昨夜は、ホテル最上階、地上60メートルの露天風呂付大浴場へ。浴場を往復出来る部屋着にも富士山の刺繍が施され、とても凝っている。ユニセックスのワンサイズで、私にはかなりブカブカだったのがちょっと残念。
ホテルのメインダイニングで夕食を摂りたかったのだけれど、団体客の予約で一杯とのことで、外で食事を摂った。
お風呂も混んでいるのかしら・・・と恐る恐る出向くと、数人の先客がいるだけだった。団体客はレストランの予約だけだった模様。内湯も露天風呂もどこもかしこも新しく気持ちよかった。コロナ禍でサウナが中止になっていたのも残念。夜景は綺麗だったけれど、当然真っ暗だから富士山の姿は確認出来ず。明日、朝風呂に来なくては、と思いながら夫と待合いで合流して部屋に戻った。
夫は部屋の窓から駅を見下ろし、最終の新幹線が出た後、保線作業車がどんどん入線してくる様子を「これは珍しい」と嬉しそうにカメラを構えて見ていたが、私は眠くて付き合えず。
今朝はいつも通りの時間に起きる。今日もいいお天気だ。窓の外には、雪が降って白い筋が数本入った富士山が鎮座している。ダメ元で夫を誘うも、朝からお風呂なんて・・・と一蹴され、一人で朝風呂に出向いた。
数人の先客がいたけれど、大きいお風呂なので殆ど気にならない。露天風呂は、最後は貸し切り状態になった。朝の光を浴びて、山肌の色が七色に変わるのをぼーっとして見つめた。こんなにゆっくり富士山を見たのは初めてかもしれない。幸せなひと時だった。
部屋に戻り、朝の連続テレビ小説を視てから朝食へ。ブッフェは中止で和朝食、洋朝食のセットメニューとのこと。夫が和、私は洋をチョイス。すっかりお腹の調子が元に戻った私は、どれもこれも美味しく頂く。夫もほぼ収まったようだ。そんなわけで、食後のアドソルビンは今朝から中止。
食後は荷物をあらかたまとめてから三嶋大社へお参りに。昨夜と同じ電車で最寄り駅まで2駅の移動。昨夜とは違う江ノ電のような色合いの電車に乗る。シートが車両ごとに色々でなかなか楽しい。ちょうど息子の好きそうなアニメの電車も入線してきたので写真撮影。
参道を歩いていくと大きな鳥居が見えてくる。35年前の職場旅行の後、息子が小さかった頃に両親とも一緒に訪れている筈だが、殆ど記憶にない。今日は正門から順を追って参拝した。緑が綺麗である。樹齢1200年のご神木である金木犀は、年に2回満開を迎えるという。このタイミングでは、残念ながらもう花がなかったけれど。
太鼓橋のかかる神池の前で夫の写真を撮っていると、ピシャっという音。びっくりして手袋をしていた左手を見ると、鳩の糞が! けれど事態は更に深刻。手袋の方は少量で、ふと見ると、ラベンダー色のニットの胸の辺りに大きな黒緑色の塊が。思わず「ひどい!」と声が出てしまう。
下手にこすったらとんでもないことになる。夫がそーっとティッシュで取ってくれて事なきを得たけれど、それにしても、59年生きてきて鳩の糞に直撃されたのは初めてのこと。夫に「運が付いたんだよ、いいことあるよ」と言われるけれど、ビミョーである。
一騒動あった後は、緑豊かな境内を一周して無事本殿で参拝を済ませ、帰路は宝物殿へ入館。北条政子が奉納したという国宝・梅蒔絵手箱及び内容品一具、重文・明治天皇がご奉納されたという太刀銘宗忠、源頼家筆の般若心経、三嶋大社矢田部家の古文書等を、夫と2人貸し切り状態でゆっくりと拝見した。裏手には沢山の鹿の姿も見えた。
帰りはぶらぶらとホテルまで散策。小さな川に沿って、この街を舞台とした文芸作品を紹介した石碑が並んでいる。富士山からの地下水が湧き水となって町を流れている様子を描いた、太宰治、司馬遼太郎、若山牧水、芭蕉等錚々たる12人のもの。
脇を流れる川の水は本当に綺麗。透き通った水の底には水藻が青々と生えていて、鴨が気持ちよさそうに泳いでいる。そのオレンジ色の足の動きが良く見えるのも透明度が高いから。せせらぎの音を楽しんでいるうちに昨日訪れた楽寿園のある通りに到着。
お土産屋さんを冷やかしながら、歩き疲れてホテルに戻った。チェックアウトまで一旦部屋に入ってお茶で一服休憩。チェックアウト後は荷物を預けて、頂戴した地域限定クーポンでお土産を物色し、予約した時間にホテルのレストランへ戻る。
残念ながら富士山は雲に隠れて姿が見えなくなっていた。朝のうちにしっかり見ておいて良かった。ゆったりとした席で、和食とフレンチを融合したランチを、時間をかけて頂いた。地元の方たちも沢山いらしていてほぼ満席の盛況だった。
再びフロントに降りて、荷物をピックアップし、いよいよこの街ともお別れだ。帰りはゆっくりと在来線を乗り継いだ。おかげで柚木裕子さんの「盤上の向日葵(上)」(中公文庫)がほぼ読み切れた。夫はお昼のワインが効いたようで白河夜船。お天気が良いので、海も青く、初島も大島もとても綺麗に見えた。
ドアツードアで3時間ほど、で無事帰宅。もろもろ片付け、夕食を済ませた。
かくして金曜日の午後から断続的に2泊した4日間が終わった。明日出勤すれば、明後日はエンハーツの6回目。その後は、少なくとも1週間から10日近く体調不良が続く。それでもこうして元気な時には旅を愉しむことが出来る。そのための治療だと思えば、・・・である。
