泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

古代にロマンを求めて 「キトラ古墳壁画体験館 四神(しじん)の館」

2016年09月23日 19時55分15秒 | 歴史

奈良県明日香村の「キトラ古墳」(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の近くで、実物の極彩色壁画を保存・公開する国内初の施設「キトラ古墳壁画体験館 四神(しじん)の館」が9月24日、オープンします。

今回は、村内住民対象に内覧会が9月22日におこなわれましたので、「キトラ古墳壁画体験館 四神(しじん)の館」の様子を、一足早く紹介したいと思います。

「キトラ古墳」は、檜前の集落を越えて阿部山に向かう山の中腹にあります。
二段築成の円墳で、上段が直径9.4m、テラス状の下段が直径13.8m、高さは上段・下段あわせて4mを少し超えると推測されます。1983(昭和58)年11月7日に石室内の彩色壁画のひとつである玄武が発見されて、世間や学会から注目を集めました。2000(平成12)年には国指定史跡に指定され、続いて特別史跡に指定されました。


壁画には、現存する世界最古の本格的な星図とされる「天文図」が描かれています。他にも、中国思想に基づいた方角の守護神「四神」(青竜〈せいりゅう〉、白虎〈びゃっこ〉、朱雀〈すざく〉、玄武〈げんぶ〉)、獣頭人身の「十二支像」などが石室内に描かれました。

「四神の館」では9月24日~10月23日、白虎と朱雀の壁画とともに、天文図が初めて公開されます。壁画の発見から33年、異例の石室からのはぎ取りや修理などの苦難を乗り越え、「安息の地」を得ました。

地上1階の「同古墳壁画保存管理施設」(文化庁整備)には、温湿度を管理した壁画保管室があり、大型展示ケースと2カ所ののぞき窓から壁画を見学できる展示室や、副葬品を常設展示する出土品保管室が設置されています。壁画は年4回の期間限定で公開されるようです。

本館地下1階の展示室では、4面の大型スクリーンに最大倍率100倍のマルチ高精細映像を映し出して壁画の詳細な姿が紹介されていました。

石室の大きさを体感できる原寸大模型や壁画の発見、調査、修理の過程を歩むドキュメンタリー展示もあります。シアター(約70人収容)では、修理の様子などを映像で紹介されていました。

他にも、色々なキトラ古墳の詳細が大型スクリーンに展示される「東西南北4面マルチビジョン」があり、真ん中で見るとまるで石室の中にいるような体験ができます。

また、高松塚古墳の極彩色壁画も9月24~30日、村内の修理施設で一般公開されます。西壁女子群像(飛鳥美人)や玄武(げんぶ)を見学できるようで、楽しみです。

古代にロマンを求めての「「キトラ古墳壁画体験館 四神(しじん)の館」の見学、この機会に是非、ご覧になることをおすすめします!

                                                

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