必要になる。小規模であっても、たとえば新人であれば経験したことのない、そして意味の分からない作業が目の前に山積みされるだろう。そして自分なりに一生懸命やった結果をダメ出しされるのである。まずここで茫然としてしまう人が多いのではないだろうか?

自分がやった失敗は、ここで自分が狭い視野で無価値と勝手に判断したことを切り捨てて、独断専行で仕事を進めたところにあった。あのときご迷惑をおかけした関係者各位には今でも申し訳ないという思いを持っている。

だがこれはお互いに何をしたいか?何が出来るか?出来ないか?何に困っているか?それを会話で、表情で、文章で、絵で、ドキュメントで、あらゆる手段を用いて相互理解をする努力をしなければシステム開発は立ち行かないという現実を叩きつけられただけなのである。
今では当たり前のように習得している知恵を私はこの時は知らず、伸びきった天狗の鼻を一気にへし折られた。

とどのつまり、お客様や仲間を含めた他者と関わることをしない、ということがどれだけ自分たちの能力を封じ込めているのか、あるいは時間と能力を浪費しているかに気付かないと、次のステージに進むことはできない。そしてその悪い状態を解消してステージを進めるまでに、どれほどの小さな工夫を、観察を、検証を積み重ねなければならないのか?仕事は性質上全てぶっつけ本番のため、それを説明するのは難しい。
だが悪戦苦闘、あるいは七転八倒しながら仕事をして「どうして」を心の中で連呼している人達には乗り越えて欲しい壁である。他にも乗り越えなければならない壁は無数にあるのだから。


と、まあとある小説を読んで思い出した話でした、まる。ではでは。
(刑事長)


monipet
  動物病院の犬猫の見守りをサポート
  病院を離れる夜間でも安心

ASSE/CORPA
  センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
  「できたらいいな」を「できる」に

OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
  短納期HEMS開発をサポート!

GuruPlug
  カードサイズ スマートサーバ

株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする