アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

財団法人 日本青少年研究所 が昨年9~10月、日米中韓の主要都市の中高校生約8,300人に対して、生活に関する意識調査を行い、その結果を2月24日に 「中学生・高校生の生活と意識-日本・アメリカ・中国・韓国の比較ー」として発表しました。

概要は、次のとおりです。

・日本の中高校生が学校や自宅、塾で勉強する時間は1日当たり平均8時間。これに対し、中国では約14時間、韓国は約10時間と、大きな差が出た。同様の調査を行った平成9年と比べると、高校生は1時間、中学生では2時間も勉強時間が短くなっていた。
・にもかかわらず、学校の勉強を「きつい」と感じている高校生は77・2%にのぼっており、4カ国では最も多かった。他の3カ国では4~6割程度にとどまった。
・勉強時間は短いのに、就寝時間は遅いという中高校生の実態も明らかになった。就寝時間が「午前0時以降」という日本の中学生は約35%、高校生に至っては約70%。一方、米国や中国は中学生で1割、高校生でも2割に満たなかった。
・中高校生の約8割が、「よく疲れている」と感じていることも判明した。
 

ここまではさもありなん、という感じですが、勇気の伝道師としては、次の記述に勇気をくじかれた日本の中高生の姿を読み取ってしまいます。

・「自分は駄目な人間だ」と考えている中学生は56.0%(米14.2%、中11.1%、韓41.7%)、
高校生では65.8%(米21.6%、中12.7%、韓45.3%)に及び、
他国を大きく引き離している。

大まかに言うと、中学生の2人に1人、中学生の3人に2人が「自分は駄目な人間だ」と考えている、ということになります。

これでいいのでしょうか、彼らの将来は?

彼らだけでなく、彼らの親や教師などが確実に勇気づけを必要としていることは、間違いありません。


<お目休めコーナー> 秋芳洞④



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨日(2月26日)、第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、これで国内外合わせて61冠の映画「おくりびと」(滝田洋二郎監督、本木雅弘主演)を観ました。

新宿区役所で行われた「依存症」の講演会を3時半で抜け、3時40分からのシネマ3(新宿区歌舞伎町)に駆けつけました。

ほぼ満員。前から5列目の右側の席からの観賞でした。

私の「おくりびと」に関する印象を箇条書きすると、以下のようになります。

1.主役の本木雅弘のこの映画に賭ける情熱、演技への徹底などから「モッくん、すごーい」と感心しました。

2.脇役が広末涼子を除いて渋い味を出していました。妻役の広末涼子は、私から見てミスキャスト。

3.今まで賞には無縁のようですが、銭湯の常連客(実は火葬場の火葬士)の笹野高史が味わいのある役を演じていました。

4.音楽を担当した世界の巨匠・久石譲がチェロの響きで作品を情緒豊かにしています。

5.納棺夫という死体を扱う職業を主人公にすることで、「死を扱うことが生を充実させること」のメッセージを発信しているようです。

この映画は、徹頭徹尾「静」の映画です。動に対する「静」、騒に対する「静」。

アカデミー賞の審査委員も動や騒に対して「もうこりごり」感を持っていたのでしょうか?

この映画は、観る人の生と死の価値観を静かに変えそうな映画です。

強くお勧めです。


<お目休めコーナー> 旧安田公園の野鴨たち



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

2月25日、26日に予定されていた公開セミナーが、このご時勢を反映してか中止になってしまいました。

私は、これ幸いとばかり外部に学びに行くことにしました。
また、3月は、例年比較的日程が空いている月なので、4カ所ほどに学びに行くことにしています。

さて、昨日(2月25日)は、1時半から4時40分まで東京国際フォーラム ホールCで開催された次の都民フォーラムに行って参りました。

テーマ:「現代の子どもが抱える心の問題―発達障害を中心に」

主催は、東京都福祉局と都立梅ヶ丘病院。

次の各氏の講演がまず20分ずつありました。豪華キャストです。

市川宏伸氏(都立梅ヶ丘病院院長)・・・・・子どもの心の悩み
内山登紀夫氏(大妻女子大学教授)・・・・・医療の立場から
田中康雄氏(北海道大学大学院教授)・・・・・教育の立場から
辻井正次氏(中京大学教授)・・・・・福祉の立場から

続いて、自ら自閉症の子を持つ室山哲也氏(NHK解説主幹)をコーディネーターとする4氏によるシンポジウム。

シンポジストの中にも発達障害の成れの果てのような人たちがいて、これがなかなか面白かったです。

ちなみにこの講座は、東京都の広報で見つけました(無料)。

上の写真の他の2つは、新宿区の区報がご縁(これらも無料)。

今日は、2時から4時まで新宿区の保健予防課主催による次の講演会。

テーマ:「依存症あれこれ―正しい理解と対応について」
講師:岩崎正人氏(岩崎メンタルクリニック院長)

アンテナを貼っていれば、学びの機会はふんだんにあるのです。



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昨日(2月24日)は、両国の国際ファッションセンターでトクヤマの「カウンセリング・マインド研修」の3日目(最終日)。

国技館も江戸東京博物館も会場のすぐ近くなので、両国界隈をお昼休みに散歩しました。

まず行ったのが国技館。私にとっては初めての場所でした。

国技館のまん前には朝昇龍の経営するちゃんこ鍋屋がありました。

そのまま歩いて「旧安田庭園」へ。



「へえ、両国にこんな庭園があるの」という感じでした。なかなか手入れが行き届いています。

下の写真の右上に見えるのが国技館の屋根です。

夜は、下の写真の左側のちゃんこダイニング「安美」で6時から参加者と懇親会。飲み放題付きで5千円。これはかなりお得感がありました。

「両国にぎわいMAP」が大いに役立ったのでありました。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
少し遅い、朝の更新です。

昨日(2月21日)の11時から1時まで娘がエンゲージリングなどの打ち合わせのためフィアンセと共にヒューマン・ギルドに来ていました。

昨晩は、アドラー・カウンセラー養成講座で学ぶ仲間と12人で加留亜で7時から10時ごろまで、ほぼ貸し切り状態で懇親会で飲むや歌えやを楽しんできました。

さて、今朝は、息子タクロウの大学受験最後の日。カミさんは、いつものようにサンドイッチ作りに精魂を込めました。

我が家の神棚には、いつしか「祈 合格」の色紙が貼られていたのです。
お陰でそこそこの私大の4つほどには合格しているのですが、本命はこれからが発表。

タクロウは、予備校にも行かず、孤独な受験勉強の日々を重ねていたのです。
父親の私から見ても「タクロウ、君は本当によくやったね」と何度も感激して言葉にしたことがありました。

もう1つ、カミさんにも感謝しなければなりません。とにかく、タクロウとずっと一緒にいるのですから、ストレスは大変でした。

「あなたにも敢闘賞を差し上げたい」。そんな思いの父・夫心ではあります。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

久しぶりの「読む顔写真」の第8回目は、横浜で電話相談とカウンセリング学習会を組織するNPO法人 Clip・あこーん 理事長の鶴田恵美子さんです。

 
(ご本人のブログから)

鶴田さんとは、一昨日、会社の近くのイタリアン・レストランで昼食を共にしました。

もともとは鶴田さんが、ヒューマン・ギルドの研修室をカウンセリング・ルームとしてお使いになり、一昨日は、弁当持参で私を前にしてムシャムシャ弁当を食べていたのであります。

「本当は、鶴田さんとお食事をしようと思っていたのですけどね」と私が言ったら、「そうね、このお弁当、夜に食べればいいのよね」と鶴田さん。

急遽イタメシ屋に移動。

仕事の打ち合わせ少々、その後は、ご家族の話。全く緊張感なしにおしゃべりができるのが鶴田さんと私。

鶴田さんとの交流は、かれこれ30年になるのに、知らない話がいくつもあるのでした。

私と同世代の鶴田さんは、豊富な職業経験のお持ちで、いつしか現在の天職に巡り合ったようです。

古くからアドラー心理学も学ばれ、ヒューマン・ギルドの出資者にもなってくださいました。

私が鶴田さんから学んだことは、自然体で一筋の道を歩むこと。
欲をかいて高速運転する機会もあったでしょうが、鶴田さんは、自分の信じた道を一筋に歩まれます。

このような鶴田さんの生き方が、彼女を慕って集まる人をひきつけて離さないのでしょう。


◎NPO法人 Clip・あこーんでは、2009年度のカウンセリング学習会(実践・体験コース)を4月11日から始めるようです(2010年3月まで)。
ヒューマン・ギルドの2月度のニュースレターでもご紹介ですが、問い合わせは、下記に

NPO法人 Clip・あこーん「電話相談室」(電話:045-317-7534)
受講料は、全10回でたったの30,000円


<お目休めコーナー>秋芳洞③マリア観音

 



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

大通公園メンタルクリニック(札幌市中央区大通西5-8昭和ビル、電話: 011-233-2525)院長の山田秀世先生(精神科医)をお迎えして、この3月に「アドラー心理学をパワーアップする」という講座を開く予定でしたが、昨今の私たちを取り巻く環境の激変により、講師の山田秀世先生とも相談の上、タイトルと内容を変更して開催することにしました。

新講座名:うつ病の実践的認知療法―アドラー心理学に森田療法とブリーフセラピーを加えて

山田先生は、この講座のために次のような案内文を書いてくださいました。
 
未曾有の経済不況に陥るまでもなく、今日のうつ病の激増ぶりは恐るべき状況を呈しています。周知のように、我が国では毎年3万人余もの人々が自殺を遂げる悲しい現実ですが、そのうちのかなりの割合の方々がうつ状態であったと考えられています。

私はこの2年間、うつ病の方々の職場復帰のお手伝いに携わってきましたが、その経験を通して分かったことは、安静休養と薬物療法だけでは、改善や回復が停滞もしくは長期化する場合が少なくないという事実です。

近年のうつ病治療には、上記の治療方針に加えて認知療法の重要性が声高に唱えられているのですが、従来の“出来合い”の認知療法を臨床の現場で杓子定規的に用いてみたところで、復職支援や再発防止には、どうも効果が今一つのようなのです。

その理由としては、現代のうつ病の治療には、アドラーのいうライフ・スタイルにおける適切な微調整(あるいは軌道修正)が行われていないからではないか、というのが私の考えです。彼らのライフ・スタイルが微調整されずに従来のまま元の職場に復帰したところで、具合が悪くなるのは、ある意味当然の結果であるといえるかも知れません。

でも、ライフ・スタイルの微調整といっても、我々は早期回想とか、ライフ・スタイル診断とかはやりません。うつ病の人たちにとっては、即実践可能な、そしてさほど負担なく実施継続できるようなシンプルさとコンパクトな治療ツールが必要なのです。

こうしたことを踏まえてうつ病の改善に最適なアプローチを考えた場合に、それは非指示的なカウンセリングや精神分析療法よりも、必然的にアドラー心理学や森田療法の視点に行き着くのですが、この両者の共通項を巧みに技法化しているのが、ブリーフセラピーであることに気づかされることになります。

うつと闘っている人たちに関与するカウンセラー、家族、職場の上司たちにとって、彼らにどう接すればよいのか、それは実に切実な問題で、しばしば当人よりも悩みや葛藤が深いこともあるほどです。つまり、うつ病の周囲の人たちも勇気づけられる必要があるのです。 

そのための精神科臨床の最前線の経験に基づいた必見の実践ノウハウを、真剣さと何故かユーモアに満ちた楽しい雰囲気の中で学んでいただきます。

昨年「アドラー心理学をパワーアップする」に参加された方も内容が大幅に違いますので、奮ってご参加ください。

日時:3月14日(土)13:30-18:30、15日(日)10:00-17:00

場所:ヒューマン・ギルド 研修室

受講料:会員25,000円、一般30,000円(税込み)

申し込み:ヒューマン・ギルドの申し込みフォームから


◎ 山田秀世先生について

山田先生は、東京の某都立病院にいらっしゃったとき、ヒューマン・ギルドにアドラー心理学を学びにいらっしゃいました。それがご縁です。
札幌に行かれても、私を招いてくれたり、ペルグリーノ博士のワークショップを共催してくれたりしました。

先生は、統合失調症の患者の社会復帰のためにお店を作るほか、うつ病の患者の職場復帰ために会社と同じ環境を作って、ならし出勤できるようなプログラムも展開されています。

