「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

落ち葉の季節 円山

2009-10-25 22:32:21 | 円山
                         (写真: 空に木の葉のパッチワーク)

今思えば、紅葉のピークは20日ごろだったのか。円山の木々は葉をずいぶんと散らし、見上げる空の面積を拡げていた。

透けた空に木の葉がパラパラと貼りついている。これは、吹いた風の物語り。


(写真: 落ち葉の登山路)

大地はたっぷりと落ち葉を敷きつめ、ふかふかだ。

葉にはいろいろなカタチがあるんだなあと、改めて感心する。落葉広葉樹の森。千差万別、多様な命が集まっている。

木から木へと渡るエゾリスと出会う。森の先には、僕らが暮らすビルの海原。


(写真: 君は何を見たか)

金色の雨垂れ、円山

2009-10-18 13:09:29 | 円山
                                  (写真: 金色の雨垂れ カツラの黄葉)

朝起きたら、気象予報より天気が良い。窓から見る藻岩山も昨日より、秋の装いをいっそう整えている。円山もじんわりと染まっていた。

日に日に季節が深くなっていく。

円山はカツラの山だ。藻岩山より、巨木が多い。きょうはその黄葉を見にいこう。

森では裾野から中腹まで、あちこちで巨木カツラがきらきらと輝いていた。

秋の日向で金色の雨垂れがゆれる。さっーと風が吹くと、空に舞い、地に降りる。

冬支度のシマリスも、巨木の周りで採餌に忙しい。

山裾の公園も紅葉が進んでいた。次の週末がピークだろう。雨風で散らないことを願う。


(写真: カツラの巨木)


(写真: カツラの巨木でひとやすみ)


(写真: 円山公園の紅葉)

金色の雨垂れ、藻岩山

2009-10-17 18:59:24 | 藻岩山
                              (写真: 藻岩の紅葉 背景は手稲山)

藻岩山の紅葉もぐっと進んできた。来週がピークだろう。

見上げると飛行機雲。その青空に金色の雨垂れが舞う。

カツラの木の葉だ。光を浴びてきらきらと輝く。

カツラの黄葉は甘い香りを放つ。心静まる森の、秋の匂いだ。


(写真: 青空に映えるカツラの黄葉)





(写真: 森の奥のカツラにズームイン)




冬隣りのニセコ連峰シャクナゲ岳(2)

2009-10-12 22:20:18 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
                       (写真: 白樺山の山頂から、行く道の笹の大海原を望む)

白樺山(932m)までは木枯らし吹く中、体力的にはハイキング気分。お手軽なのに、広大な空間に点のような我が身を置くことができる。なぜかしら壮大な気分。

白樺山の頂からは、ゆるやかな笹の大海原を下る。身の丈を超える笹が、ざわざわと揺れる。これまた、壮大な気分に。

笹の海を抜けると、ごつごつとした岩肌を登り返す。再び稜線に我が身を出すと、シャクナゲ岳とシャクナゲ沼を望む。手に取れるような箱庭のような光景。


(写真:シャクナゲ岳ピークとシャクナゲ沼)

ここから沼に下るわけだが、大きな岩の塊がゴロゴロと転がっている。火山が吐き出した太古の名残りだろう。

岩が大きくて足の長さと合わず、慎重に下るも悪戦苦闘。思わぬ体力消耗だ。

シャクナゲ沼の水平からは、目国内山(07年6月24日)が頭を浮かべていて、天空の妙を楽しむ。


(写真: シャクナゲ沼 水平の奥に目国内山)

沼で一息ついて、こんどは急登。ここもゴロゴロとした大きな岩の塊。おまけに泥々。足の短さを嘆き、ズボンを汚しながら一気に登る。

眼下には晩秋に暮れる神仙沼湿原(06年10月15日)。背景のニトヌプリやワイスホルンも際立つ。ハイキング気分が吹き飛び、十分な登り応えを噛みしめる。


(写真:画面中心の平地が神仙沼湿原 背景にニトヌプリ、ワイスホルンの山並み 左端はシャクナゲ沼)


