「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

強風の羊蹄山は秋色へ

2013-09-15 18:28:53 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々

                            森林限界を超えると強風に

2013年9月14日の登山記録

 

めずらしく友人たちとの登山。霧に包まれた羊蹄山(1898m)へ。

途中、出会った巨木や秋色に染まった草葉に癒される。

手を触れ、深呼吸して、気を感じよう。

ダケカンバの巨木

 

 

ウラジロナナカマド

 

イワブクロの草紅葉

 

ツリバナ

マイヅルソウ

 

ときおりの小雨。

次第に強まる風。

標高1800mの外輪山に出た時は、台風並みの暴風。

最高点は目指さず、にっこり笑って三分ほどで下山。

単独登山が好きなものの、友と時間や感動を共有するも、よし。

真狩温泉に着いたときは、素晴らしい青空だった。

 

真狩温泉から

 

■登山記録

06時30分 真狩コースから入山

08時20分 五合目

10時30分 外輪山

14時20分 登山口に戻る

■温泉

真狩温泉 500円

■後泊

喜茂別町 雪月花廊 (閉校小学校を活用した旅の宿)

■過去の登山記録

■過去の登山歴 
04年7月31日 真狩コース
05年10月9日 真狩コース
06年8月26日 京極コース    07年08月12日 比羅夫コース  12年07月15日~16日 真狩コース

 


光の王国 羊蹄山

2012-07-16 22:39:10 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々

7月15-16日 羊蹄山の登山記録:

 夕景と日の出を見ようと、羊蹄山に登る。

九合目の避難小屋に荷物を置いてから、「比羅夫ルート」をたどって火口を取り巻く外輪山へ。

山頂を経て、岩稜伝いに火口(父釜)を回り、今度は「真狩ルート」から避難小屋に戻る。

この間、雲流が斜光で陰影をつけ、さらに刻々と朱色に染まっていく。

避難小屋に戻ると、ニセコ山系を背にした日本海に日が沈んでいく。

・・・・そして、残照が力の限りに、空と海を燃やす。

山々の背後に白く光るのは星ではなく、海に浮かぶイカ釣りの漁火だった。

九合目に咲くエゾカンゾウ 雲海に浮くのはニセコ山系

 

九合目の避難小屋テラスから

日本海に沈む太陽

海と空が朱色に染まり、漁火が光る

 

朝は三時前から歩き始め、東斜面を縁取る外輪山の「北山」から日の出を待つ。

穏やかな日和で、風も弱く、さほど寒くはない。

4時06分ごろに、札幌の無意根山付近から、太陽が頭をもたげる。

劇的に移ろう光の鮮烈なドラマに、顔がほころび、心が躍った。

日の出を待つ

 

無意根山付近から日が昇る

羊蹄山の避難小屋から山頂にかけては、ノゴマの一大繁殖地だった。

いたるところで、きよらかな囀りが響きあう。

シベリアン・ルビースロートという英名が物語る美しい喉に見とれた。

避難小屋テラスのハイマツにはギンザンマシコが五羽。雌雄ペアと今年巣立った若鳥だろう。

大雪山の象徴のような鳥と思っていたが、ここで出会えた幸運を喜ぶ。

ノゴマ

ギンザンマシコの♂

登山記録

7/15

08時50分:真狩登山口から入山

11時20分:五合目

13時30分:九合目

13時40分:九合目の避難小屋

14時50分:避難小屋からヒラフルートで外輪山へ

15時30分:外輪山

16時00分:山頂

16時30分:山頂出発~岩稜~真狩ルート分岐(しばらく滞在)

18時00分:避難小屋に戻る

19時20分:日没

・・・・・・・・

7/16

02時50分:避難小屋出発・・・ヒラフルートから外輪山へ

03時30分:外輪山の北山付近

04時06分ころ:日の出

05時00分:避難小屋に戻る

07時10分:下山開始

11時30分:登山口に戻る

  真狩温泉 500円 露天風呂から羊蹄山が見える。

 ■過去の登山歴 
04年7月31日 真狩コース
05年10月9日 真狩コース
06年8月26日 京極コース  

 07年08月12日 比羅夫コース 


冬隣りのニセコ連峰シャクナゲ岳(2)

2009-10-12 22:20:18 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
                       (写真: 白樺山の山頂から、行く道の笹の大海原を望む)

白樺山(932m)までは木枯らし吹く中、体力的にはハイキング気分。お手軽なのに、広大な空間に点のような我が身を置くことができる。なぜかしら壮大な気分。

白樺山の頂からは、ゆるやかな笹の大海原を下る。身の丈を超える笹が、ざわざわと揺れる。これまた、壮大な気分に。

笹の海を抜けると、ごつごつとした岩肌を登り返す。再び稜線に我が身を出すと、シャクナゲ岳とシャクナゲ沼を望む。手に取れるような箱庭のような光景。


(写真:シャクナゲ岳ピークとシャクナゲ沼)

ここから沼に下るわけだが、大きな岩の塊がゴロゴロと転がっている。火山が吐き出した太古の名残りだろう。

岩が大きくて足の長さと合わず、慎重に下るも悪戦苦闘。思わぬ体力消耗だ。

シャクナゲ沼の水平からは、目国内山(07年6月24日)が頭を浮かべていて、天空の妙を楽しむ。


(写真: シャクナゲ沼 水平の奥に目国内山)

沼で一息ついて、こんどは急登。ここもゴロゴロとした大きな岩の塊。おまけに泥々。足の短さを嘆き、ズボンを汚しながら一気に登る。

眼下には晩秋に暮れる神仙沼湿原(06年10月15日)。背景のニトヌプリやワイスホルンも際立つ。ハイキング気分が吹き飛び、十分な登り応えを噛みしめる。


(写真:画面中心の平地が神仙沼湿原 背景にニトヌプリ、ワイスホルンの山並み 左端はシャクナゲ沼)


(写真: 神仙沼にズームイン)

登山口から2時間20分ほどで山頂(1074m)に。

目の前にチセヌプリやニセコアンヌプリ。その後ろの蝦夷富士・羊蹄山は、残念ながら雲に隠れている。

その代わり、遠くは道南の駒ケ岳、狩場山までを見渡すことができた。

僕と同じ白樺山ルート、さらに神仙沼ルートからも大勢の登山者がやって来る。

冬隣り。ニセコの残り少ない秋の刻みを惜しむかのように、人が寄せられて来る。

風が強く、寒さも募って30分ほどの滞在で下山することに。濡れた岩が滑りやすく慎重に下るも、何度か転んで尻の骨を打つ。


(写真: シャクナゲ岳山頂)


(写真: チセヌプリ その奥にニセコアンヌプリ)


■登山記録
09時00分:白樺山コースから入山
09時40分:白樺山 山頂(932m)
10時35分:シャクナゲ沼を見下ろす稜線に
10時55分:シャクナゲ沼
11時20分:シャクナゲ岳 山頂(1074m) 登山口から2時間20分

11時50分:下山開始
14時15分:登山口に戻る

■これまでの登山歴
04年07月17日:神仙沼コースからシャクナゲ岳に

新見温泉ホテル
新見温泉郷は奥ニセコと呼ばれる同族の二軒宿。この日は新見温泉ホテルに。500円。源泉かけ流しの熱いお湯で、疲れがすっきり。
露天風呂からの紅葉が美しいが、混浴なので女性が来たらどうしようと、落ち着かなかった。
07年に目国内山に登った時は新見本館で入浴。こちらの露天も混浴だったが、幸か不幸か男性のみだった。

冬隣りのニセコ連峰シャクナゲ岳(1)

2009-10-12 20:47:00 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
                        (写真: 蘭越町から見たニセコ連峰 左から2番目の円錐ピークがシャクナゲ岳)

大雪山の紅葉もピークが過ぎ、台風一過で雪もどかっと降った。そこで、今回は北ではなく、久しぶりに南進しニセコ連峰へ。

新見温泉近くの登山路から白樺山経由でシャクナゲ岳を目指す。

山麓の紅葉はピークの一週間前というところか。それなりに秋色がにじんで期待も高まる。


(写真: シャクナゲ岳)


登山口から30分ほどで尾根に出て、目国内山、岩内岳(09年6月20日)などの山々や日本海の見晴らしが開ける。シャクナゲ岳も目の前に大きく構える。

残念なことに、山々の中腹から上の樹林帯の葉は落ち、すでに紅葉は終わっていた。

それでも飽きないこの魅力はなんなのか。

笹の勢いが強く、青々とした山塊に裸樹の数々。冬の隣に、衣を剥いだニセコ山系の素の姿があった。

尾根に出て10分ほどで、白樺山に。


(写真: 左が目国内山 右が岩内岳)


