「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

冬のカツラ路

2009-02-28 17:43:33 | 円山
(写真:野鳥のお宿・カツラの巨木)

冬だけに出来る円山のカツラ路を登る。まるでカツラの純林なので、そう名付けてみた。巨木がづらりと並ぶ、20分ほどの雪渡りで、頂上直下の鞍部に出る。
そのまま御大師コースを下山すると、登山口で1羽のマヒワと出会う。黄緑色が目立つ。
普段は群れているので、周囲に目を凝らして見ると、通り過ぎたカツラの巨木で30羽ほどが、種子を夢中になって食べていた。
まるで、マヒワのお宿だ。

(写真:マヒワ)

そこに、喉の紅色が鮮やかなウソもやってきた。
カツラの森はにぎやかだ。

(写真:ウソ)

下山して、近くの北海道神宮へ。境内で見かける野鳥を紹介するパネルがある。
改めてよく見てみたら、マヒワとウソが並んで描かれていた。
うまく撮影できなかったが、僕のファイダーの中でも、この2種類が並んで餌採りに励んでいた。円山の森では生活域が重なっているのだろう。
絵を描いたKさんは若くして病を得て亡くなったイラストレーターだった。
まだ僕が20代のころ。出勤前の朝早く、円山公園で親切に探鳥を教えてくれた。
地面に落ちていた小鳥の羽が気になって、周囲を見渡したら、カツラの巨木に営巣していた小型のタカ「ツミ」を見つけたこともあった。
カツラの樹にまつわる、そんな若い頃の思い出もよみがえってきた。

(写真:北海道神宮の野鳥紹介パネル)





冬の嵐のあとで

2009-02-22 22:31:51 | 藻岩山
冬の嵐が2日続いた。午後になって雪がやみ、空も明るくなった。
久しぶりに藻岩山へ向かう。暖冬・少雪の森に新雪が重なって、冬らしい森になっていた。
登るにつれ、日が隠れ、雪が舞う。
下山時にはしんしんとした雪模様に。
湿った雪が木々に綿のように着く。風もなく、音もなく、時が止まったような森。


登山中、すれ違った男性にぴーんときた。思い切って声をかけたらブログでお会いするfukutukasaさん付録ブログだった。落ち着いた語り口が印象的だった。


名護城跡

2009-02-09 22:35:02 | Weblog
(写真:名護城跡 薄いピンク色に見えるのが寒緋桜)

寒緋桜が咲いていたのは城跡だった。
名護城(ナングスク)跡は標高100mほどの小高い山から沖縄の海を見下ろしている。史跡全体が公園になっていて、桜の名所にもなっていた。
小さな山でも、僕にとっては登山気分だ。石段が整備されていたが、ところどころは登山路の風情もあって楽しかった。でも植生は南国。常緑の雨林と桜の組み合わせが、北海道生まれの僕にはとても不可思議な異国情緒だった。

(写真:常緑の森)


山麓は祭り一色で、エイサーの踊りやブタの丸焼きを見たのは生まれて初めて。