「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

勇払原野のゴマシジミ

2010-08-14 23:15:08 | 自然公園/原野/海浜
(写真: 勇払原野)


苫小牧東部工業基地の大部分は、工場が立つことなく勇払原野としてその自然をとどめている。

昨年、ウトナイ湖でゴマシジミと出会うことができずにがっかり。

僕のブログを読んで頂いているエルモさんのアドバイスで、今年は広い原野に出かけてみる。

うろうろとドライブしていたら、青い表翅を揺らすシジミショウが目に。

ミドリシジミかな、と思ったら、ゴマだった。ホザキシモツケの蜜を吸ったり、草にとまったりと、せわしく動き回る。



(写真: ゴマシジミの青い表翅)



(写真: 裏は灰白色でゴマふり文様)




(写真: ホザキシモツケの蜜を吸う)


食草は湿地に咲くナガボノシロワレモコウ。じめじめしたところを探していたら、沼に戦国時代の巨大な砦がそびえていた。

映画の大規模なセットが作られ、炎天下でロケが行われていた。

帰宅して調べたら「のぼうの城」という時代劇で野村萬斎が主演とのこと。これは水城だ。

で、食草のまわりには、たくさんのゴマシジミが集まっていた。


(写真: 映画「のぼうの城」のセット)


(写真: 食草ナガボノシロワレモコウとゴマシジミ)

孵化した幼虫は、この花を食べた後、地上に下りて甘い蜜を出す。

誘われたアリが巣に運んだら、しめたもの。

幼虫は蜜を出しながら、アリを食べて、食べて、大きくなるという。

自然の営みは、人知を超えた小宇宙だ。そういうことを、研究してつきとめた人間も素晴らしい。

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2 コメント

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Unknown (エルモ)
2010-08-21 19:08:26
ゴマに出会えて良かったですね。
私の方は、今年は行きそびれてしまいました。
弁天沼周辺もかなり開発が進みましたが、それでも多くのゴマが発生しますね。
ナガボノシロワレモコウは、札幌市内では豊平川河畔、石狩湾新港、豊羽鉱山で確認していますがゴマは見ていません。豊平川河畔は確実にいるという情報なのですが…。
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ありがとうございます (ikuni)
2010-08-21 19:57:04
この辺りでゴマは、ごく普通に見ることができました。サイズも大きいですね。ありがとうございました。
映画のロケにも出会えて、びっくり。近くの
植樹祭跡地にも、いろいろな蝶がいて楽しい一日でした。
斜里岳でチシマワレモコウと出会い、同族かなと思って目を凝らしましたが、さすがにゴマは
いませんでした。
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