「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

お気に入りの切り株

2006-11-27 22:43:07 | 藻岩山
【写真:切り株に座った僕の影】

藻岩山の、この切り株がお気に入り。
座って、4年くらいになるかしら。
ここで、地蔵さんを見て、渡る風の音を聞くのが好きだ。
時に、森の一員となる。
仕事の愚痴も忘れる、静寂の瞬間。

切り株に雪が積もっていたのは、この日、誰も座っていない証し。
やはり僕の椅子だ。
そっと、払って腰を下ろす。

「冷てィー」

小春日和

2006-11-26 16:59:01 | 藻岩山
【写真:山頂駅の屋上】

けさはピリッとした空気がおいしい。なんども深呼吸。
3月のような小春日和に誘われて、また藻岩山へ。
泥道対策の長靴登山にも慣れてきた。
陽気に誘われてか、鳥の動きもにぎやかだ。
コゲラ、ハシブトガラ、キバシリなどが混群を作って、
せわしく移動していた。
   
【写真:キバシリ】     【写真:アカゲラ】

頂上もお弁当を囲む登山者でにぎやかだった。
服装のひとつひとつがスタイリュシュな熟練者も目立つ。
冬山には早いし、里山トレーニングというところか。
一度下りて、また登ってきた女性もいた。身のこなしにも隙が無い。

気持ちの良い青空と、輝く市街地。
観光客も「きれい」を連発していた。
おそらく予想外の美しさだったに違いない。
このマチは故郷ではないが、
こういう時は、ちょっと自慢したい気分にも。

「いい とこ でしょ」


吹雪

2006-11-24 15:40:28 | 藻岩山
連休の谷間に代休を取得して、休養。
朝のうちは晴れていたが、藻岩山に入ったら雪模様に。
湿ってはいるが、ふわふわしていて、心地よい雪。
山頂駅はクローズと思っていたら営業中で、暖かいストーブがありがたかった。
下山後、登山口近くの喫茶店でカフェオレ・タイム。
「北海道の山」という画集をめくる。
「山とは、人が深い心象を託した精神的かつ文化的存在」という趣旨の
一文に目が留まる。
藻岩山の巨木や地蔵さんから感じる空気は、こういうことなのか。

森の雪は心地よかったが、下界は吹雪。
ニュースでは高速道路の通行止を伝えていた。



藻岩山 飛び交うクマゲラ3羽 その意味は?

2006-11-19 20:23:16 | 藻岩山
【写真:日光浴するクマゲラ】

ぽかぽかの快晴。風邪とはいえ平熱なので、
「森に入れば良くなる」と藻岩山へ。
家族全員が「ばかじゃないの」コールで、あきれていた。

入山して、まもなく「キョーン、キョーン」というクマゲラの鳴き声。
1羽がのんびりと羽づくろいをしていた。暖かくて気持ちがよいのだろう。
行き交う登山者に居場所を教えてあげると、皆さんに喜んで頂けた。
「来てよかったなあ」と思う。

登るに連れ、汗をかいて気持ちよくなるはずが、体のだるさが抜けない。
頭もすっきりしない。やはり、僕は風邪なのだ。
無理せずに(十分、無理したが)お気に入りの21番の地蔵さんを拝んで
引き返す事にする。地蔵の正面に切り株があり、マイ・チェアとしている。
ここに座って風の音を聞くのが好きだ。我が癒しの空間。
  【写真:21番地蔵】

山麓で、再びクマゲラの鳴き声。今度は二重奏。雌雄が鳴き交わしている。
じっと、森の奥を見つめると、黒い影が1羽、続いてもう1羽。
あれっ、もう1羽。
3羽だ!
あちこち、せわしく飛びまわっている。
この森では6月にヒナ3羽が巣立っている。

で、推測その①
「3羽はきょうだい」
推測その②
「3羽は親子。ほかの2羽は子別れしたが、1羽がまだ残留」

これが、幼鳥をテリトリーから追い出す「子別れの儀式」なのだろうか。
せつなくも祝福の旅立ちか。
20分ほど観察してしまい、汗が冷えた。
さて、明日の体調はいかに。




初雪見!藻岩山

2006-11-12 20:36:50 | 藻岩山
【写真:初雪の森】

札幌の初雪はきょう、11月12日だった。
テレビニュースによると午前11時過ぎに、気象台が観測したという。
窓から外を見ると冷たい雨。
藻岩山に目を移すと、白い雲で何も見えない。
これは積もっているなと、13時15分すぎに入山。
初雪を踏みしめたい!

強い風が森を渡る。
ひいては寄せる波のように、「ザー」と。
歩を進めると、雨がみぞれに。
標高が上がるにつれ、それは雪に変わってゆく。
「馬の背」から上は、予想通りの積雪だった。
日曜日が初雪。
なんと、幸運なことか。

【写真:積雪2センチ】

途中、ウソの群れとツグミの群れに出会った。
北風が冬の野鳥も連れてきた。
強風でロープウェイは休止。
14時45分、山頂は僕の貸切だった。

【写真:山頂から見た近郊の山々】


落葉進む藻岩山

2006-11-04 16:27:54 | 藻岩山
【写真:藻岩山の地蔵】

家人の都合で遠出ができずに、藻岩山に登る。
森に入ってすぐ、心静まる匂いが漂ってきた。
地蔵に添えられた、煙立つ線香。
人と森が呼吸を交わし、時を刻んできた。
きょうは小春日和で、大勢の人が列をなして登ってゆく。
落葉が進み、木々の構えもくっきりと。
せわしく飛び回るアカゲラの姿がよく見えた。