(写真: 目的地のシャクナゲ岳)



(写真: 白樺山)


(写真:白樺山の山頂 背景は目国内山)


(写真: 岩内湾 左が岩内岳 湾の右奥が積丹岳)



ニセコ山系の岩内岳に登る

2009-06-21 18:39:57 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
(写真: 岩内町市街地から見た岩内岳)


6月20日の登山記録:

6月に入って土日はずっと雨模様が続いた。予報は20日(土)も晴れないが、曇りだという。

高曇りを期待して、ニセコの山々で唯一未踏の岩内岳(1085.7m)に登ろうと思った。

スキー場の登山口から、旧ゲレンデの右端を行く。山頂には雲がかかっていて気分は晴れない。そこに、大きな白い蝶がひらひらと舞ってフランスギクに降りた。

羽は白というより透き通ったという形容がふさわしい。帰宅して調べたらウスバシロチョウ。白いが、実はアゲハチョウの仲間だという。大きいはずだ。

低地のチョウだが氷河期の遺存種とのことで、予期せぬ出会いが楽しい。



(写真: ウスバシロチョウ)


30分ほど歩くと森に入り、ようやく山登りらしくなる。七合目から振り返ると岩内の街と入り込んだ日本海、そして対岸の積丹半島が美しい。

進路には岩内岳、そして右手には雷電岳が。雲が勢いよく流れていく。

新緑と残雪、そして雲流。晴れてはいないが、高山の空気がうまい。



(写真: 七合目から見た岩内町)



(写真: 岩内岳)


(写真: 雷電山)



(写真: 雲が山頂から流れてくる)


九合目でガレ場に出る。すさまじい強風に雨も混じる。先行の二人が降りてきて、山頂は厳しいですよと、ひとこと。2人の眼鏡が曇り、髪が濡れていた。

強い風の中、クロテンが向かってきた。僕に気づいてハイマツ帯に逃げ込む。意外に体が長いというか、大きい。写真が撮れず残念。

ミヤマオダマキが雨に濡れて可憐な姿を見せてくれた。雨も、また良し。


(写真: ミヤマオダマキ)


強風の山頂はガスって視界もなく、七合目で見えていた雷電山も見えない。

視界があれば、目国内山への縦走路に降りて、湿原の花畑を楽しみたかったが。

また来る楽しみが増えたと納得する。



(写真: 岩内岳山頂)

山頂標識のそばに開花していないが、白花のミヤマオダマキが咲いていた。

初めて見た。眺望は得られなかったが、来て良かったと思う。

強風で揺れてピンが合わなかったので、小さく記念に掲載。



(写真: 白いミヤマオダマキ)


(写真: 帰路、さらに雲流れる)

■登山記録
10時05分: スキー場登山口から入山
11時20分: 七合目
11時40分: 八合目
11時55分: 九合目
12時00分: 頂上(1085.7m)

12時15分: 下山開始
13時45分: 登山口に戻る

 岩内温泉 グリーンパーク岩内 500円
岩内湾を望む、茶褐色の清々しい湯。
街でみかけた古い喫茶店。昔、神田にあった店と同じ名前だったので、吸い込まれる。ナポリタンの味がタイムスリップしていた。








ニセコ連峰の西端 雷電山に登る

2008-08-11 20:13:47 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
(写真:雷電山・天狗岩から望む寿都湾と狩場山)

8月10日の登山記録:
ニセコ連峰の西端、山々が日本海に落ちていく。雷電山の登山口は国道から3キロ入った一軒宿の朝日温泉。ノウサギとイタチが車の前に飛び出した。野趣漂う山奥だ。
宿には「登山者の駐車はご遠慮ください」との張り紙があった。ロマンスグレーの主人に「日帰り入浴しますので」と駐車の許可を得てから、暗い森に入る。広葉樹にトドマツ、アカエゾマツが混ざる道を40分ほど登ると、稜線の天狗岩に出る。右手に寿都湾と道南の名峰・狩場山。左手に岩内湾と積丹半島の山々。日本海に切り込む断崖の妙。早朝の独り占めの絶景に息を呑む。

(写真:断崖の向こうに積丹半島)

