「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

石狩岳に登る③ 「山頂~見晴らしピーク~下山」

2007-09-30 21:22:27 | 東大雪
「十勝連峰~トムラウシ山~忠別岳」

9月24日の登山記録③
10時35分に山頂に。雲が少々厚くなり、日差しも途絶えて寒い。ここから「小石狩岳」、「川上岳」、「ニペの耳」と稜線は続くが、目前の小さなピークにさえぎられて、よく見えない。そこで痩せた細い尾根を5分ほど進む。ここから見晴らしはすばらしく、先行の男性がのんびりと休んでいた。特に十勝連峰、トムラウシ、表大雪の連なりが、大雪山の大きさを物語っていた。


「小石狩岳~川上岳~ニペの耳と続く稜線」

「トムラウシ山」

写真をとったり、眺めを楽しんでいるうちに1時間以上も滞在。
11時50分に下山開始。シュナイダーコースの急斜面、膝が痛む事を想定し、登りから両膝にサホーターを装着。ほとんど痛む事もなく、アップテンポで下山することができた。14時30分に登山口に。登りと同じ時間を想定していたので、かなり早くて自分でもびっくり。不注意で4回ほど転んだが、ケガもなく幸運だった。
石狩岳・シュナイダーコースは、いつか登ってみたい憧れの山だった。「夏山ガイド」では上級コース。今年上半期を締めくくる素敵な山行きに感謝。

帰路の林道から見たピリベツ岳と西クマネシリ岳は双耳峰をなし、三国峠から見た印象とはかなり違う。通称、「おっぱい山」と言われているとか。

「ピリベツ岳(左)と西クマネシリ岳」

温泉は近くの幌加温泉・鹿の谷旅館。去年の夏休みに訪れて、山奥の露天風呂に感動。
完全な男女混浴というのも、いまどき珍しい。僕が入浴したときは、男性だけだったが、ロビーには湯上りの若い女性の姿も。彼女はどうやって入ったのかしら。

「幌加温泉・鹿の谷旅館」

※6時30分:入山
 7時00分:シュナイダーコース取り付き
 9時40分:稜線
 10時35分:石狩岳山頂
 11時50分:下山開始
 14時30分:下山

石狩岳に登る②尾根取り付き~縦走路分岐~頂上

2007-09-26 23:40:32 | 東大雪
「シュナイダーコースのきつい登り」

24日の登山記録②
午前7時に尾根取り付けから急斜面をジグザグに進む。高度を上げていくと尾根筋に出る。先行の登山者3人が小休止していた。新潟から来た年配のご夫婦とガイドさんだ。前日はニペソツ山に登ったと言う。ここからは細くて急峻な岩尾根を、両手両足をつかって、ひたすら登りつづける。ニペソツ山やクマネシリ山塊が顔を出し、つらい登りを慰めてくれた。

「ニペソツ山」


「ピリベツ岳~西クマネシリ岳~南クマネシリ岳」

9時40分、やっと稜線(標高1770m)に出る。音更山と石狩岳を結ぶ縦走路で、シュナイダーコース分岐と呼ばれている。目の前に表大雪が鎮座していて、びっくり。ここから標高差200メートルある石狩岳が迫力満点に迫ってくる。あと、一息だ。長くてきつかったが、危険を感じることもなく、実に登りがいのあるコースだった。

「縦走路から見た表大雪の山々」


「縦走路から見た石狩岳(右)と小石狩岳」

高度を上げて振り向くと、紅葉に包まれた音更山が美しい。10時35分、石狩岳の山頂(1996m)にたどりつく。標高差1163メートル、約4時間の山行きだった。山頂からは、想像を超える大きな絶景が広がっていた。

「振り向くと音更山が構えている」


「石狩岳 山頂」

石狩岳に登る①「暁の三国峠~登山口」

2007-09-25 22:14:37 | 東大雪
 「クマネシリ岳(左)、ピリベツ岳、西クマネシリ岳、南クマネシリ岳」


24日の登山記録①
3連休の前半2日は出勤。秋空がうらめしい。24日未明に札幌を出て石狩岳へ向かう。
三国峠で日の出と遭遇。雲海に浮かぶ、クマネシリ山群、ニペソツ山など東大雪の山々が神々しい。数人のアマチュアカメラマンが寒さに肩をすぼめながら、雲海と対峙していた。早起きのおかげで、壮大な光景と出会うことができた。

