「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

奥三角山に登る

2013-02-17 19:41:19 | 札幌・小樽周辺の山々

正面の山が奥三角山(354m)

 

どっさりと、雪が降った。

ジャンプ競技場のリフト(往復500円)を利用して、まずは大倉山の山頂へ。

観光客と別れて、三角山~奥三角山の稜線ルートにとりつく。

ふわふわのパウダースノーをかき分けて、冬木立ちを進む。

清涼な空気が胸いっぱいにひろがり、気持ちっいい。

ごーっ。吹き抜ける風が唸る。

ざわざわとささやくのは、揺れる梢の音色。

時おり、みしっ、みしっと幹が叫ぶ。

冬木立ち

 

積雪期の直登ルートを喘いで、喘いで、最後は両手両足を使って登りきる。

・・・・・「奥三角山(よこして山)」。

だれが設置したのか、真新しい山頂標識が迎えてくれた。

裏には「よこして」の由来が記されていて、心温もる。

 

 

奥三角山の山頂

 

真新しい標識

 

由来・・・

 

 

 大倉山シャンツエは観光名所

 

■登山記録

13時10分 大倉山リフト山頂

13時25分 直登ルート取り付き

13時45分 奥三角山 山頂

14時00分 下山開始

14時30分 大倉山リフト山頂

 


2013年 山book (3) 『未踏峰』(笹本稜平)

2013-02-03 22:20:52 | 登山BOOK

 

■未踏峰 笹本稜平 祥伝社文庫(667円)

【山域】 北八ヶ岳、ヒマラヤのビンティ・チュリ(祈りの峰)

夢や希望から見放されて漂流する三人の若者が、北八ヶ岳の山小屋で出会う。

山小屋の主人・パウロさんはブナの古木のように、若者たちを優しく包み込む。

その無償の行為は、壮絶な人生の果てに辿り着いた、彼の帰結だった。

彼らは、出会いを運命として、生きることの意味を問うため、ヒマラヤの未踏峰に挑戦する。

北八ヶ岳の滴るような生命の息吹。神が隣在する荘厳なヒマラヤの氷雪の岩峰。

山への登高は心を開放し、ただ、ここに生きている、その実感をもたらす。

人生そのものが未踏峰・・・

夢や希望の輪郭を鮮明にすることで、人生のあるべき姿と魂の再生を描いた山岳小説だった。

                                                    ※ビンティ・チュリは架空の山

 ■写真は日高山脈(07年6月)  まだ見ぬヒマラヤの峰をイメージして・・・