ホテルのメインダイニングで夕食を摂りたかったのだけれど、団体客の予約で一杯とのことで、外で食事を摂った。
お風呂も混んでいるのかしら・・・と恐る恐る出向くと、数人の先客がいるだけだった。団体客はレストランの予約だけだった模様。内湯も露天風呂もどこもかしこも新しく気持ちよかった。コロナ禍でサウナが中止になっていたのも残念。夜景は綺麗だったけれど、当然真っ暗だから富士山の姿は確認出来ず。明日、朝風呂に来なくては、と思いながら夫と待合いで合流して部屋に戻った。
夫は部屋の窓から駅を見下ろし、最終の新幹線が出た後、保線作業車がどんどん入線してくる様子を「これは珍しい」と嬉しそうにカメラを構えて見ていたが、私は眠くて付き合えず。
今朝はいつも通りの時間に起きる。今日もいいお天気だ。窓の外には、雪が降って白い筋が数本入った富士山が鎮座している。ダメ元で夫を誘うも、朝からお風呂なんて・・・と一蹴され、一人で朝風呂に出向いた。
数人の先客がいたけれど、大きいお風呂なので殆ど気にならない。露天風呂は、最後は貸し切り状態になった。朝の光を浴びて、山肌の色が七色に変わるのをぼーっとして見つめた。こんなにゆっくり富士山を見たのは初めてかもしれない。幸せなひと時だった。
部屋に戻り、朝の連続テレビ小説を視てから朝食へ。ブッフェは中止で和朝食、洋朝食のセットメニューとのこと。夫が和、私は洋をチョイス。すっかりお腹の調子が元に戻った私は、どれもこれも美味しく頂く。夫もほぼ収まったようだ。そんなわけで、食後のアドソルビンは今朝から中止。
食後は荷物をあらかたまとめてから三嶋大社へお参りに。昨夜と同じ電車で最寄り駅まで2駅の移動。昨夜とは違う江ノ電のような色合いの電車に乗る。シートが車両ごとに色々でなかなか楽しい。ちょうど息子の好きそうなアニメの電車も入線してきたので写真撮影。
参道を歩いていくと大きな鳥居が見えてくる。35年前の職場旅行の後、息子が小さかった頃に両親とも一緒に訪れている筈だが、殆ど記憶にない。今日は正門から順を追って参拝した。緑が綺麗である。樹齢1200年のご神木である金木犀は、年に2回満開を迎えるという。このタイミングでは、残念ながらもう花がなかったけれど。
太鼓橋のかかる神池の前で夫の写真を撮っていると、ピシャっという音。びっくりして手袋をしていた左手を見ると、鳩の糞が! けれど事態は更に深刻。手袋の方は少量で、ふと見ると、ラベンダー色のニットの胸の辺りに大きな黒緑色の塊が。思わず「ひどい!」と声が出てしまう。
下手にこすったらとんでもないことになる。夫がそーっとティッシュで取ってくれて事なきを得たけれど、それにしても、59年生きてきて鳩の糞に直撃されたのは初めてのこと。夫に「運が付いたんだよ、いいことあるよ」と言われるけれど、ビミョーである。
一騒動あった後は、緑豊かな境内を一周して無事本殿で参拝を済ませ、帰路は宝物殿へ入館。北条政子が奉納したという国宝・梅蒔絵手箱及び内容品一具、重文・明治天皇がご奉納されたという太刀銘宗忠、源頼家筆の般若心経、三嶋大社矢田部家の古文書等を、夫と2人貸し切り状態でゆっくりと拝見した。裏手には沢山の鹿の姿も見えた。
帰りはぶらぶらとホテルまで散策。小さな川に沿って、この街を舞台とした文芸作品を紹介した石碑が並んでいる。富士山からの地下水が湧き水となって町を流れている様子を描いた、太宰治、司馬遼太郎、若山牧水、芭蕉等錚々たる12人のもの。
脇を流れる川の水は本当に綺麗。透き通った水の底には水藻が青々と生えていて、鴨が気持ちよさそうに泳いでいる。そのオレンジ色の足の動きが良く見えるのも透明度が高いから。せせらぎの音を楽しんでいるうちに昨日訪れた楽寿園のある通りに到着。
お土産屋さんを冷やかしながら、歩き疲れてホテルに戻った。チェックアウトまで一旦部屋に入ってお茶で一服休憩。チェックアウト後は荷物を預けて、頂戴した地域限定クーポンでお土産を物色し、予約した時間にホテルのレストランへ戻る。
残念ながら富士山は雲に隠れて姿が見えなくなっていた。朝のうちにしっかり見ておいて良かった。ゆったりとした席で、和食とフレンチを融合したランチを、時間をかけて頂いた。地元の方たちも沢山いらしていてほぼ満席の盛況だった。
再びフロントに降りて、荷物をピックアップし、いよいよこの街ともお別れだ。帰りはゆっくりと在来線を乗り継いだ。おかげで柚木裕子さんの「盤上の向日葵(上)」(中公文庫)がほぼ読み切れた。夫はお昼のワインが効いたようで白河夜船。お天気が良いので、海も青く、初島も大島もとても綺麗に見えた。
ドアツードアで3時間ほど、で無事帰宅。もろもろ片付け、夕食を済ませた。
かくして金曜日の午後から断続的に2泊した4日間が終わった。明日出勤すれば、明後日はエンハーツの6回目。その後は、少なくとも1週間から10日近く体調不良が続く。それでもこうして元気な時には旅を愉しむことが出来る。そのための治療だと思えば、・・・である。