経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

単純なことよ。

2004年10月17日 | Weblog
 言葉尻を捉えているつもりはない。
 ダイエーの高木社長の記者会見で、いつも気になることだが記者などに対する言動が不遜というかしごく横柄だ。今回も質問に対して、「うん」と答えていた。「ウーン」ではなく「ウン」である。別に記者に対し尊敬語を使えとは言わないが、聞き、見ているのは、消費者なのである。
 
 それを多分に自分の部下に対するような応対は、うかつ、というより彼らのかねがねの「真意」が、コロットでたものといってよいだのではないか。もちろん、ダイエーや彼だけでなく、かって22年前に私がいたニチイでも、57年に亡くなったた西端行雄代社長を例外として、ほとんどの役員、幹部に共通して見られた。
 
 消費者を高い位置から見る彼らの姿勢、言動こそ、消費者が彼らに背を向けてた背景にあるというのが私のかねがねからの持論である。
 そのことはもう「どうしようもないぐらい組織の隅々まで徹底的に浸透していることは、店舗を歩いてみれば、だれしもわかることである。
 
 ずいぶん以前、「岩田屋は、おかしくなるぞ」ということを新聞のコラムに書いたことがあるが、それは博多の本店の通路、真ん中を闊歩している幹部を見たのが、きっかけであった。
 
 経営の有り様は、必ず良いこと、悪いこと関係なく、現場を通して不特定多数の消費者に伝わり、彼らの「この店を選択すべきか、しないか」、「買うか、買うまいか」、「よく言うか、悪口言うか」の判断材料となる。
 
 大胆に言い切るとしたら、経営は消費者を背に付ければうまくいくし、消費者が背を向ければだめになる。白圭風に言い切るなら、「それだけの単純なことよ」。