「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

暑寒別岳③天空の花園

2006-06-28 20:26:03 | 増毛・樺戸の山々
【写真:山頂から見た増毛連山。お花はエゾノハクサンイチゲ】


■6時45分
5合目から再び本格的な登り。
6合目からハイマツ帯を歩く。

■7時15分
7合目と滝見台は隣接していて、暑寒別岳(左)と西暑寒別岳(右)の絶好のビューポイント。

【7号目過ぎの滝見台】

■8時05分
8合目の扇風岩のほうが、西暑寒別岳の滝がよく見える。遠くから、しかし、はっきり聞こえるドッーという音。滝周辺の雪が崩れていく音だ。

【8合目:扇風岩】

■9合目を過ぎるとなだらかなお花畑。ハクサンイチゲの大群落、アズマギク、チングルマ、そして固有種のマシケゲンゲがにぎやか。雨竜沼を抱える南暑寒別岳や増毛連山の浜益岳も望む。天空の楽園。
 
【マシケゲンゲ】   【南暑寒別岳とハクサンイチゲ】  【チングルマ】

■9時35分に山頂。ゆっくり上がったので5時間かかった。輝く残雪の増毛山系。山頂の登山者も、あまりの絶景に目もホホも輝かせている。降りたくない!


10時35分下山開始。10キロの長い路。タケノコが気分転換。
13時55分に登山口に到着。寿司のまつくらでウニ丼(3150円)食べる。
高いが、大好物なので仕方が無い。長い登山に耐えた(楽しんだ)自分へのご褒美。
「国稀」本間酒造で水くんでお土産に。岩尾温泉で汗流す。500円。
数年ぶりだが、リニューアルして気持ちの良い温泉。海がいい。


暑寒別岳②タケノコ山

2006-06-27 23:40:27 | 増毛・樺戸の山々
【写真:タケノコ採り】

■4時30分入山
この山はヤブ蚊が多い。防虫ネット、虫除けスプレー完備で登る。
8人ツアーパーティーの後ろをゆっくりペースで登る。
このくらいだと全く疲れない。

■5時10分に1合目。ここまでは急登。
この先は平坦な道になり、つつじケ丘から、暑寒別岳が見えてくる。


■6時45分、5号目。ここまでオオタチツボスミレ、エゾイチゲ、シラネアオイ、エゾムラサキツツジが多い。登山口から6.2キロ。山頂まで3.8キロ。
   
さすがにカタクリは花を落とし結実。なによりもタケノコが多い。登山者に加えてプロの山菜採りも、ぞろぞろ。



暑寒別岳①絶景の残雪パノラマ

2006-06-26 23:00:31 | 増毛・樺戸の山々
25日・増毛の海辺にあるペンションを出発。ぽんぽんと鳴る漁船の音が旅情を誘うも、どんよりとした重い雲。快晴の天気予報に対して一抹の不安も。

■04時30分 暑寒別岳(1491m)入山。気象は山から晴れるのだろうか。登山口からくっきりと山頂が輝いて見える。なんとも幸せな気分で、片道10キロのハードな山路を踏み出した。
【写真:山頂から見た尾白利加岳~群別岳】

エゾハルセミ

2006-06-21 20:44:34 | 野幌森林公園
 6月になると森は、エゾハルセミの大合唱になる。わびさびと感じるか、騒音と感じるか。情緒を感じるのは日本人だけかもしれない。いちど、外国人と一緒に歩いてみて
質問してみたい。「うるさいですか?」

 セミの識別はできないけれど、どこの森でも、このセミだらけ。
エゾハルセミなのかしら。
ちょうど街ではニセアカシアが甘い香りを漂わせている。夏の序章だ。
【撮影 17日 野幌森林公園】

花のオロフレ山②

2006-06-20 22:58:13 | 室蘭・登別周辺の山々
【18日のオロフレ山登山記録②】

7時30分入山。シラネアオイの大群落【写真】が登場するたびに、新潟から来たツアー登山者30人の歓声が響く。花はシラネアオイばかりではない。
登山路で出会う花々は途切れる事が無い。
【ツバメオモト】 【イワカガミ】

雲海に浮かぶ羊蹄山、ニセコ連山の神秘的な輝きが、ため息を誘う。
  
             【チシマフウロ】      【ミヤマダイコンソウ】
頂上の展望を楽しみだ。
が、幸せは長く続かない。なんと頂上到達直前に雲が広がる。
9時10分山頂到達も、あっという間に展望が消えてしまう。10時に下山開始。
山開きも重なり、ものすごい数の人たちが登ってくる。
あの神秘的な雲海の情景は、ほんの一握りの人たちしか知らない。やはり早起きは
三文の徳だ。