「ウペペサンケ山(右)」


「ニペソツ山」

午前6時過ぎに、石狩岳のシュナイダーコース登山口に到着。すでに10台ほどの車が止まっていた。朝焼けに輝く石狩連峰が目前に迫っていて、意欲を刺激する。
このコースは石狩岳にいくつかある登山路で唯一、日帰りが可能。とはいっても、急斜面で険しいコースとして知られている。去年、近くのユニ石狩岳に登り、その筋骨たくましい勇姿を目前にし、いつか登ってみたいと憧れていた。

「登山口から望む石狩連峰」


6時30分に入山。渓流沿いの平坦な笹薮を進む。
7時に急斜面に取り付く「シュナイダーコース」の標識と出会う。ここから、すさまじい傾斜との格闘が始まる。

「シュナイダーコースの尾根取り付き」

大雪山に紅葉を求めて③ 「白雲岳~北海岳~黒岳」

2007-09-23 12:55:44 | 表大雪
          「北海岳を目指して、北海平を行く」

17日の登山記録③
11時40分、白雲岳を下り、北海岳を目指す。平坦な北海平をのんびりと進む。チングルマの紅葉の背景にトムラウシ山や十勝連峰が浮かぶ。夏のお花畑はさぞかしにぎやかなことだろう。

     「北海平  チングルマの紅葉とトムラウシ山」

12時35分、北海岳の山頂に(2149m)。ここは巨大なクレーターをぐるり一周する「お鉢」の稜線だ。正面にでーんと北鎮岳が構えている。天候も下り坂なので、そのまま目指す黒岳方面に下ることにする。拡がる紅葉が美しい。

     「北海岳山頂から望むお鉢と北鎮岳(右)と比布岳」

     「桂月岳(左)と黒岳(右)」


13時50分に「黒岳石室」に。何度か来ているが、バイオトイレは利用したことがない。特に便意はなかったが、トライしてみた。使用後は自転車のペダルをこいで、おがくずを混ぜるというユニークな構造。200円の寄付金をちゃりん。20分休憩。
14時30分に黒岳山頂(1984m)に。午前7時過ぎから歩いているので、さすがに疲れた。

「黒岳石室を後にして。背景は凌雲岳(右)と北鎮岳(左)」

黒岳山頂も一瞬、立ち寄っただけで、リフト駅に向けて下山。急な下り道なので、予想通りに膝が痛み出した。困ったものだ。ストックのつき方をいろいろと工夫しながら、だましだまし下山した。「マネキ岩」周辺の紅葉が見ごろだった。夕方の雲が立ち、1日の終わりを告げていた。
15時40分、リフト駅に到着。
下山後は「黒岳の湯」で休んで、札幌へ戻る。

 「黒岳のマネキ岩」

これまでの「赤岳」登山記録
03年9月15日:銀泉台~赤岳~白雲岳
05年7月03日:銀泉台~赤岳~小泉岳
05年9月24日:黒岳~北海岳~白雲岳~小泉岳~赤岳~銀泉台
今回      :銀泉台~赤岳~小泉岳~白雲岳~北海岳~黒岳

     




大雪山に紅葉求めて② 「赤岳~小泉岳~白雲岳」

2007-09-20 22:20:49 | 表大雪
        「赤岳山頂から望む北鎮岳、凌雲岳、烏帽子岳(右)」


17日の登山記録②

10時、赤岳の山頂に。ここの眺望がすばらしい。白雲岳、旭岳、北鎮岳、凌雲岳など。
初夏の残雪時期が美しいが、荒涼とした秋の素顔も、また良し。20分ほど休息して、小泉岳へ。

        「赤岳から望む白雲岳(左)と旭岳」

赤岳から先は、標高2000メートルの平坦な溶岩台地。山名を持つ幾つかのピークを踏みながら、のんびりと縦走を楽しむ事ができる。遥か氷河期に連なるこの光景を進むと、自らの野生が刺激されて、実に心地よい。10時40分、小泉岳の山頂(2158m)に。とはいっても、平坦でどこが山頂なのか判然とはしない。白雲岳と緑岳の分岐の標識付近が山頂らしい。ここは大雪山固有の花々が咲き乱れる風衝地で、7月がお勧め。トムラウシ山や十勝連峰を眺めながら、白雲岳へ向かう。


         「小泉岳の山頂  正面は白雲岳」


         「トムラウシ山と十勝連峰を望みながら」

11時15分、白雲岳の山頂(2229.5m)に。360度の大絶景が拡がるが、特に旭岳の錦模様が美しい。ここに光があれば、どんなにすばらしいことか。それでも、あちこちから、「わー」という歓声があがる。時の流れを忘れる至福の空間だ。

