「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

支笏湖畔の幌平山へ

2009-03-29 20:54:52 | 支笏湖周辺の山々
(写真:支笏湖と紋別岳)

陽光に誘われて、支笏湖畔の幌平山(718m)を目指す。
夏道がない山なので登山は積雪期がチャンスだ。
山間の国道の路面に雪はなく、乾いていた。ヘアピンカーブ脇のイチャンコッペ山の登山口から森に入る。
ダケカンバとトドマツが交じるしっかりとした森だ。
急な登りだが、しっかりと踏み跡が残っていて、楽に登ることができる。
30分ほどで、踏み跡が二手に分かれる。左側が幌平山の山腹に取りつくトレースで
少々わかりずらいが、頂上に連なる綾線も見えるので迷う不安感はない。

(写真:分岐。左手に行くと幌平山)


歩を進め汗をかくと、次第に空が近くなり、大きな雪庇も目前に迫ってきた。
頂上まではあと少しだろう。
振り向くと、青く輝く支笏湖とその外輪山が目に飛び込んできた。
来てよかったと感謝。雪庇の避け方も自信がなく、きょうはこの場所で良しとした。

(写真:支笏湖と風不死岳)


10時15分:イチャンコッペ山(06年10月の登山記録)の登山口から入山
10時45分:分岐
11時05分:支笏湖の見晴らし良し。下山開始
11時35分:登山口に戻る

丸駒温泉


シマリスの毛づくろい

2009-03-26 23:06:59 | 円山
シマリスの写真を整理していたら、口元から舌がのぞいていた。ファイダーをのぞいていた時はまったく気づかなかった瞬間。小さな手で器用に顔の毛づくろいをしていたのだ。
おしゃれなやつ。
ちょうど、一週間後に巣穴を訪ねたら、雪でふさがっていた。巣穴の出入りに遭遇できる期間は実に短い。これも春の一瞬の一期一会だと思った。

陽春の藻岩山

2009-03-22 17:23:04 | 藻岩山
21日、藻岩山の三番地蔵から北斜面に取りつく冬道コースを歩く。
しっかりとした踏み跡が陽春の森に誘う。巨大なカツラの背後に円山とサッポロの街並み。僕の好きなスボットだ。
左手背後から金属質のピィーという鳴き声が近づいてきた。
振り向くと、ヒヨドリほどの大きさ、灰白色の鳥が頭上を飛び越し、100m先の森にすっと消えた。
しばらく前進して目を凝らしたら、遠くの梢に鳥のシルエット。双眼鏡でのぞくと、小型のタカが頭を振り落としては、獲物を食いちぎっていた。
ハイタカだろうか?
あわててデジカメに持ち替えてファイダーをのぞくと、そこに居たのはなんとカラスだった。
平然と何かを食べている。素早くタカを追い払って獲物を横取りしたのだ。タカも災難だが、シャッターチャンスを逃した僕もがっかり。


(写真:サッポロ街並みと樺戸連山)

雪原に春の光が溢れ、谷を渡る時、耳に流れる水音も、温かい。
頂上からはマチの向こうに連なる山々が、すっきりと空に立ち姿を刻んでいた。

シマリスの巣穴

2009-03-16 23:03:35 | 円山
シマリスが走り去った後、雪原に空いた穴を覗いてみた。入口が少し茶色く汚れていた。この奥に巣穴があるのだろう。去年も同じ場所に穴があった。毎年、同じ個体が利用しているのだろうか。
去年、観察したときは、出たり入ったりを繰り返していた。積雪がある間は、しばらく使うのだろう。

目覚めたシマリス

2009-03-15 17:14:33 | 円山

シマリスが冬眠から覚める時期なので、写真を撮りに円山へ。
カツラの巨木の周辺を何か所か探してみた。
いた!いた!
尻尾をぴーんと伸ばして、雪原を走っている。
近くに巣穴があるはずなので、「入らないかなあ」と期待していたら、
別の一匹が雪原の穴から顔を出した。



じーと、遠くを見ていてぴくりとも動かない。
一歩、二歩と近付いても、動かない。
そのうちすくっと立つ。春の日差しを浴びての背伸かな。



去年のブログを見たら今回より一週間ほど前に冬眠明けのシマリスを撮影していた。
毎年、同じことを繰り返している。楽しいから、それでいいのだ。
春だなあ。
去年春のシマリス








黄金色に染まる冬森

2009-03-08 21:04:01 | 円山
J2の開幕戦をテレビで観戦。時はすでに午後4時、傾いた太陽が山を神々しく照らしていた。
円山の尾根筋から頂上直下の鞍部まで歩くことにする。今回も頂上は目指さない。
春の始まりを告げるような強い斜光が雪も木々も、眼下の街までも黄金色に染めていた。



空も青から紺に、色彩を変えようとしている。その空に、月がぽつりと。
黄金色のシャワーを浴びながら山を下る。