(写真: 神仙沼にズームイン)

登山口から2時間20分ほどで山頂(1074m)に。

目の前にチセヌプリやニセコアンヌプリ。その後ろの蝦夷富士・羊蹄山は、残念ながら雲に隠れている。

その代わり、遠くは道南の駒ケ岳、狩場山までを見渡すことができた。

僕と同じ白樺山ルート、さらに神仙沼ルートからも大勢の登山者がやって来る。

冬隣り。ニセコの残り少ない秋の刻みを惜しむかのように、人が寄せられて来る。

風が強く、寒さも募って30分ほどの滞在で下山することに。濡れた岩が滑りやすく慎重に下るも、何度か転んで尻の骨を打つ。


(写真: シャクナゲ岳山頂)


(写真: チセヌプリ その奥にニセコアンヌプリ)


■登山記録
09時00分:白樺山コースから入山
09時40分:白樺山 山頂(932m)
10時35分:シャクナゲ沼を見下ろす稜線に
10時55分:シャクナゲ沼
11時20分:シャクナゲ岳 山頂(1074m) 登山口から2時間20分

11時50分:下山開始
14時15分:登山口に戻る

■これまでの登山歴
04年07月17日:神仙沼コースからシャクナゲ岳に

新見温泉ホテル
新見温泉郷は奥ニセコと呼ばれる同族の二軒宿。この日は新見温泉ホテルに。500円。源泉かけ流しの熱いお湯で、疲れがすっきり。
露天風呂からの紅葉が美しいが、混浴なので女性が来たらどうしようと、落ち着かなかった。
07年に目国内山に登った時は新見本館で入浴。こちらの露天も混浴だったが、幸か不幸か男性のみだった。

冬隣りのニセコ連峰シャクナゲ岳(1)

2009-10-12 20:47:00 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々
                        (写真: 蘭越町から見たニセコ連峰 左から2番目の円錐ピークがシャクナゲ岳)

大雪山の紅葉もピークが過ぎ、台風一過で雪もどかっと降った。そこで、今回は北ではなく、久しぶりに南進しニセコ連峰へ。

新見温泉近くの登山路から白樺山経由でシャクナゲ岳を目指す。

山麓の紅葉はピークの一週間前というところか。それなりに秋色がにじんで期待も高まる。


(写真: シャクナゲ岳)


登山口から30分ほどで尾根に出て、目国内山、岩内岳(09年6月20日)などの山々や日本海の見晴らしが開ける。シャクナゲ岳も目の前に大きく構える。

残念なことに、山々の中腹から上の樹林帯の葉は落ち、すでに紅葉は終わっていた。

それでも飽きないこの魅力はなんなのか。

笹の勢いが強く、青々とした山塊に裸樹の数々。冬の隣に、衣を剥いだニセコ山系の素の姿があった。

尾根に出て10分ほどで、白樺山に。


(写真: 左が目国内山 右が岩内岳)


(写真: 目的地のシャクナゲ岳)



(写真: 白樺山)


(写真:白樺山の山頂 背景は目国内山)


(写真: 岩内湾 左が岩内岳 湾の右奥が積丹岳)



染まり始めた藻岩山 遠景の山は冠雪

2009-10-10 14:58:23 | 藻岩山
                      (写真: 台風一過 藻岩山の空)

台風18号が去って、きょうは朝から快晴。藻岩山も秋色に染まり始めて、人を誘う。染まり具合は3分ほどだろうか。

落ち葉の芳醇な匂いが素敵だ。落ちつくなあ。特にカツラの葉が甘い香りを放つ。



(写真: 染まり始めた藻岩の森 背景は手稲山)



(写真: 落ち葉が甘い香りを放つ)

森から街越しに望む夕張岳や芦別岳が冠雪していた。台風がもたらした湿気に大陸の寒気が流れ込んだのだろう。

台風が降らせた10月の雪を、遠方から楽しむ。


(写真: 冠雪した夕張岳)