         「白雲岳の山頂   正面は旭岳」


         「旭岳の錦秋模様」


         「比布岳と北鎮岳(右)を望む」







大雪山に紅葉求めて ① 「銀泉台~駒草平~赤岳」

2007-09-19 22:51:35 | 表大雪
17日の登山記録①
7時15分に銀泉台から入山。15分ほどで、有名な紅葉ポジションに。ここまでは観光客や写真愛好家も多い。民放テレビの取材も入っていた。おととしは早朝に黒岳から入山して銀泉台に下りた。強い夕陽を浴びた紅葉に、しっとり感がなく、今年は朝の優しい光を期待した。しかし、高曇りで光がない! なかなかうまくいかないもの。


7時55分、第一花園。8時25分、第二花園を通過して、8時50分に駒草平に。夏は高山植物の女王コマクサが咲く、吹きさらしの台地だ。一面はウラシマツツジやクロマメノキの草紅葉で燃えていた。目前に構える急斜面の「第三雪渓」にも錦が走る。

              「駒草平」

              「クロマメノキ」

「第三雪渓」は登山者の長い列。あえぎながら登る。数羽のホシガラスがひっきりなしに飛び交う。ハイマツ帯に飛び込んでは、松の実をくわえて、枝に戻って食べる。この繰り返し。厳しい冬を目前に、たっぷりと食べこんでいるのか。

              「第三雪渓を登る」

              「ホシガラス」

第四雪渓をへて、10時に赤岳山頂(2078m)。銀泉台を撮影していたテレビ局とは別の局のヘリコプターがぐるぐる飛んでいた。数十人の登山者が珍しそうに眺めていた。

              「赤岳山頂 よく見るとヘリコが写っている」




紅葉しっとり 大雪山・銀泉台

2007-09-17 22:49:53 | 表大雪
毎年、楽しみにしている大雪山の紅葉を観に行く。マイカーを層雲峡温泉に駐車し、午前6時、銀泉台行きの登山バスに乗る。標高1500メートルの銀泉台から赤岳、小泉岳、白雲岳、黒岳を8時間ほどかけて縦走した。青空と日差しには恵まれなかったが、高曇りで視界は良好、錦秋の山々が悠然と構えていた。赤色は例年より燃えていて、しっとりと深い。光がないので、写真は冴えないが・・・今年の赤はいい。
日常生活は晩夏をひきずっているが、高山は深い秋に包まれていた。
                             (写真:銀泉台の紅葉)

残花の藻岩山

2007-09-09 21:48:50 | 藻岩山
台風が残した湿気で、きょうの藻岩山は暑かった。夏の終わりに咲くエゾトリカブトも残花だけがぽつり、ぽつりと。夏は過ぎ去り、秋には早く。ちょっと寂しい山路だった。
山頂には北海道マラソンのテレビ中継用のアンテナが登場し、いつもと違った空気感。
たっぷりかいた汗が心地よかった。


ニセコアンヌブリに登る

2007-09-02 21:51:10 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
昨夜は職場の宴会。深酒しないように気をつけたが、それでも、寝坊した。
楽々、登山ができるニセコアンヌプリに行くことにする。札幌は淡い青空にウロコ雲が漂うまずまずの天気。わくわくしながら中山峠を越えたが、次第に雲が多くなり、嫌な予感。
                  (写真:アンヌプリ中腹から見たイワオヌプリ)

10時50分に「ニセコ山の家コース」から入山する。登山口から見えるアンヌプリは頭に雲を被っていた。隣のイワオヌプリ周辺は晴れていたが、登るに連れて次第に雲が覆っていく。途中、大勢の下山者とすれ違う。視界は悪いが、ゴゼンタチバナやイワツツジの赤い実が秋の訪れを教えてくれて、楽しくなる。天塩岳で出会ったエゾゴゼンタチバナとゴゼンタチバナの違いを観察。やはり、葉のつき方が違っていた。

              ゴゼンタチバナ


              イワツツジ

12時20分、山頂(1308.2メートル)に、あっけなく到着。雲に覆われて真っ白かと思ったが、倶知安方面だけに晴れ間が覗いて、ちょっとだけ眺望も得られた。
30分ほど休憩して、下山。

             山頂は広く、避難小屋も

麓にある五色温泉は硫黄臭がして、重みのある本格派。気持ちよかった。温泉に入ったなあという充実感。500円。


過去の登山歴:03年10月19日