■登山歴■ 02年0608日以来、2回目の登山。



カルルス温泉・オロフレ荘で入浴。500円。湯治場の湯は良質で、爽快な気分に。
 

帰路は大滝村経由で三段滝の甘露水を汲んで、家族へのお土産に。



花のオロフレ山① 雲海の絶景

2006-06-18 22:03:50 | 室蘭・登別周辺の山々
花の名山・オロフレ山。4年ぶり2回目の登山。早起きは三文の徳というが、
07時過ぎ、峠から見た雲海に浮かぶ青い羊蹄山は圧巻。登山口の峠の茶屋は撤去されて、植樹されていた。きょうは、ここまで書いてニッポンVSクロアチア戦がスタート。
花の記録は後ほど。
 【オロフレ山】標高1230.8m

   
【カラマツソウ】   【ハクサンチドリ】    【ショウジョウバカマ】

野幌森林公園に咲くランの花々

2006-06-17 21:24:33 | 野幌森林公園
天気予報が曇り・雨なので、平地を歩くことにした。野幌森林公園に咲くランの花々を探そうと、大沢口~登満別口~カラマツコース~大沢園地~カツラコース~大沢口まで、あてどもなく4時間歩く。せみ時雨のなか、結果は6種類。
路にいろいろと解説プレートがあって、カツラ、ヤチダモとかの見分けがつくようになったのは、思わぬ成果。 
【ユウシュンラン】


【コケイラン】  【サイハイラン】
 【ノビネチドリ】 【ギンラン】
 【トケンラン】



やはりヒメチャマダラセセリ

2006-06-15 23:48:36 | 日高の山々
アポイ岳ファンクラブから嬉しい便り。僕が撮影したサマニユキワリの蜜を吸っているのは、ヒメチャマダラセセリに間違いないとこと。この山の固有種。アポイ岳ファンクラブの親切な対応に感謝。
登山を思い出す。「この山を汚したくない」としゃべっていた女子高校生がいた。
渓流で日本ザリガニを捕まえていた小学生たち。自然の中で育まれる子供達の姿に
遠い日の自分を重ね、今の札幌の子供達の不運を思う。

ハシブトガラと札幌まつり

2006-06-14 20:42:24 | 鴨々川の自然
北海道神宮大祭(札幌祭り)が始まった。すがすがしい初夏の季節を告げる風物詩。
ハシブトガラの巣は、祭の出店ストリートに近いカエデの老木。もう近づかないと
誓ったものの、通勤路ゆえに気になる。きょうは真横で待ち構えるのではなく、20メートル後方で観察。すると、1羽が給餌した直後に、もう1羽が給餌。
「よかった」・・・子育ては続行中。
ニセコのツバメもそうだったが、給餌は雌雄がタイミングよく、次々とピストンで
行っていた。朝の通勤路で発見があると、得した気分になる。
が、この道は10年通っているのに、なぜ今まで気づかなかったのか。

ハシブトガラはコガラの亜種とのこと。といっても僕には識別できない。
北海道は、ほとんどがハシブトガラで、コガラは少ないとのこと。

※写真は前日撮影。僕を警戒して、給餌をためらってUターンする瞬間。
もう驚かせません。反省してます。

ハシブトガラの子育て

2006-06-13 21:34:17 | 鴨々川の自然
W杯でニッポンはオーストラリアに負ける。憤死して寝るも、すぐ目がさめて、藻岩山へ。ここでの出来事は省略。
通勤途中、スズメが気になっていた。この冬、なぞの大量死。中島公園のスズメも減った。桜並木を歩いていると野鳥の気配。虫をくわえている。スズメ!と思ったら、ハシブトガラだった。手の届きそうな枝の上で、戸惑っている。巣があるに違いない。
申し訳ない気がしたが、見渡すと、目の前に小さなウロ。ヒナの声も聞こえる。
通勤途中にも、ドラマがある。
巣を放棄されたら大変なので、もう近づきませんと誓う。