先生は、ご自身で公にされませんが、友人の精神科医が病によりクリニックの維持が困難になったとき、わざわざ札幌から東京まで何度も代診に来られました。

私は山田先生から「陰徳を積む」ことを学んでいます。山田先生は、まさに精神科の「赤ひげ先生」です。


<お目休めコーナー> 秋芳洞②―秋芳洞を出たところで見つけた白鳥



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

久しぶりに朝の更新です。

昨日、トクヤマでの研修を早く終えて、徳山駅から新山口へと新幹線で行こうとしていました。

時刻表を見ると、いつも利用している6時すぐの新幹線でなく5:16発のひかりレールスターが便利なことがわかりました。

「これだと空港でゆっくりできる」

私は乗り込んだのであります。うたた寝もしました。

すると、「次の停車駅は小倉」のアナウンスにびっくり。列車は、30分後北九州市の小倉に到着。新山口に停車せず、徳山の次の駅は小倉だったのです。

上りの新幹線を調べると、5:53分発の新大阪行きのこだまが。これに乗ると、6:20頃には新山口に着くだろう、と目論んでいました。

ところがいかんせん「こだま」です。各駅の上、待ち合わせのための時間が2駅でそれぞれ5分ほど。

新山口に6:35に着いたら、山口宇部空港行きの最終バスは、6:30に出発済み。やむなくタクシーで空港に。

高速代を含めて料金6,930円(バスだと870円)。

ひかりレールスターが当然「新山口」に停車する、と思い込んでいたのが、誤算でした。

「思い込みは高くつく」という話でした。


<お目休めコーナー> 秋芳洞①

 



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(薬師寺金堂、2007年7月撮影)

サラリーマンを35歳で退職後の2年間、不登校や家庭内暴力、非行の子どもたちと関わる塾にいたとき(ヒューマン・ギルドを設立する以前)、薬師寺管主だった高田好胤師の追っかけのようなことをしていました。

薬師寺には、五反田に東京別院があって、月に1度は管主自ら説法をするのでした。

お写経も10数本して、薬師寺に納経しています。
高田好胤師の著書も10数冊読み、2冊にはサインもいただいております。


当時は、私の修養の時代だったのでしょう。

ところで、高田好胤師の説法で思い出深いものの1つが「無財の七施」という教えでした。

高田好胤師の『心』(徳間書店)によれば、無財の七施というのは、次の7つの布施(施しの心)です。

①捨身施(身施、しゃしんせ)
②心慮施(心施、しんりょせ)
③和顔施(わげんせ)
④慈眼施(じげんせ)
⑤愛語施(あいごせ)
⑥房舎施(ぼうしゃせ)
⑦床座施(しょうざせ)

それぞれについてもっとわかりやすく書きましょうか。

①捨身施・・・・・自分の身をもって、体を使って人のために施すこと
②心慮施・・・・・他人のために心を配る、そして共に喜び、共に悲しんで、その人の幸せを願う施し
③和顔施・・・・・いつも和やかな顔をして人に接する施し
④慈眼施・・・・・慈しみのなまこですべてを見る施し
⑤愛語施・・・・・他人の心を知って、和やかな、喜びを感じるような言葉で話しかける施し
⑥房舎施・・・・・にわかに雨が降ってきたときなど、雨に濡れる人をそっと傘に入れるような施し
⑦床座施・・・・・そっと席を譲るような施し

こうしてみると、お金がなくてもできる「無財の七施」は、そのいくつかをどんな人でもできることがわかります。


◎これから山口への出張です。明日は、企業の研修の3日目(最終日)です。「勇気づけ」がテーマです。

 



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このところ毎日ブログを更新できていません。お楽しみにされている方申し訳ございません。

先週から花粉症にやられてひどい目にあっていました。でも、峠を越えた感じがします。

さて、書けなかった2つのトピックスを1回にして書きます。

1.名古屋でアドラー心理学ベーシック・コース開催!

名古屋のライフデザイン研究所(畔柳 修所長)と共催で2月14日(土)、15日(日)と同所を会場でアドラー心理学ベーシック・コース開催し、前半の2日間を終えました。

参加者は、部分参加を含めて16名。遠く高知県、兵庫県からもご出席の方がいました。

参加者の職業は、公務員、学校教師、会社経営者、会社員、専業主婦など多彩で、それだけに活発な質問・意見が出て、講師としても楽しめました。

名古屋駅から徒歩5分の会場脇には、坪内逍遥が一時住んでいた跡が。逍遥は、愛知県出身なのですね。


2.出ました『ナース専科』3月号!

