ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.5.22 足の痺れに思う

2012-05-22 19:40:49 | 日記
 急速に足の痺れが酷くなっている。気になりだしたら余計気になる、ということかもしれない。足の裏からだんだん上がってきて、足首、夕方になるとふくらはぎ付近まで痺れが広がっている。

 タキソテール治療時の痺れは、投与が終了してからも少なくとも1年くらいは続いたと思う。漢方薬やビタミン剤を数種類服用したけれど、あまり改善しなかった。認定看護師さんからも「1年単位で考えてくださいね(つまりは1年以内に回復することはなく、2年、3年ということもありうる)。」と言われた。だが、当時は痺れがふくらはぎまで上がってきたという記憶はない。
 手の痺れやこわばりは、ホルモン剤を辞めたことで、間もなくあまり気にならなくなったが、握力は以来すっかり落ちている(具体的にはペットボトルのキャップを開けるのに苦労するレベル。これは実家の母などもそのようなので、後期高齢女性と同じ力になっている、といったところか。)。

 気になって、「ナベルビンの副作用、足の裏の痺れ」と検索してみた。
 ヒットした記事「がんサポート情報センター・2008年4月号 「抗がん剤による末梢神経障害特徴とその対策」(大阪大学病院化学療法部看護師長・田墨惠子さん監修)から転載させて頂く。

※ ※ ※(転載開始)

 また、切除不能の乳がんや再発乳がん治療に使われるナベルビン(一般名ビノレルビン)も頻度は低いが知覚異常を認めることがあるため、タキソールによる神経障害が回復しないうちにナベルビンを使う場合もあり、しびれが長期化することもあるという。末梢神経障害を副作用にもつ抗がん剤同士を使うと、より強く症状が出ることもあるのだ。
(中 略)
 手の指先ほど気にならないのか、見逃しがちになる足の指先は注意が必要だ。足の指は靴の中で無意識に圧迫を防ぐために動いているが、しびれているとそれができないため爪のあたりが圧迫され、痛んでくる。もともと抗がん剤は爪毒性という、爪が浮きやすくなる副作用があるので、常々観察するようにしたい。
 足の指の爪を切るとき、深爪になったり、2次的に巻き爪になることも多いので、お風呂から上がって柔らかくなっているときに、丁寧に切ることを気に留めてほしい。
 外出の機会が多い人なら、とくに靴選びは慎重にする必要がある。
 「履きやすそうだからといって靴を通信販売で購入したりせず、売り場に出向いて両足とも履き、少し歩いてみてから買ってください。底が薄いと刺激を強く感じることもあるので、底が厚いものがいい場合もあります。それは人それぞれなので、自分にあったものを選んでほしいのです」
(中 略)
「しびれという症状自体はもちろんつらいのですが、それによって本来できていたことができなくなる、それで患者さんは自分自身を追い詰めるように思います」と田墨さん。
「患者さんは今までできていたことでできなくなることを増やしたくない、努力してできるなら自分でやりたいという思いが強く見受けられます。私たちは患者さんの生活に目を向けて、その背景を考慮した上で、それに応じた支援をするように心がけています。医療者は現時点では末梢神経障害は抑えられないと考えていますが、患者さんにとってはとてもつらい副作用です。それを患者さんがどんどん訴えてくださったら、対策が必要だということで、研究が進むのではと思います。」

(転載終了)※ ※ ※

 うーん、ちゃんと書いてあるではないか。ナベルビンでクローズアップされる主な副作用は血管痛だから、主治医からは、薬剤を中心静脈ポートで直接入れている私は、特に副作用を心配することはない、と説明があった。
 確かにこれについては今の所、全くストレスフリー(一昨年にはポートの切れ目から皮下漏出というトラブルがあってポート抜去、再設置という痛い目にあったのはこのブログでも書いたとおりだが)。
 また、ナベルビンではそれほど取り沙汰されていない吐き気等について、ここのところずっと悩まされているから、これだけコントロール出来ればまだまだ頑張れると思ってきたのだが・・・。
 さすがにこの9月で丸2年になるから、神経毒蓄積による出現ということか。冷えると痺れが酷くなるように感じられるというので、足湯をすると調子がいいのも頷ける。脱毛がないというのがこの薬を選んだ大きなポイントだったから、この恩恵は被っていたのだけれど・・・。

 足の爪のダメージは既に一巡してしまった感があり、親指以外の4本の爪は一度落下した後、既に新しく生えている。が、まさに上に書いてある通りだ。「足の指は靴の中で無意識に圧迫を防ぐために動いているが、しびれていると、それができないため爪のあたりが圧迫され、痛んでくる。もともと抗がん剤は爪毒性という、爪が浮きやすくなる副作用があるので、常々観察するように」と。
 そういうことだったのか、と膝を打った。またしても、中指、薬指あたりが内出血しており痛いのだ。タキソテールの時は親指も浮いて、付け爪のごとくポロリと落ちてしまった。新しく生えてきた両親指の爪は、以前は全く問題なかったのに、巻き爪の傾向があり、痛みが出るようになっている。

 今後、歩けなくなったり、転倒するようになったり、ということになればQOLはかなり低下する。一旦出現した痺れの副作用は、薬を辞めてもなかなか改善されないのだから、この薬を続けている限り酷くはなってもなくなることはない。されば次なる手を考える時期かもしれない。奏功している間はなんとかうまくかわして乗り切りたい、と思うけれど・・・。

 今日も朝から雨が降り出した。本当に予報通りだ。
 昨日は金環日食、今日はスカイツリー開業と、空を見上げるイベントが続くのに、ちょっと残念なお天気だ。
 明日は早くも休薬週明けの通院日。予報によると快晴で今日より10度以上気温の高い夏日だという。気温の変動が毎日忙しいことだ。

 息子は今日から4日間前期の中間試験。それが終われば来週は修学旅行で、昨年のホームステイで訪れた国に再び向かって機上の人。羨ましい限りである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする