泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

飛鳥栢森 「綱掛神事(女綱)」

2016年01月17日 16時58分10秒 | 歴史

奈良県明日香村の奥飛鳥と呼ばれている稲渕集落と栢森集落において、1月11日に「綱掛神事」が行われました。
「綱掛神事」は、稲渕と栢森両大字に伝わる神事で、稲渕では成人の日に、栢森(かやのもり)では毎年正月十一日に、勧請綱を新しく取りかえる神事です。

今年は何と、同一日になり一度に2ヶ所において「綱掛神事」が行われました。幸運にも、2つの「綱掛神事」を見ることが出来ました。

前回の稲渕の「綱掛神事(男綱)」に引き続き、今回は栢森の「綱掛神事(女綱)」を紹介したいと思います。

飛鳥川の上流、稲渕(いなぶち)と栢森(かやのもり)の両大字の入り口にあたる飛鳥川には、男綱(稲渕)、女綱(栢森)と称される綱が掛けられています。

栢森の「綱掛神事(女綱)」は、午前中から集落の男性によって綱が編まれ始め、午後3時ごろに神事が行われる予定でしたが、幸運にも少し作業が遅れたせいか午後4時位から神事が行われ、「綱掛神事(女綱)」を見ることが出来ました。

「女綱」は直径約10cm。長さは約40m。女性になぞらえたシンボル部分を含めると重さは数10kgです。綱の編み方は注連縄とは異なり、ワラが飛び出したような編み方をします。

栢森の「綱掛神事(女綱)」の特色は、仏式のお祀りです。栢森の竜福寺住職を先頭に隊列をなして、縄やお供えを持って綱掛けをする「福石」まで移動し、住職の読経の後、綱が飛鳥川の両岸に掛けられます。「子孫繁栄、五穀豊穣」を祈るとともに、貴重な飛鳥川の水を清めるために綱を掛けると言い伝えられています。

今年は、幸運にも、2つの「綱掛神事」を見ることができ、何かとても幸福な時間を過ごすことができました!

                         

 

 

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