予告しておりました『ナース専科』3月号が送られてきました。

「患者さんを勇気づける看護」が特集。私は、その取材の模様を12月12日に「『ナース専科』の取材を受けました。」で書きました。とても楽しかったのです。

現行の段階でも読みましたが、記事はとても正確です。

ヒューマン・ギルドの会員の長谷沼紀子さん(芳賀赤十字病院産婦人科看護師、下の左の写真)もStep2の「患者さんを勇気づけよう」に協力くださいました。

アドラー心理学の本も11冊、ヒューマン・ギルドのホームページも紹介されていました(写真右)。

アドラー心理学/勇気づけがどんどん広がればうれしい。



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世に棲む日日〈1〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

「吉田松陰の里を走る(1)」 を書いてから10日以上経ってしました。その2を書きます。

吉田松陰は、1854年(嘉永7年)同じ長州藩の足軽、金子重輔(重之助)と共に下田沖の米艦に潜入、海外密航を図りますが、失敗に終わります。
捕らえられた2人は、長州に送られ、松陰が野山獄、金子重輔は、士分でないものを入れる岩倉獄に投じられます。


野山獄跡


岩倉獄跡(左下が私が乗っていたレンタル・バイシクル)

重輔は、江戸を発つときから重い病気にかかっていて、翌年の1月には25年の生涯を閉じてしまいます。

松陰は、悲しみにばかりふけってはいませんでした。自分の入った野山獄にいた11人の囚人の中から希望者を集めて「孟子」の講義を始めます。それだけでなく、同じ囚人仲間の俳諧に通じる者を中心として「獄中俳諧」を始めます。
このことにより野山獄は、いきいきとした学校の様相に変化します。

1855年(安政2年)12月、野山獄を仮出獄した松陰は、叔父の玉木文之進(松陰の幼少時の家庭教師役)の私塾、松下村塾を譲り受け、藩士の子弟しか行けない藩校 明倫塾とは違って、向学心に燃える足軽・中間(ちゅうげん)ばかりでなく、商人や僧侶の子どもたちをにも門戸を開放して無料で塾を開きます。
これが後世に残る吉田松陰による松下村塾です。


松陰が幽閉中寝起きしていた部屋、正味3畳ほど)

松陰は、どこにいても教師、ただ、インストラクターではなく、コーディネーター型の教師だったのです。

(注)吉田松陰に関するもっともポピュラーな本は、司馬遼太郎の『世に棲む日々』です。私は、この文章を書くにあたって『吉田松陰』(古川薫、PHP文庫、絶版)を参考にしました。

<今日・明日の勇気の伝道>

2月14日(土)は、名古屋でのアドラー心理学ベーシック・コースの第1日目です。
講座開始前に名古屋でカウンセリングが1件あるため、早い新幹線でこれから名古屋に向かいます。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

昨晩は、新宿でも最も夜景の美しい場所と思われる新宿センタービル53階の「月の蔵」新宿店で、娘、娘のボーイフレンドと会い、3人で食事をしました。

アルコールが届き、私が乾杯を促そうとすると、彼はそれを制し、居住まいを正し、「プロポーズをさせていただき、私たち将来を共にすることに決めました。よろしくお願いします」と挨拶しました。

彼は、慎重に事を進める33歳の律儀な青年です。

彼と会うのは3度目。
最初は、昨年11月に新宿の居酒屋で。それぞれの両親4人のうち私を最優先してくれました。
2度目は、今年の1月中旬に我が家を訪問、そして今回。

私も家族も、最初から彼には◎をつけていましたから、異論があるはずがありません。

食事・お酒が進む中で私は、結婚に関連する職業に関わる数人に電話しまくりました(いきなり電話を受けた方、そんな事情でした。お騒がせしました)。

「パパはいろんな人知ってるのね」と娘。

娘からパパと呼ばれたのは、20年以上ぶりです。彼女は、うちのカミさんの影響で私のことを「しゅんけんさん」と呼んでいたのです。

1半から4時半までの外部機関の公開セミナーでは、ヒューマン・ギルドの会員の方々が5人ほど受講され、うち3人の女性から「岩井先生、元気がありませんね」「お疲れのようですね」と言われていた私でしたが、娘の婚約発表後は、久しぶりのアルコールの影響もあり、そう的になった私でした。

ただ、パパとしてもこれからがまた大変。



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本日(2月11日)11時から13時までヒューマン・ギルドで「アドラー心理学ゼミナール」が開かれ、土地実礼(どちみれい、mixiでは「みーたんうさぎ」名)さん(千葉大学大学院助教、医学博士、産業医)が、豊富なパワーポイント資料を駆使してご講演くださいました。

この催しにご参加くださったのは22人。ヒューマン・ギルドの会員の他に、土地さんのお友だちも、1月30日の朝日新聞夕刊「こころ」の読者もいらっしゃいました。

土地さんは、講演の内容を次の7つに絞ってお話しされました。

・社会医学とは
・産業保健とは
・社会医学の手法としての疫学
・社会医学、疫学の歴史
・健康とは
・アドラーとの出会い
・今後の展望

土地さんによれば、医学を支える基礎理論は、次の2つに分けられるのだそうで、ご自身では、遺伝子の研究に代表される「生物学的医学」よりも「社会医学」の立場を力説されていました。

