「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

秋の予兆 藻岩山

2008-09-21 20:00:21 | 藻岩山
金曜日、土曜日と酒席が続き、きょうの日曜日は「参った、降参」ですと、遠出せず。午後から日差しも出てきたので藻岩山へ。木の葉がうっすらと黄色く染まり始め、虫の音が静かに響く。昼下がりの落ち着いた秋の空気、静かな時が刻まれていた。



かさっ、かさっ。落ち葉を揺らす音。エゾリスが人目を気にすることなく、夢中で餌を探していた。細身で、きれいな毛並み。表情が幼い。親離れした仔リスなのだろう。登山者が連れてきたダックスフントに驚いて、木に駆け登った。


オオカメノキが赤く染まり、里山にも秋の訪れを告げていた。



秋のウペヘサンケ山に登る②

2008-09-20 22:19:51 | 東大雪
       「ウペペサンケ山から望むニペソツ山」

9月15日の登山記録②
1610峰から菅野温泉分岐を過ぎたあたりでシマリス、ナキウサギとにらめっこ。ホシガラスもハイマツの群落で多数飛び交う。冬に備えて餌を土に埋めていた。松ぼっくりの食べ残しがあちこちに。これは誰の落し物?シマリスなのか、ナキウサギなのか、そせれともホシガラスなのか。

「写真:ハイマツの実の食べカス」


1610峰から1時間30分ほどで、ウペペサンケ山の山頂標識がある糠平富士に。東大雪の名峰で一番人気のニペソツ山が目前に迫る。06年7月に登った時の高鳴りが甦る。ニペソツ山(06年7月)
糠平富士は標高1834.5mで、最高点の1848主峰は左に1.5キロ先との標識がある。糠平コースからの登山者としては一番乗りだったが、すぐに男性が続いてきた。僕より45分遅くスタートしたというから健脚だ。彼は3回目にして初めて展望を得られたので、これから最高点に向かうという。僕はニペソツの見晴らしを得て大満足だったが、欲が出て彼に続くことにする。

「写真:糠平富士の山頂」


「写真:最高点に続くナイフ状の稜線」

ナイフのように切れた稜線を慎重に歩く。上り下りも結構あり、思いのほか時間がかかる。別のコースから先行し、最高点から折り返してきた大学生4人とすれ違う。紅葉や表大雪の見晴らしに励まされて、1時間で主峰に到着。

「写真:登山路から望むトムラウシ山」


「写真:ウペペサンケ山の最高点 1848m主峰」

40分ほど山頂で景観を楽しむ。紅葉の見ごろはまだ先か。一緒になった男性も札幌から来たとのことで、会話が弾む。「帰りのドライブが命がけだ」と意見が一致。眠くならないコツは、途中で仮眠すること。仮眠する場所も一緒だった。

※06:25 糠平コースから入山
 07:35 1399峰
 08:30 1610峰
 09:00 菅野温泉コース分岐
       シマリス、ナキウサギのテラス
 10:10 糠平富士
 11:05 最高点
 11:45 下山開始
 14:40 下山


糠平温泉・湯元館 500円
大正初め創業の老舗。素朴な源泉かけ流しが気持よかった。男湯から露天風呂に直行することができるが、混浴だった。熟年の夫婦が入っていたが、僕に譲ってくれた。
ひとりで森と渓流を堪能していたら、若いカップルがやってきた。まわれ右、尻隠さずで退散。

女性は廊下を歩かないと、露天風呂には行けない。タオルを身につけての入浴となる。











秋のウペヘサンケ山に登る①

2008-09-17 22:22:14 | 東大雪
    「写真:ウペペサンケ山の草紅葉 遠景は十勝連峰」

9月15日のウペペサンケ山 登山記録①:

午前6時過ぎ、東大雪・糠平温泉にあるウペペサンケ山の登山口に着く。
予想外の一番乗り。静かな山域だ。うっそうとしたトドマツの森を一時間ほど登ると、最初のピーク、1399m峰のに達する。目前には、次のピークとなる1610峰。あまりに大きく、その先の山頂を望むことができない。
眼下の糠平湖畔には溶岩丘だろうか、小さな富士山がずらりと並ぶ。その独特な異形の列に見とれてしまう。目を左に転じると、十勝連峰の山並み続く。右端が8月末に登ったオプヌテシケ山。鋭角を空に突き出した山容に改めて感嘆。芦別岳、夕張岳、そして日高山脈を一望する広い見晴らしが心地よい。



「写真:1399峰から望む1610峰」


「写真:糠平湖と小富士の列」


「写真:十勝連峰 左端が十勝岳 右端がオプタテシケ山」

ここから1610峰までの一時間ほどの登りが道中で一番きつかった。途中、秋色に染まった低木のウスノキと、その黒い実に癒される。1610峰からは、端正な台形を連ねるウペペサンケの山頂を望む。右端が東峰の糠平富士。ここが一番高く見えるが、実際の最高標高点はその左手1.5キロだという。


「写真:ウスノキ」


「写真:1610峰から望むウペペサンケの山頂」

1610峰から糠平富士までは、ゆるやかな稜線を楽しく登る。岩場とハイマツ帯が重なる場所はシマリスとナキウサギがせわしく動き回っていた。冬に備えたエサの確保に忙しいのだろう。高山植物の紅葉は例年より遅れ気味で、ちょっと物足りなかったが、小動物の冬支度で季節の移ろいを知る。
ナキウサギの動きがあまりに忙しく、撮影できなかったのが心残り。


「写真:草紅葉とシマリス」
















夜明けの三国峠 ウペペサンケ山へ

2008-09-15 22:35:03 | 東大雪
「写真:夜明けのウペペサンケ山」

未明の札幌は満天の星空と中秋の月に照らされていた。深夜ラジオを聞きながら高速道路を北へ北へと進む。目指すは夜明けの大雪山・三国峠。午前五時過ぎ、神々しく輝く東大雪の山々を望む。冷気の中、凛とした立ち姿に時空の大きさを感じる。


「写真:日の出に照らされたウペペサンケ山」



「写真:松見橋とクマネシリ山塊」


きょうの山行きはウペペサンケ山。登山口がある糠平温泉に向かう。