「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

小樽・天狗山でテングスミレを見た

2007-05-27 21:34:41 | 札幌・小樽周辺の山々
【天狗山のテングスミレ】

きょうは、天候の回復も遅いとのことで、高山をあきらめる。
正午すぎ、以前から気になっていた小樽の天狗山(532.5m)
に登った。
登山コースがわからず、迷った末にゲレンデをまっすぐ登る。
札幌と比べて多雪で雪解けが遅い。
早春の花がまとめて、一気に咲いていた。
カタクリ、キクザキイチゲ、サンカヨウ、シラネアオイ・・・
が、開けたゲレンデ斜面はやぶ蚊が多く閉口。かゆい。
迷ったり、写真撮影に時間がかかり、午後1時ごろ第一展望台に。
曇り空ながら石狩湾を挟んで、増毛連山と樺戸の山並みが近い。

【小樽と増毛連山】

【増毛連山にズーム】

気になっていたのはエゾヤマザクラの老木「天狗桜」。
標高が500mほどあるので5月下旬が満開と聞く。
が、残念ながらきのうの雨と強風で、ほとんど散っていた。
なんとなく予感はしたが・・・

【天狗桜】

本当の山頂は、さらに15分ほど登るが、笹薮の中。
展望もなく、意味もない。市民登山の山にしては標識も少なく、ちょっと不満。

【笹薮の中の山頂標識】

帰路は登山路を何とか見つける。
ゲレンデと森の中を2回交差する、わかりにくい登山路だった。
石仏が並ぶいにしえのコースで、風情は悪くない。

【石仏】

「えっ!!! テングスミレ!」
道南の日本海側に咲くナガハシスミレ(テングスミレ)の群落が続く。
花弁の付け根が天狗の鼻のように長い、スミレだ。
なぜ?小樽に?
今月5日、片道250キロ離れた厚沢部町まで行って見てきたのに。
花は隔離されて分布することがある。
天狗桜にはふられたが、天狗山にテングスミレ。
思わぬ出会いに、登山路への不満も吹き飛ぶ。


朝里川温泉の宏楽園。老舗の旅館で広い庭園が美しい。2年前にお風呂を
リニューアル。735円で、風情良し。ちょっぴり高級感も。


スミレの藻岩山

2007-05-27 00:08:22 | 藻岩山
【オオタチツボスミレ】
雨。遠出をあきらめて藻岩山でスミレをチェックしてみた。
種類の多いスミレの識別は、今年の我がテーマのひとつ。
オオタチツボスミレが群落を作って、この時期の主役だった。

春一番に咲くミヤマスミレは、ほぼ姿を消し、
アイヌタチツボスミレ、ケタチツボスミレも、そろそろ終盤か。

 
【アイヌタチツボスミレ】

【ケタチツボスミレ】

山の花図鑑「藻岩・円山・八剣山」に記載がないツボスミレを見つけた。
春の終わりから6月に咲く白いスミレ。
珍しくはないが、なぜか藻岩山では初めて見た。

【ツボスミレ】


幌平橋から見た恵庭岳と、

2007-05-21 21:48:32 | 鴨々川の自然

昨夜、デジカメをCaplio R6(28ミリ~200ミリ)買い換えた。
前機種と比較すると望遠は半分以下。しばらく野鳥とリスはあきらめた。

でも、広角なので山の広がりは期待できる。
お花モードも前機種が5センチマクロで苦労したが、
これは1センチなので、これまた期待できそう。

けさの出勤、鴨々川を通り過ぎて幌平橋から恵庭岳を望む。
広角なので恵庭岳と空沼岳が1枚に収まるかな?
構図を誤ったので、空沼岳が欠けてしまった。
山並みは雪解けが進み、残雪模様が映えていた。