生物学的医学・・・・
実験室における客観的観察によって、個体を臓器に、臓器を組織に、組織を細胞に、細胞を分子に分割する。疾病は単一の分子や細菌から説明される。

社会医学・・・・
実験室ではなくて、生活環境の中にいる生きた人間および人間集団を直接観察し、具体的な対策を考える。

土地さんのアドラー心理学の出合いと学びは、産休中の1年数カ月ほどでしかないのですが、こんなに短期間でアドラー心理学のエッセンスを学んだ方は、なかなかいません。

私個人が特に感銘を受けたのは、土地さんの(1)両親の離婚と(2)(正式に研究者になる以前の)内科医時代の体験で、花粉症のため大きなマスクをしていたため辛うじて周囲の人に涙を覚られなかったほどの感動を受けました。

ヒューマン・ギルドで「勇気の伝道者」に相当する方々が次々と育っているのを確認できるのは、「勇気の伝道師」冥利に尽きます。


◎もう1人の「勇気の伝道者」のご活躍

11月17日のブログ「感動的なパーソナルチェンジ」でご紹介の「東京葛飾父子家庭当事者の会」代表の原島陽一さんから以下のテレビ放映の情報が入りましたので、お知らせします。

父子家庭当事者の会の活動の一環としてたくさんのかたに父子世帯の現状を知っていただくために、先週までテレビの生活密着(?)取材を受けておりました。
 
その放送日が決まりましたのでお知らせいたします。

放送日  2月13日(金)    
 
放送局  TBS
 
番組名  イブニングファイブ  特集コーナー  
      (放送エリアは関東ローカルになります)
 
放送内容 父子家庭問題について (タイトル、内容は編集中だそうです)
 
放送時間 18時17分頃から  12分間 (のうち4分がわたし)


もう1人の勇気の伝道者の原島さんの「父子家庭問題」に賭ける思いを映像で覧ください。


<お目休めコーナー> 松下村塾(松陰神社側から)



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こちらの事情
森 浩美
双葉社

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

風邪を引いてしまって、日曜日の夜の9時からずっと床に伏せていて、月曜日は、近くの医者に行っただけで、会社も休みました。
32時間ほど、パソコンにも接しませんでした。

床に伏せているときに読んだのが、以前も紹介の「泣かせ上手」森 浩美の『こちらの事情』です。

「泣かせ上手」の森 浩美のことは、1月19日の「『家族の言い訳』を読む」で紹介しましたが、前作の『家族の言い訳』が「泣かせ系」だとすると、『こちらの事情』は「ほのぼの系」の作品で、私の好みからすると、前作の方に軍配を上げます。

森 浩美は、「あとがき」に次のように書いています。

『こちらの事情』は、前作『家族の言い訳』の続編のつもりで書いた。それぞれ短編集なので、続編や下巻とは言わないだろうが、僕の中ではそういう位置づけになっている。

前作同様、どの物語にも最後には“光”を残した。“救い”と言い換えてもいい。


不幸そうな物語の最後に“光”や“救い”を残すのが森 浩美の得意技のようです。



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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

忘れていました、2月7日はアルフレッド・アドラー(1870-1937)の誕生日だったのです。

みーたんうさぎさんこと土地実礼さんは、mixiの日記に次のように書いておられました。 

「1870年2月7日にアドラー先生が誕生されていなかったら、この世の形は変わっていたかも…、と大袈裟でなく思う私です」

この文言、私も同感です。

先日、最新の心理療法の本を読んでいて、こう思いました。

「ちっとも新しいことじゃないよ。アドラーさんは、とっくの昔の80年前からこんなことを言っていたのだから」

もう一度アドラーに戻って、カウンセリングや心理療法の歴史をたどりたいと思う私です。


◎土地実礼さん(千葉大学大学院助教、医学博士、産業医)は、2月11日(水、祝)開催のアドラー心理学ゼミナールで豊富なパワーポイント資料を駆使してご講演くださいます。
土地さんは、医学界にアドラー心理学旋風を巻き起こす人です。
是非お越しください。

日時:2月11日(水、祝)11:00-13:00

タイトル:アドラー心理学と社会医学

会場:ヒューマン・ギルド研修室

料金:2,100円(税込み、当日受付で)

申し込みは、ヒューマン・ギルドに。



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