ゆったりと高度を上げていくと、山麓にぽっかりと浮かぶコックリ湖が。行く手には、目指す雷電山も姿を見せる。まだまだ、かなり高度差がある。841m地点のポコに「中山」という標識。ここから1203.6mの「前雷電」まで、幾つかのピークを下ったり上ったりと、なかなかの登り応え。しかも、背丈を越えるハイマツと笹の勢いが強く、見通しがよくない。クマと出会い頭の衝突だけはご勘弁と思ったら、かすかな獣臭が漂う。ホイッスルを吹きながら進むと色づいたナナカマド。秋を先取りする山の気配にほっと癒される。

(写真:森に浮かぶコックリ湖)


(写真:コックリ湖にズームイン)


(写真:雷電山)


(写真:ウラジロナナカマド)

すっかり、獣臭を忘れたころ、足元にクマの糞。握り拳より小さめの塊が数個。「ありゃー」と、がっくりする。よく見ると、ひとつに登山者の踏み跡。きょうの先行者はいないと思うので、あまり新しくはないな。
気を取り直し、念のためホイッスルを吹きながら進む。その存在を忘れた頃、またまたクマの落し物。ここはクマさんの通り道なのか。

(写真:クマの落し物。左の塊に登山靴の跡

前雷電で先行の夫婦に追いつく。「良かった。ほかに登っている人がいて」と感謝される。いないと思っていた先行者に、こちらも感謝。クマの落し物がふたつあって、心地がよくなかったとのこと。彼らは踏んでないそうで、やはり、今日のものではないと安心する。少し進むとエゾオヤマリンドウがまとまって咲いていた。晩夏の花に出会い、ここでも季節が進む足音を感じる。

(写真:エゾオヤマリンドウ)

平坦な稜線をたどり、30分で山頂に。一等三角点の展望を期待したが、ハイマツの丈が高く、高度感と見晴らしは、いまひとつ。ここから先は、目国内山や岩内岳への縦走路が続く。岩内岳から来た男性が合流する。5時間かかったという。リュックを置いて5分ほど進むと、ニセコの山並みの展望を得る。湿地の花、タチギボウシも。笹の勢いが強いが、かつては山頂付近に広がる湿原地帯だったのだろう。
斜面は、コガネギク、ウメバチソウ、ナガバキタアザミのお花畑。たくさんのベニヒカゲが飛び交う。夏の終わりに小さな命が輝いていた。

(写真:雷電山の山頂1211.7m)


(写真:タチギボウシ)


(写真:ナガバキタアザミとベニヒカゲ)


(写真:目国内山とニセコアンヌプリ。羊蹄山は雲の中)

山頂に20分ほど滞在して、下山。正午すぎに4人の団体と出会う。岩内岳まで縦走するという。きょうの登山者は合計8人ということになる。ニセコの奥に控える静かな山だ。
クマの落し物を数えながら降りていくと、ひとつ増えていた。
温泉の主人に報告すると、クマ情報はずいぶんと久しぶりのこと。野趣あふれる秘湯につかりながら、クマの楽園にお邪魔した緊張感を癒しに換えた。


(写真:登山口の朝日温泉)

※07時20分:入山
 08時05分:天狗岩
 08時45分:中山
 10時15分:前雷電
 10時50分:山頂
 11時15分:下山開始
 14時20分:登山口に戻る

朝日温泉:600円。野趣満点。脱サラの主人が数年前に再建した秘湯。宿の裏手が登山口。露天風呂に視線の注意が必要。







昆布岳に登る

2008-06-21 22:20:13 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
(写真:中山峠から見た昆布岳)

このところ、週末の天気がかんばしくない。
中山峠から望む昆布岳は、その特徴的な鋭角の頭を雲からのぞかせていた。
「良かった。きょうはなんとかなりそうだ」と、ほっとする。
ニセコ連山と洞爺湖の間に、独立峰的に構える昆布岳。
来月に迫ったサミットを警備する機動隊の鋭いまなざしを、あちこちで受けながら豊浦町の登山口へ。かつての造材の作業道路が登山路で、笹薮とシラカバ、ダケカンバの単調な風景が続く。
ウグイスとエゾハルゼミの合唱に、ツツドリ(カッコウの仲間)が「ポポ、ポポ」とリズムを刻むと、退屈な気分もなごむ。

五合目に「メガネ岩」。風化した岩の空洞から、向こうの景色が見える。岩間に咲くミヤマオダマキの青色が際立った。旺盛な笹薮の中に目を凝らすと、タケノコが頭を出していた。8合目まで左右の笹薮が気になり、首が痛くなった。この山はタケノコ山だった。