山菜と日高山脈・幌尻岳

2007-05-20 21:57:42 | 日高の山々
日本で食することができる山菜は160種類だそうだ。
日高の平取町振内で開かれた「第10回山菜天ぷらパーティー」に行ってきた。
町内の野山で採れた山菜20種類がずらり。
好きなものを自分で揚げて食べるという趣向。
ミツバ、コゴミ、ウド、タラノメ、ギョウジャニンニク、
イタドリといった代表的なものからニリンソウ、ツルアジサイなど、
「えっ」というものまで・・・
春の苦味が口いっぱいに広がり、ぐっと元気が出た。
  

帰路、秀峰・幌尻岳がくっきりと青空を刻んでいた。
日高の山々は全く登っていないので、あこがれが募る。


義経神社公園で野の花を探した。広葉樹が多い里山だ。
タチツボスミレ、フデリンドウ、それにギョウジャニンニク。
と、愛機「LUMIX FZ2」の色が抜け、画像が乱れ、回復不能に。
ラストショットはフデリンドウだった。


使い始めて3年と1ケ月。
光学12倍(430ミリ相当)が気に入っていて、
野鳥もリスも全てこのズームのおかげだった。


サクラスミレ咲く 恵庭公園

2007-05-19 17:12:22 | 自然公園/原野/海浜
初めて恵庭公園を歩いた。
幹線道路に囲まれているのに、こんもりとした森が残っている。
しかも川の源流を持つ本格的な森だ。
  

煙る雨のなか、サクラスミレが咲き始めていた。
見つけたのは、広い森の中で2箇所、5輪だけ。
桜のような花弁と、大きな葉が特徴。
初めて見たが、すぐわかった。
花散らしの雨、新緑の森にサクラスミレ咲く。
  
【サクラスミレ・大きな葉も特徴】


山笑う 藻岩山

2007-05-16 23:08:38 | 藻岩山
写真を整理していたら、13日撮影の藻岩山の春もみじが
いい感じだった。
淡い水彩画のタッチが日に日に彩りの輪郭を濃くしていく。
春の紅葉はうきうきする。
山笑う。
今年は例年になく、いい色だなあと思う。
これから初夏の新緑へ。
四季折々、広葉樹の森は表情が豊かで、素敵だ。

青い鳥 見つけた  オオルリ

2007-05-15 22:27:39 | 円山
【オオルリ 14日・円山】

はっとする。木漏れ日に照らされる青い鳥。
オオルリだ。梢にとまって高らかに唄う。
東南アジアから、子育てのため渡ってきた夏鳥だ。

若い頃、初めて青い鳥を見て、「本当にいるんだ!」と
胸が高鳴ったことを覚えている。
それが、この円山だった。幸せを運んでくる青い鳥。
あれから、ずいぶんと長い時間が流れたが、鳥たちの営みは
今も変わらない。
さて、僕の感動するチカラはいかに。






エゾリスの仔 円山

2007-05-14 21:43:08 | 円山
早起きが楽しい。
土日、早起きだったので、出勤の月曜の目覚めも早い。
時間を持て余して、円山を散歩したらエゾリスの仔たち。

幼子の活発な動きとに見とれてしまう。
幾つかのファミリーがあるみたいで、
先日で出会った彼らとは別の集団だった。
澄んだ空気と、命の鼓動。
やっぱり、早起きは得だ!

ど根性 桜 藻岩山07年

2007-05-13 21:13:19 | 藻岩山
今年も鮮やかな花を咲かせた。
04年の台風18号で倒されたエゾヤマザクラだ。
藻岩山・慈啓会コースの5番石仏の近く。
幹が裂けて、そのほとんどが横倒しになった。
が、しっかり根づいているので生きている。
去年5月14日、密かに「ど根性サクラ」と名づけて、元気をもらった。


また、1年が経った。
同じ頃、同じ場所で、同じ花が咲く。
森は悠久だ。
シラネアオイも咲き始めた、森の春・第二章。


※(去年のブログ記載は5月15日付け)

