芽室町上美生から見た山並(右からピパイロ岳~伏見岳~妙敷山)
2011年6月26日 伏美岳(1792m)の登山記録
北日高の大展望を期待して十勝の伏美岳へ。午前6時過ぎに登山口に着いたら、すでに満車状態。
この時期は残雪がゼブラ模様を刻む、人気殺到の山と知る。
急登を黙々と進むと、やがて緩やかな針葉樹林帯に。
ムラサキヤシオやチシマザクラが目を和ませてくれる。
ミヤマカラスアゲハやキアゲハが盛んに飛び交い、吸蜜に忙しい。
ムラサキヤシオに吸蜜するミヤマカラアゲハ
チシマザクラ
九合目付近で、ようやく北日高の展望が開けてくる。
妙敷山(おしきやま)の向こうに札内岳の長い稜線。
連なるエサオマントッタベツ岳の鋭鋒の両側には氷河が刻んだカールがくっきりと。
かつて日本に存在していた氷河の名残り。その名を知っていても、実際に見たのは初めてだ。
「これがカールか」と直感が胸を突くのは、スプーンでえぐったような異形のせいか。
窪みに雪が残っていて、その雪形は猫が笑っているかのようだ。
新緑の妙敷山の右手に札内岳~エサオマントッタベツ岳
エサオマントッタベツ岳~稜線の両側に氷河にえぐられたカール
登山口から3時間弱で山頂に。
日高山脈・最高峰の幌尻岳と三つのカールを抱える戸蔦別岳が並ぶ。
日高の核心部を一望する光景に、30人ほどの岳人が歓声をあげる。
時間を立つのも忘れて1時間20分も滞在。
氷河期に北方から渡って来たナキウサギがピィと金属音を響かせた。
伏美岳山頂
幌尻岳(左)から、鋭鋒の戸蔦別岳を経てピパイロ岳(右)の稜線
日高の最高峰・幌尻岳
カールを抱える戸蔦別岳
氷河期の遺存種 ナキウサギ
■登山記録
06時30分:入山 急登が続く
07時25分:緩やかな尾根歩き
07時45分:五合目
08時15分:七合目
08時55分:九合目
09時10分:山頂 上り2時間40分
10時30分:下山開始
12時30分:登山口に戻る 下り2時間
樹海温泉 はくあ 500円
温泉どこにしようかと迷いつつ走り続けたら日勝峠を越えてしまう。鵡川町の公共温泉にて、一服