(写真:メガネ岩)


(写真:ミヤマオダマキ)


(写真:ネマガリダケのタケノコ)


山頂(1045m)には一等三角点があり、ニセコ、羊蹄山、洞爺湖、内浦湾などの絶景が広がっているはずだったが、雲が多い。時おり、切れ間からニセコの山々やサミットが開催されるヒルトップの高級ホテルが見え隠れした。

(写真:山頂標識の背後に一等三角点)

帰路、麓近くになって足元の赤い果実に気づく。種類はわからないがノイチゴだ。そういえば、登る途中も白いイチゴの花が目立った。くだりは精神的に楽になるので、視野が広くなる。初夏をひとつ、見つけた。

(写真:ノウゴウイチゴ?かな)

※10時05分:入山
 11時10分:5合目・メガネ岩
 12時45分:山頂

 13時50分:下山開始
 15時35分:登山口に戻る

 豊浦温泉しおさい 500円。内浦湾に面する豊浦市街地にある公共温泉。広くて清潔だった。目の前に広がる海も気持ちよい。お湯は赤茶色で鉄の匂いがした。


春耕とニセコの山々

2008-05-12 23:15:49 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
(写真:尻別岳と羊蹄山~喜茂別町で撮影)

11日の日曜日。サミットが開かれる洞爺湖の中島に登ろうと、思い立つ。
春うららの道中は、春耕が続く。背景にすくっと立つ山、また山。ドライブしてていても
山旅の気分に。


(写真:無意根山・中岳・喜茂別岳~中山峠で撮影)


(写真:ニセコアンヌプリを主峰とするニセコ連山~留寿都村で撮影)


(写真:昆布岳~留寿都村で撮影)

ニセコアンヌブリに登る

2007-09-02 21:51:10 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
昨夜は職場の宴会。深酒しないように気をつけたが、それでも、寝坊した。
楽々、登山ができるニセコアンヌプリに行くことにする。札幌は淡い青空にウロコ雲が漂うまずまずの天気。わくわくしながら中山峠を越えたが、次第に雲が多くなり、嫌な予感。
                  (写真:アンヌプリ中腹から見たイワオヌプリ)

10時50分に「ニセコ山の家コース」から入山する。登山口から見えるアンヌプリは頭に雲を被っていた。隣のイワオヌプリ周辺は晴れていたが、登るに連れて次第に雲が覆っていく。途中、大勢の下山者とすれ違う。視界は悪いが、ゴゼンタチバナやイワツツジの赤い実が秋の訪れを教えてくれて、楽しくなる。天塩岳で出会ったエゾゴゼンタチバナとゴゼンタチバナの違いを観察。やはり、葉のつき方が違っていた。

              ゴゼンタチバナ


              イワツツジ

12時20分、山頂(1308.2メートル)に、あっけなく到着。雲に覆われて真っ白かと思ったが、倶知安方面だけに晴れ間が覗いて、ちょっとだけ眺望も得られた。
30分ほど休憩して、下山。

             山頂は広く、避難小屋も

麓にある五色温泉は硫黄臭がして、重みのある本格派。気持ちよかった。温泉に入ったなあという充実感。500円。


過去の登山歴:03年10月19日


空が近い羊蹄山 

2007-08-18 21:21:15 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
             【父釜を囲む外輪山】
8月12日の記録:6時50分に倶知安の比羅夫コースから入山。針葉樹と広葉樹が混交する森を行く。8時40分に5合目に。6合目が近づくとハイマツが現われ、森を抜ける。ここからは低木とハイマツの長いトンネルが続く。

10時40分、ガレ場に達する。ニセコの山々の大展望がすばらしい。イワギキョウ、ハイオトギリ、チシマフウロなどのお花畑を登っていくと、青空がぐっと近づき、外輪山に出る。11時10分。道南の駒ケ岳も望めて、羊蹄山の見晴らしのよさを実感。

             【雲の向こうに駒ケ岳】

風が強く、何度も帽子を飛ばされそうになりながら、外輪山を歩く。オノエリンドウが今年も咲いていた。富士山の固有種なので、人為的に植えられたというのが定説らしい。
ユウバリリンドウに似た可憐な花だ。茨城県から来たという老夫婦に花の名を聞かれ、「富士山の花です」と補足したら、喜こばれて少々複雑な思いに。

