経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

あの手、この手

2011年08月07日 | Weblog
帰結点に得られるもの、価値的に大きい方を、

始点以前に選択、設定しておく。

これが大戦略。



そしていったん決めたら譲らない、譲れない、変えてならない。

これが戦略。



対し戦術は、その戦略具現化のために状況に応じ、

変え、組み合わせるもの。



これが戦略と戦術の関係だ。



しかし、巷では口では戦略、戦術といいながら、

実際場面では、戦術的にうまくいかないと、

戦略を変えたがる一種の癖が見受けられる。



戦略は変えてはならない、固定的なもの。

繰り返す。

戦略は始点から、それが成就する帰結点まで

変えてはならない。



以下、簡単な例で、今一度観てみたい。



このGW

鹿児島から大阪へいって、歌舞伎を楽しむか、

あるいは、ハワイへ泳ぎを楽しみに行くか。



これをまず決める。家族全員が協議し、戦略を共有する。



大阪で歌舞伎を、と決まった。

これが戦略決定。



大阪へ行くには、様々な方法がある。

鹿児島中央駅から新幹線に乗る。

鹿児島空港から、伊丹空港へ入り、そこから・・・もある。

全行程、歩くのもある。

博多まで新幹線。あとは在来線もある。

鹿児島から、フェリーでもある。

タクシーで熊本までいって、

熊本から博多まで在来線、それから飛行機もある。



戦術は組み合わせであるから、無限に近い組み合わせがある。





それを博多まで新幹線で行ったが、そこで列車が動かなくなった。

では、大阪に行くのをやめましょう



行き先をハワイへ変更、

こんなことなら、家でごろ寝しとけばよかった、



これでは家族で歌舞伎を、といった帰結は得られない。



このように、戦術が手詰まりになったら、

戦略のせいにする癖は、実に多く見られる。



大阪で歌舞伎を観る、という帰結に達するには、

博多から新大阪まで新幹線で、と戦術を固定することはない。



飛行機があるじゃん。

いやこの際タクシーでリッチにでもいいやん。



このように、戦略を果たすために、

あの手、この手と戦術を変える。その組み合わせを変える。

11.05.01







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