室蘭岳に登る

2007-05-12 20:52:39 | 室蘭・登別周辺の山々
【山頂から望む室蘭の入り江】

積雪のない夏山狙いで、きょうは室蘭岳(911m)へ。
高速道路から見る樽前山の残雪模様や丘陵地帯の淡い春もみじが
目に優しい。

【樽前山】

8時55分、趣のある白鳥ヒュッテの左側、西尾根コースから入山。
高度を上げて、森を抜けると、笹尾根の単調な登りが続く。
しかし、振り向くと、美しい入り江や噴火湾のパノラマが拡がる。
室蘭のイメージは重工業都市だが、海と山が織り成す美しい地形は
函館や小樽に勝っていると感じた。

【白鳥ヒュッテ】

9時50分、稜線に。
いまだ芽吹いていないダケカンバの裸樹を眺めながら、残雪を踏む。

【残雪と室蘭岳】
10時30分、山頂に。
縦走路があるカムイヌプリが、どっしりと目の前に構えていた。
きょうは高曇りで遠望が効かないのが残念。
それでも、うっすらと羊蹄山や駒ケ岳を望む。

【カムイヌプリ】
20分ほど休んで、南尾根コースを下りる。11時40分、白鳥ヒュッテに戻る。
花は、まだ咲き始めで少ない。
フイリミヤマスミレ、エゾイチゲ、ミヤマエンレイソウ、ヒメイチゲなど。
夏鳥はカッコウの仲間、ツツドリが「ボッ、ボッ」と鳴いていた。

【エゾイチゲ】

地球岬で野の花を探してから、入浴は白老の虎杖浜温泉「アヨロ温泉旅館」で。
なんと300円。この温泉地の相場らしい。
漁師さんなど地元の人が利用する源泉かけ流しのお肌ツルツル温泉。
露天はなく内湯のみ。最高のお湯だったが、
貴重品ロッカーがなく、少々落ち着かなかった。






エゾエンゴサクとマルハナバチ

2007-05-08 23:13:36 | 円山
6日は円山から下りて、まずは花見。にぎやかな公園や北海道神宮も悪くない。
いつもと違う景色が新鮮だ。

興が乗ってしまい、旭ヶ丘・登山口まで歩いて、藻岩山に入る。
下山は慈啓会口へ。
登山路に沿ってエゾエンゴサクの群落が続く。
「ぶーん、ぶーん」とハチの音。マルハナバチだ。
1匹、2匹、3匹・・・あちこちから音がする。
このハチは地中で冬眠して、目覚めるという。
ハチが奏でる春の詩。
夢中になって蜜を吸い、体に花粉をいっぱいつけていた。



キアゲハ舞う 円山の山頂

2007-05-07 22:27:12 | 円山
6日の円山も大勢の登山者でにぎわっていた。
エゾリスの仔を撮影してから、動物園側から山頂を目指す。
日本一大きなスミレ、スミレサイシンがいっぱい咲いていた。
新鮮な空気をいっぱい吸い込んで、山頂に立つ。
ひらひらと、キアゲハが舞っていた。
陽だまりの岩に止まっては、羽をひろげる。
日光浴なのか、縄張りの誇示なのか。
三角点にとまったり、彼(彼女?)の写真を撮ろうとした僕の帽子にまでとまった。
警戒心の無い無邪気な個体だった。

円山 エゾリスの仔が遊ぶ

2007-05-06 20:11:08 | 円山
円山はカツラの山。萌え出した新緑が美しい。
小さな若葉は金色の雨粒のように、きらきら輝く。


そのカツラにエゾリスが巣を作っていた。
深い割れ目があり、中は空洞なのだろう。
時々、巣穴から出てきて、上に下にと、無邪気に遊びまわる。
ぶつかったり、逃げたりと忙しい。
3匹、4匹、数えてみると、仔リスは全部で5匹。


毎日、見ているという男性によれば生後30日くらい。
散歩している人なので、正確かどうかはわからない。
ここ数日の好天に誘われて、活発に動き回るようになったという。
都心にすばらしい原生林を残した我が先人たちに感謝。