            【富士山の花 オノエリンドウ】

11時50分、切り立った岩場の頂上に。外輪山のクレーター・父釜を見下ろすと、足が震える高度感。沸き立つ雲も力強い。

            【標高1898m】



12時10分、下山開始。16時5分下山。

温泉は比羅夫スキー場の「ゆころ」、600円。約20年ぶりの比羅夫。英語があふれて、オーストラリア人向けのマチに変身していた。ペンション風の小さな日帰り温泉で、源泉かけ流しが嬉しかった。帰路、中山峠から見た羊蹄山とニセコアンヌプリが
日没のシルエットとなって、わが身を送ってくれた。
  

過去の登山歴 
04年7月31日 真狩コース
05年10月9日 真狩コース
06年8月26日 京極コース





羊蹄山に登る

2007-08-12 22:17:44 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
         
エゾ梅雨も明けたか?きょうは晴れの予報。朝4時30分に自宅を出て、比羅夫コースから羊蹄山(1898m)に登る。久しぶりに山登りらしい山登り。頂上まで5時間かかった。
脚力落ちたみたいで、下山中に4回も転んでしまった。ケガなく午後8時に帰宅。疲れたが、この心地よさは久しぶり。

ニセコの目国内岳 雲海を行く

2007-06-24 23:06:31 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
【雲海に浮かぶ羊蹄山】

きょうの北海道は気圧の谷の中で、不安定な天気。
ニセコ方面は昼頃まで「晴れ」という予報を頼りに
目国内岳(1220m)に向かう。
ニセコに入ると暗い雲が漂い、小雨もちらつく。
なんとも嫌な気分になるが、新見峠に近づくにつれ
空も明るくなり、目指す目国内岳が見えて、一安心。

9時55分、入山。
高度を上げて森を抜けて、振り返る。
と、そこは雲の絨毯。
シャクナゲ岳、チセヌプリ、ニセコアンヌプリの奥に
羊蹄山が頭を出していた。

10時30分、前目国内岳(980m)山頂に。
行く手に目国内岳が構える。
お花はゴゼンタチバナ、シラネアオイ、エゾグンナイフウロが目立つ。
   

12時00分、岩塊の山頂に。
日本海は雲に覆われ見えない。
縦走路が続く岩内岳、雷電岳方面の視界は良好。
なだらかな山容が広がり、気持ちが落ち着く。
一方で、羊蹄山やニセコ連山方面は立ち上った雲のカーテンに
さえぎられてしまう。雲の上にいる自分を実感。
    

12時30分、下山開始。
途中、タケノコ採りに夢中になってストックを忘れる。
10分ほど登り返したら、見つかった。
危うく高価なタケノコになるところだった。
14時40分、登山口に。

新見温泉の新見本館で汗を流す。500円。
日帰り入浴なのに、
着物姿の若女将が「いらっしゃいませ」とスリッパを出してくれた。
どきっ。
美人若女将って、初めて。
楽しいことに露天風呂から、
登ったばかりの目国内岳が真正面に見える。
男女混浴だが女性はいなかった。






ニセコ 羊蹄山 色鮮やか

2007-04-30 23:33:20 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
【春耕とニセコ連山】

きょうは、有珠山目指して中山峠を越える。
ここから洞爺湖まで、春光に耀く山々の神々しさに感嘆の連続。
羊蹄山、無意根山、尻別岳、ニセコ連山、昆布岳・・・
それぞれの個性を思い切り大地と青空に刻んでいた。

山裾の春耕も、待ちわびた季節の到来を告げている。
暮らす人々はさまざまな心象を山に託してきたに違いない。
僕も魅せられては写真を撮り、なかなか目的地に着かない。

          
【羊蹄山とニセコアンヌブリ】  【無意根山】


 【尻別岳】

   
【ニセコの山々】       【昆布岳】


晩秋のニセコ沼めぐり 神仙沼~チセヌプリ~ニトヌプリ~大沼~大谷地<2>

2006-10-16 22:56:10 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
【写真:大沼とイワオヌプリ】

■10月14日(土) ニセコ沼めぐりの記録②
(神仙沼~チセヌプリ~ニトヌプリ~大沼~大谷地)

12時35分:ニトヌプリ山頂
13時25分:イワオヌプリとのコルが五色温泉と大沼の分岐になっている。
花期はエゾイソツツジの花園に違いない。また来たい場所。
 【写真:コルから振り返るとニトヌプリ】

