「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

そぼ降る雨の藻岩山

2012-06-17 18:48:40 | 藻岩山

 

そぼ降る雨で森が煙っていた。遠出がかなわず、本日も藻岩山。

あーお、あーおとアオバトが鳴き、ばちっ、ばちっと雨滴が木の葉に触る。

清涼な空気の波動が、この一週間の心身を静めてくれた。

 

 煙る森

エゾノタチツボスミレは残花が少々・・・

 

 モイワランは開いていた


蝉時雨。初夏の藻岩山

2012-06-10 15:53:33 | 藻岩山

久しぶりの藻岩山。季節は春から初夏へ。

変幻する光の粒が森を照らす。

陽ざしが強まるにつれてギィー、ギィー、ジィー、ジィーと、蝉時雨が森全体を包んでいく。

その大合唱に、「ボッ、ボッ」と響く低音でリズムが刻まれる。これはカッコウの仲間、ツツドリの歌。

喧騒のエゾハルセミは無数にいるように感じるが、小さいし、保護色なのでなかなか見つけられない。

白っぽい木肌にいたのを、なんとか発見。

一枚撮ったら、「セミ、セミ」という登山者の声で飛び去る。音に敏感、警戒心を持つことを知る。

エゾハルセミ

 

いつもの場所に、モイワランが見当たらない。

サイハイランの変種で、花は鮮紅色。そして、葉がないのが特徴だ。

周囲の様子から推測すると、倒木を片づけた作業で群落が消えたのかもしれない。

傷心して歩いていたら、ぽつ、ぽつと別の場所で一株づづ見つけた。

モイワラン(花は鮮紅色で、葉がない)

こちらはサイハイラン(笹のような葉があります)

サイハイラン

 

この時期に咲く白いスミレ、エゾノタチツボスミレはいつもの場所にたくさん咲いていた。

大勢の登山者が目にもとめずに、過ぎていく。

「私はここに咲いていますよ」

エゾノタチツボスミレ