ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.10.8再発してもこれまで通り生きるために~イデアフォー通信第92号より~その4

2014-10-08 22:01:14 | イデアフォー
 前回に引き続き、イデアフォー通信第92号より、4回目の転載記事。今回は、再発治療を6年半余り続けている私が、日々を送る上で“極意”だと思っていることを3つほどご紹介する。

※    ※    ※(転載開始)

Ⅲ 再発治療を続けていくための極意―私の場合―
 私が再発治療を続ける上での、基本的な姿勢-出来るだけ長く仕事を続けられるように納得のいく治療方法を選択する、これまでと同じ生活を続けていくために私を支えてくれる周囲への感謝の気持ちを忘れない-等について述べたところで、これまでの闘病生活において得られた、~私にとって心穏やかに、そして潔く再発治療を続けていくための極意~をいくつか書きたいと思います。

(1)なってから(事態が起こってから)考える
 初発の方たちが、再発するかもしれない、再発したらどうしようなどと延々と不安な気持ちを引きずり続け、自分を縛って後ろ向きになってしまうのは絶対にナンセンスであり、時間の無駄以外の何物でもありません。
 万一再発したとしても、再発が確定して治療方針が決まるまでは、再発治療は始まりません。それまでは辛いエンドレスの再発治療を受ける必要はないのです。初発後、やるべき治療を終えて一段落したのなら、再発するかもしれない等と余り考えることなく、ごくごく普通の毎日を精一杯愉しむべきです。
 もちろん、他でもない自分の身体に関わることですから、治療について最低限勉強することは必要ですが、あまり過度に必要以上の情報を得過ぎるのはいかがなものでしょうか。
 再発患者の行く末が気になるかもしれませんが、後学の為になるのかどうか、再発しないうちから耳年増になり過ぎるのも、これまた時間の無駄なように思います。それこそ、そういう日々の送り方は、他でもない自分の生活の主導権を病気に乗っ取られたものではないかと感じます。
 当然のことながら、再発するかもしれないということと、実際再発するということは全く別物なのです。かもしれない・・・と先回りして考えたところで、実際に再発した後、本当の意味での助けにはなるとは思えません。なってから(事態が起こってから)考える、で十分間に合います。それは、再発してから新たな転移等の病状の進行と対峙するときも同じです。

(2)支え合っても比べない
 患者が100人いれば、辿る経過は百人百様です。再発患者といっても、例えば骨転移のみであれば直接命を脅かされないケースですし、抗がん剤の力を借りることなく脱毛することもなく、ゾメタやホルモン治療だけで、数年から10年近く穏やかに暮らしている患者さんも沢山おられます。
 ですから、他の患者さんと自分を比べて一喜一憂することはナンセンスです。こういう方もいるのだ、と参考事例として客観的に線引き出来るならば、患者仲間はとても大切な存在です。が、それを自分と比べてどうか、自分はこんなに大変なのにあの人は何故・・・と思ってしまうのなら、それは幸せなことではないように思います。
 あくまでも治療をしながらお互いに一人ではない、と支え合うことが目的です。自分と仲間を比べて心穏やかでいられなくなるのなら、それは辛いことです。せっかくの仲間との関係を無駄にしないようにして頂きたいと思います。

(3)ネット依存は危険
 PCの前に座ってちょっと検索すれば、それこそ玉石混交の情報がいくらでもヒットする現在。どのサイトが信頼のおけるものか勘が働くくらいまで勉強をしないうちに、いろいろな偏った情報に振り回されて不安が不安を呼び・・・というのは、これまた時間の無駄です。適当なところでネットからは一線おいて頂くのが賢明ではないかと思います。

(転載終了)※    ※    ※

(次回で最終回です。)

 今日は残業。帰り道には3年ぶりの天体ショー(皆既月食)が真っ最中という筈だったが、残念ながら厚い雲に覆われて見ることが出来ずじまい。
 明日は、午前中の会議出席のため都心まで直行する。後期がスタートし、いよいよ様々な行事も立て込んできている。
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