ニセコ「道の駅」にツバメの巣

2006-06-12 22:07:57 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
北海道に「ツバメ」は少ない。見られるのは、イワツバメ、ショウドウツバメ、ハリオアマツバメなど。本州で普通に見られる、喉の下が赤い「ツバメ」は、珍しい。
ニセコの「道の駅」の軒下に、そのツバメが毎年、巣を作る。フン害を防ぐため巣を撤去しても、また作る。そこで巣の下に傘が登場。フンがお客に直撃するのを防いでいる。
2羽のペアが、ヒナのためにせっせと虫を運んでいた。人と野鳥の共生、ちょっと良い光景を見た。登山の行き先には、小さな旅があり、山のほかにも、出会いと発見がある。

残雪のニセコ。イワオヌプリ断念し、ワイスホルンへ

2006-06-11 22:00:09 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
(写真はワイスホルンから見たニセコアンヌプリとイワオヌプリ)

ニセコは1カ月も雪解けが遅れていると言う。イワオヌプリ登山口・喫茶店マスターの弁。視界悪く1時間半待つが、9時50分ごろ、7人の若者が登って行くのでついていく。
20分ほどで雪原になり、踏み跡もなく、山塊も見えない。4月に砥石山で迷った恐怖感を覚えているので、引き返す。登山口に戻ったら7人組みも降りてきた。

倶知安方向にドライブするとタケノコ採りが多い。写真を撮らせて貰うがおすそ分けはなし。残念!

坂道を下ってゆくと、しだいに青空になり、ワイスホルンは9割ほど見えている。
悔しいかな、断念したイワオヌプリも見えてきた。
11時10分、ワイスホルンのスキー場リフトに沿った笹の刈り分け路を行く。
単調ながら急登。20人ほどの山菜採りが入っていて、ウドとタケノコを探していた。登山者は僕のみ。

第3リフトが登山コースの最高点(974m)だが、雪渓を歩いて、ほぼ頂上(1045.8)を踏む。ニセコアンヌプリ、イワオヌプリ、羊蹄山の眺望が気持ちよい。
ハリオアマツバメが風を切る。たったひとりの至福の時間。

下山中に男女の登山者と会う。やはり、イワオヌプリの断念組みだった。
登山口の一軒宿ワイスホテルで汗流す。910円。古いホテルだがこぎれいに改装。

京極町噴出し公園で水2リットル汲んで帰宅。


黄色のスミレ

2006-06-09 21:33:47 | Weblog



オオバキスミレとフギレオオバキスミレのほかにも、黄色のスミレは多い。
これまで出会った黄色をまとめてみた。高山に咲くスミレが多い。
(写真はアポイ岳のエゾキスミレ 06年5月21日)



 タカネキスミレ 夕張岳(04年7月3日)
   
       ジンヨウキスミレ 赤岳 (05年7月3日)小さくて形が、もこっとして印象に残っている。ピンボケだが・・・
          
           キバナノコマノツメ 平山 (05年7月17日)

フギレオオバキスミレ

2006-06-07 21:46:01 | Weblog
(フギレオオバキスミレ:ピンネシリ06年6月4日→)

スミレ地獄という言葉があるのかしら・・・
とにかく見分けが難しい。特に紫色が苦手だ。
が、黄色のスミレはわかりやすい。
最近登った当丸山やピンネシリのフギレオオバキスミレは、
オオバキスミレの葉に不規則なギザギザがあるもの。
北海道の日本海側特産の珍しいスミレということ。
お勉強モードになるが、山行きのとき、「このスミレは何?」というのも
楽しみのひとつ。が、苦行にもなる。


  (フギレオオバキスミレ:黄金山05年6月5日)

 (オオバキスミレ:恵庭岳04年6月13日)


ヒメギフチョウ

2006-06-06 21:11:53 | 増毛・樺戸の山々
初めて見たのに、わかることがある。
オオルリ」が、そうだった。もう20数年も前のこと。
背が濃い青、腹が白。図鑑で毎日のように見ていた。
「あっ、オオルリだ!」
20代の頃、円山公園で見た青い鳥は、一目でオオルリとわかった。
今、当時の図鑑を見たら「昭和58年5月 円山」と初見の月が明記されていた。

2日前、ピンネシリで初めて出会った「ヒメギフチョウ」も、そうだった。
蝶にあまり関心ないのになぜ、わかったのだろう。
答えはテレビのニュース。栗山町のファーブルの森とか、旭川の嵐山公園。
脳裏に残ることの不思議さ。潜在的な興味があるからだろうが・・・

幼虫がオクエゾサイシンの葉しか食べないというのは、大雪山のウスバキチョウとコマクサの関係に似ている。自然はなぜ、こういうシステムを創ったのだろうか。
 (オクエゾサイシン:05年6月5日・浜益村の黄金山で撮影)