「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

羊蹄山の登山記録 8月26日<2>オノエリンドウ

2006-08-28 22:14:54 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
【写真:オノエリンドウ】

早朝は快晴だったが、山頂到達時は厚い雲が次々とやってくる。
晴れたり、曇ったり。
それでも、この山3回目の登頂にして、初めて海が見えた。
日本海の積丹半島、泊原発も肉眼で確認。
さらに内浦湾隔てた駒ケ岳も。展望は一級だ。
外輪山をゆっくり巡る。
火山の歴史を刻む荒々しい山肌を多くの花が包む。

    
【写真:コケモモ】    【写真:ガンコウラン】   【写真:外輪山と父釜】

時を忘れる楽しさ。日本アルプスと羊蹄山にしかないオノエリンドウにも出会えた。
花期のピークは1~2週間前で、やっと数株を見つける。
なぜかほとんど咲いていない株だ。小さく清楚。
人が移植したというのが定説らしく、なんだか残念。真偽はどうなのか。
2時間近く滞在し、13時に下山を始め、15時50分に登山口に戻る。
去年は真狩コースの下山で左ひざが激痛となり、今回はサポーターを装着。
全体的に足が疲れ、ちょっと痛みがあるものの、無事下山。良かった。

登山口に近い京極温泉で汗流す。露天風呂から登ったばかりの羊蹄山がくっきりと。
帰路の中山峠は日没の斜光に包まれ、羊蹄山も幻想的な「赤富士」となり、見送ってくれた。
  
【写真:京極温泉】      【写真:望羊中山】

翌朝、珍しく両ももが重く張っていた。一直線の下山に、我が足も頑張った。
ちょっ踏ん張り過ぎて、負荷がかかったらしい。2日目の本日も会社の階段が
辛かった。

※過去の登山歴 
04年7月31日 真狩コース
05年10月9日 真狩コース


羊蹄山の登山記録 8月26日<1> 山歩きらしさとは 

2006-08-27 23:33:25 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
【写真:亜麻畑(下山時の撮影)】

京極コースの登山口には「亜麻畑」が広がっていた。北海道での栽培は40年ぶり。かつては繊維の原料で、今は健康食品として油を抽出するとの看板があった。予期せぬ出会いは旅の収穫だ。

 【写真:亜麻の花】

6時に入山し、7時45分に5合目。
ここまでは、森というより林をひたすら登る。
4合目を過ぎてから、札幌近郊の無意根山、余市岳、恵庭岳、樽前山、徳舜瞥山がよく見えるようになり、救われた。
定山渓天狗岳の背後には手稲山も。林立するTVの鉄塔までわかる。手稲山から羊蹄山が見えるので、お互い様、当たり前ではあるが・・・
年齢のせいで、新聞の字は霞むが、遠くのものはよく見える。もっとも子供のころは視力2.0だったが・・・
       
【写真:無意根山】       【写真:定山渓天狗岳(右) 手稲山(左奥)】

ここから8合目までは、ダケカンバなどの低木のトンネルをひたすら登る。
路も狭い。おまけに急登。
9時20分に8合目。ようやく稜線、ガレ場に出て山登りらしくなる
空が近い。花もある。イワギキョウ、エゾオヤマリンドウだ。秋の気配。
    
【写真:イワギキョウ】   【写真:エゾオヤマリンドウ】

しかし、山容・山頂がが見えないままの直登。
9合目の標識を過ぎると、突然と外輪山の稜線に出る。10時10分。
「えっ!着いたの?」という感じ。
山頂は左に歩いて5分。
          
【写真:京極ルートの外輪山到達点】  【写真:山頂】

標高差1473m。汗はたっぷりかいたが、意外と平常心で登る事が出来た。
登山路は良く整備されていて、地元関係者の愛情も伝わってきた。
が、ちょっと変化に乏しく単調。地元の人のせいではないが・・・
僕の好きな登山路って、どんなコースなのかと、初めて考えた。
沢(川)があって、山腹にとりつき、稜線に出る。
札幌近郊の山だと、砥石山、手稲山、春香山など。
変化があると発見もあり、感動も増すということか。









京極コースから羊蹄山へ

2006-08-26 21:55:44 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
【写真:中山峠から望む羊蹄山】

花も紅葉も望めないこの時期。どこに行くか迷う。
体調も戻ったばかりなので、まずは近場?ということで、きょうは羊蹄山へ。中山峠では、朝焼けの羊蹄山がくっきり。
畑から始まる登山口も、雲ひとつない青空。でーんと、1898mの蝦夷富士が鎮座していた。このコースは初めて。午前6時、胸躍るスタートとなった。
 【写真:京極コースの登山口】

虫の音

2006-08-20 20:14:40 | Weblog
【写真:スズムシソウ】

体調不振から1週間。昨日の土曜日(19日)は花の写真家・梅沢俊さんの講演を北大で聴く。
札幌に咲く花の奥深さを知る。
きょうは日曜出勤し、駒苫VS早実の延長15回引き分け戦に遭遇。
歴史的な試合を見られて得した気分になる。
帰路、虫の音に気づく。近所の花畑から静かに、小さく、耳に届く。
暑い日々に、近づく秋を知る。
来週は、元気になって山へ行こう。

