アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日、午後から銀座で公開セミナーの講師を担当した後、丸の内東映で藤田まこと主演の「明日への遺言」を観てきました。 3月1日から公開されたばかりの映画です。

森山良子のエンディングの主題歌が流れる中、誰もが、と言っていいくらい席を立つ人がいませんでした。それくらい感動的な映画でした。

モデルは、元海軍東海軍司令官・岡田資(たすく)中将。
第2次世界大戦中、空爆を行った米軍搭乗員の処刑を命令した容疑でB級戦犯として起訴され、米軍の無差別爆撃を立証し、起訴された部下の命を救うため法廷で毅然とした態度で自説を主張します。
最後は、死刑判決に対しても「本望である」という言葉を残して法廷を後にします。

私が感動したのは、繰り返される法廷場面で米軍の残虐な無差別空爆を取り上げたことを許したことに感謝を表明する岡田中将の姿でした。
これは、A級戦犯を裁く東京裁判でも戦勝国側が回避したことです。

2年前、『国家の品格』が大ベストセラーになり、あれだけ国の品格が話題にされながら、中国製の冷凍餃子に関して、真相究明にフタをするような中国公安省の記者会見に対して「中国捜査当局は、非常に前向きだ」とノーテンキな発言をする首相―そこまで中国を刺激することを恐れるのか―に率いられる日本人にとって、もう一度品格を問い直すきっかけになれば幸いです。

私は、この映画は、姿勢が常に美しく、74歳にして50歳後半から60歳の主人公を演じた藤田まことしか主役になり得なかった映画であったという印象を持ち、品格よりも次の言葉がふさわしい映画だと思いました。
それは、 人としての

DIGNITY(尊厳)

です。

強く、強くお勧めしたい映画です。

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