13時40分:硫黄採掘跡を俯瞰する高台に到着。ワイスホルンを望む。
この谷は紅葉が紅葉が美しいらしいが・・・すでに時遅し。
 【写真:ワイスホルンと硫黄採掘跡】

ここを下りてゆくと、硫黄採掘跡の白い大地。
ロープが張られていて迷わないようになっている。ありがたい。
視界が悪いときは少々不安かもしれない。
イワオヌプリの葉を落としたダケケカンバが晩秋を告げている。
「初冬 残照ダケカンバ」は好きな風景だ。
      
【写真:イワオヌプリとコイワオヌプリ】        【残照ダケカンバ】

14時20分:大沼に到着。イワオヌプリが映えている。
もう少しで終着だと思うと、達成感がじわじわ。
少々歩くと大谷地に。かつての湿原が広大な笹原となっている。複雑な心境。
         【写真:大沼とイワオヌプリ】               【写真:大谷地】

15時:車をとめた大谷地の駐車場に到着。9時30分出発なので5時間30分。
ちょっと早すぎか?強風・寒風でのんびりできなかったのが残念。
紅葉は外れ!だったが、葉や雪をまとわない素顔のニセコを満喫できたと、
満足感もじわり。

予定より早くゴールしたので、1キロ先の神仙沼駐車場から、もう一度、
神仙沼へ。おびただしい観光客が訪れていた。斜光で黄金色に輝く湿原は
絵画のような世界
夕陽を背負いながら岩内経由で札幌に戻る。

    【写真:神仙沼の湿原】





晩秋のニセコ沼めぐり 神仙沼~チセヌプリ~ニトヌプリ~大沼~大谷地<1>

2006-10-15 19:02:49 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
【写真:神仙沼】

■10月14日(土)の登山記録①
神仙沼~チセヌプリ~ニトヌプリ~大沼~大谷地

紅葉に染まる前、ニセコ山系は葉を落としていた。
先週の異常低気圧で葉が吹き飛ばされたらしい。
近づく冬を予感させる晩秋のたたずまいだ。

9時30分:大谷地の駐車場から神仙沼へ向かう。快晴だが、強風で寒い。
9時45分:神仙沼 観光客と登山者で大賑わい。特に観光客が多い。
    
【写真:神仙沼/白樺山】   【写真:神仙沼/チセヌプリ】

登山路右手には日本海、そして泊原発。肉眼でわかるほど近い。
10時:長沼に着く。逆光でチセヌプリがまぶしい。
高度をあげると沼越しに積丹岳が見える。道はぬれていて滑りやすい。
    
【写真:長沼とチセヌプリ】    【写真:長沼と積丹岳】

10時25分:チセとシャクナゲの分岐に到着。先行者に「どっちへ」と聞かれる。
「チセからニト、大沼へ」と言うと「6時間ですねえ」との返答。
高度を上げてゆくと、シャクナゲ岳、目国内岳がくっきりと。
  
【写真:チセヌプリ分岐】   【写真:シャクナゲ岳 背後に目国内岳】

11時:チセヌプリ山頂に。平坦な頂きで小さな沼が二つあった。
日本海に加えて洞爺湖、昆布岳も望める。
しかし、かなりの強風。立ってはいられるが、寒いので5分といられない。
風速〇〇メートル?
登山者も休むまもなく下りてゆく。僕もさっさとニトヌプリ側に下山。
 【写真:平坦なチセの山頂 1134.5m】

ニトヌプリ側への下山路は岩の急斜面。強風で足元がおぼつかない。
このは風はちょっと危険かも・・・おまけに滑りやすい。慎重に、慎重に。
 【写真:めざすニトヌプリ 背後はニセコアンヌプリ】

11時50分:チセヌプリ下山し、バノラマラインの舗装道路に出る。
ここがチセとニトのコルになっていて、道路を渡るとニトの登山口。
 【写真:ニトに登りながら振り返ったチセヌプリ】

12時35分:ニトヌプリ山頂(1083m)に到着。イワオヌプリとニセコアンヌプリが
顔面に迫ってくる。日本海も一望。ここは絶景!!!
が、あいかわらずの強風。直ちにイワオヌプリとのコルめがけて下山開始。
              
【写真:イワオヌプリとニセコアンヌプリ】      【写真:岩内~泊村】