※写真は05年7月18日 砥石山で撮影したスズムシソウ。
花期は7月なので、ちょっと時期が違うが、涼を求めて添付してみた。

真夏の藻岩山

2006-08-14 20:47:48 | 藻岩山
【写真:広葉樹の日傘(オニグルミ)】

12日(土)に久しぶりに藻岩山に登った。
頂上まで行ったのは、実に5月14日以来、3ケ月振りということになる。
広葉樹の日傘が快適な空間を創っていた。夏の陽射しを適度に抑え、
木漏れ日が路を照らす。涼しいが、暗くないのが心地よい。
広葉樹の恵みを改めて知る。
大平山で穴を空けてしまった熊スプレーを、秀岳荘で購入し、次の山行きに備える。

 【写真:アムールヒョウの足の裏】

13日(日)は、午前6時に起床して、家族で旭山動物園へ行く。
灼熱の動物園に、おびただしい人の群れ。登山スタイルの人もいたので、
本州から大雪山に登りにきたのだろう。
夕方から体調崩して発熱。14日の山行きは無理だろう。

札幌に戻って14日(月)に診察を受けたら、
軽い病ながら、2週間の投薬、安静、禁酒を言い渡された。
3ケ月間、ホームべースの藻岩山に目もくれず、飛び回ったのが、少々過度だったのか。
少し、身の回りを見つめる時間にしようか。








楽しくも辛い大平山 登山録

2006-08-11 21:53:46 | 道南の山々

・8月6日(日)大平山(1190.6m)の登山記録:

 
【写真:大平山(前日 賀老の滝キャンプ場付近から)】

前日は、賀老の滝などを巡って島牧村のユースに宿泊。


5時10分に入山。車は既に5台ある。


草深く、湿った、暗い森を黙々と登る。先行の2グループ8人に追いつき、抜かされ、下山まで一緒の登山となる。


6時にブナ林に。やっと心地よい登りとなる。

【写真:ブナ】

6時30分に森を抜けて草付き斜面に。ここから花が多い。


雲ひとつない青空なのに、霞んでいて遠望が効かない。

相対する狩場山も、うっすらと確認できる程度。ちょっと失望。

    
【写真:イワオウギ】  【写真:ナンテンハギ】  【写真:ヤマルリトラノオ】

7時に第1ピーク(810m地点)に到着。険しくそそり立つ第2ピーク(1191m)が眼前に。

白い石灰質も確認できる。

そこにオオヒラウスユキソウ(エーデルワイス)が咲くと思うと、わくわくする。

              
【第1ピークから見た第2ピーク】 【モイワシャジン】      【イブキジャコウソウ】

登るに連れて、花が一段と多くなり、険しいロープ場からエーデルワイスが咲き乱れる。


白い綿毛に包まれたお星様の数々・・・


肉厚で、まるで「ぬいぐるみ」のようだ。数も多い。憧れの花に逢えたときめきが楽しい。

ここまでで、十分に達成感がある。

      
           【写真:オオヒラウスユキソウ(大平薄雪草)】

第2ピークには達することなく、草付き斜面を巻いてから、背丈を越えるヤブ漕ぎに入る。


いつのまにか第3ピークに。さらに、辛いヤブ漕ぎが続く。


9時15分に山頂!


しかし、狭い。霞んでいて展望もない。ということで、9時45分に下山。

   
【写真:寂しい山頂】       【写真:珍しいカドバリヒメマイマイ】

まっすぐで、つるつるとした坂。ストックを過信したせいで、バタバタと突進してしまう。

止まる事ができず、草つき斜面に頭から一回転して落ちる。

まるで夢のような一瞬。手足にかすり傷ひとつなく、頭も首も大丈夫だった。


なぜ突進したのか、背丈ほどある草地の中で自問し猛省。本当に運が良かったとしか言いようがない。


1年前の同じ時期に転落死亡事故があり、注意はしていたつもりなのに。

さらに事件が・・・


ロープ場の岩壁を下っているとき、シュシュワとガスが抜ける音。右腰にぶら下げていた熊スプレーに穴が空いた、と気づく。


右下半身が唐辛子漬けに。素手で処理したので、両手は火が噴くように熱くて痛い。


下山時は猛暑になり、くわえて両手の火事。Wパンチを浴びながら、13時15分に下山。

近くの宮内温泉で入浴。450円。小さくて心地よい温泉も、唐辛子を浴びた部分がヒリヒリ痛んで堪能できず。

【写真:宮内温泉】

美しい海岸線とおいしい魚介類。憧れのエーデルワイス。怪我をするコトもなかった。

幸運に深く感謝。


        

【写真:賀老食堂のウニ丼   【写真:賀老の滝】     【写真:狩場山】
        2100円】


エーデルワイス咲く大平山

2006-08-06 21:54:24 | 道南の山々
かねてから登りたかった島牧村の大平山。
日本のエーデルワイス「オオヒラウスユキソウ」が満開だった! 
ふわふわのお星様に大満足。
が、登山道から一回転して落ちたり、携帯クマスプレーに穴があいて、唐辛子漬けになったり。おまけに猛暑。とにかく、無事に帰宅できて良かった。