「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

人が面白い・・・雨竜沼で

2006-07-31 21:05:37 | 増毛・樺戸の山々
【写真:タチギボウシ】
雨竜沼で感じたこと。
家族3人が僕の前を先行。お父さんは53歳、お母さんは49歳、娘は23歳かな?
娘は目鼻立ちがはっきりした美人。登山着もおしゃれだし。
髪もきれいに染めていた。
最近、こういう子が山に登っている。ちょっと新鮮で楽しい。
で、早い!
ニコニコ、すいすいと登っていく。
ガスのなか、「本当はどんな景色が見えるのかな」というコメントも可愛い。
親子3人で写真とって楽しそうだった。登山もおしゃれな時代かな。

ヤンキーなバカもの達ちも登っていた。タバコ吸い吸い、嬌声あげて。
甚平で登っていた輩も。場違いでちょっと不快。でも、悪くないかなとも思った。
どんな理由で登ったかわからんが、きっと、心に残ったものがあるはず。
花だったり、湿原だったり、トンボかもしれない。
明るい陽射しを浴びて、いつもと違う汗をかいただけでも、昨日とは違う自分がある。が、他人に不快感は与えてはいけない。

観光地化しているかもしれない雨竜沼。
が、自然との接点に多様なスタイルがあってもいい。
ひとつのスタイルを押し付けてもいけない。
とはいっても、男40代、女30代のカップルが街歩きの格好で上がってきたのにはたまげた。
しかもコンビニの袋に食べ物いれて。女性はショルダーバック。
分別あるはずの大人の自己責任だが・・・
こういう人はロープウェイがある黒岳、旭岳にも出没する。

山なのか、観光地なのか、雨竜沼に人間図鑑を見た。



雨竜沼から南暑寒別岳へ 早い夏の終わり(7月29日)

2006-07-30 16:01:38 | 増毛・樺戸の山々

・7月29日の登山記録・
【写真:展望台から見た湿原】

6時40分に入山。午前中は「晴れ」という予報どおり、朝陽を浴びながらうきうきして登る。

7時40分に湿原の入り口。雲が多いものの南暑寒別岳、隣の暑寒別岳は、かろうじて見えている。

去年7月に登った際は、エゾカンゾウの大群落に湿原は黄色く染まっていた。

しかし、すでにエゾカンゾウ、ワタスゲは終わり、ヒオウギアヤメも終盤。静かな湿原を歩く。湿原は夏の終わりの始まり・・・

【写真:南暑寒別岳(左) 暑寒別岳(右)】


8時40分に湿原展望台。ガスがかかり始めてきた。先行者は4人。


去年は入山時間が遅く、ここで引き返す。今回は南暑寒別岳から湿原と暑寒別岳を見たい!というのが目的。

6月25日に登った暑寒別岳、さらに増毛連山は、どのように見えるのだろうか。興味津々・・・

9時40分に南暑寒別岳山頂(1296m)。

残念ながら雲の中。光は差している。雲の動きも早い。

時々、青空も見えるので、1時間待つ。ほんの一瞬、暑寒別岳のピークが見えた。いつかまた来よう!

【写真:南暑寒別岳山頂】


帰路の湿原ルートの沼にはエゾベニヒツジグサ、ウリュウコウホネが主役。


朱鷺色のトキソウの姿も。


8月には群落になるタチギボウシが、わずかに咲きはじめていた。


カキツバタの濃い青も印象的だった。
  
【写真:エゾベニヒツジグサ】 【写真:トキソウ】  【写真:カキツバタ】

道の駅「田園の里うりゅう」で食事。雨竜沼の自然館が併設され、この沼を維持する地元の熱意を感じた。

隣町の北竜温泉で入浴。500円。
 【北竜温泉】

■過去の登山歴
①?年前のバスツアー。 子供達が小学生低学年のころ、家族4人で。
霧雨の中、雨竜沼まで。
②05年7月24日、雨竜沼まで。




視界不良のイワオヌプリ(7月21日)

2006-07-24 22:33:48 | 羊蹄・ニセコ周辺の山々

【写真:イワオヌプリ】

夏休み明けて、久しぶりの出社。きょうから、頭すっきりで仕事再開。


3泊4日の登山ツアーのあと、20日は映画「ダ・ヴィンチ・コード」、21日は軽めにということで、ニセコのイワオヌプリに。


・7月21日の登山記録・

10時50分に入山。札幌は快晴だったが、ニセコは低い雲が山を覆っていた。


ときおり、ガスが晴れてイワオヌプリや隣のニセコアンヌプリの山容が見え隠れする。


花はアカモノが最盛期で、単調な登山路を可愛らしく飾っていた。
 

【写真:アカモノ】

11時35分にクレーター。視界悪い中、ごつごつとした火山の地形を左回りにつめて、11時55分に山頂。

小粒ながら大地の鼓動を感じさせる山だった。

ほんの一瞬、雲が流れてアンヌフプリや山麓の街並みを得ることができた。

 

【写真:一瞬のニセコアンヌ゜プリ】

秘湯の会に名を連ねる「鯉川温泉」で汗流す。使い込まれた深い(本当に深い)湯船が心地よかった。

平日午後ということで、ここも貸切。500円。
 【写真:鯉川温泉】


沼の原は霧の中(7月19日)

2006-07-23 12:01:08 | 表大雪
・7月19日の登山記録・
【写真:沼の原】

目覚めると晴れている。星も、黒岳も見える。天気予報は良くないが、
沼の原から、運がよければ五色岳を目指そう。
5時にクチャンベツ登山口から入山。
車2台が止まっていたが、縦走者のもので、入山記録見ると今朝は自分が一番乗り。
15日~17日に知人がツアー引き連れて、ここから石狩岳に縦走との記録も。
絶えず水が流れる急な坂を登り続ける。時折、喉の赤いウソが現われて、癒される。
振り返ると、雲海の中に東大雪?北大雪?が見え隠れし、晴天の予感で、わくわくする。
が、熊よけを兼ねるラジオを流れる水の中に落としてしまう。

【写真:雲海の向こうに山並み】

5時30分、「沼の原まで2キロ」の表示。ここからは平坦な道。
残念ながら、しだいに雲が、霧が・・・たちこめ・・・
6時08分、石狩岳と五色岳の「沼の沢」分岐に到着。幻想的な霧に包まれ、全てが
シルエット。トムラウシ山や石狩連峰は、すっほりと霧の中。
      
【写真:チングルマの風車】  【写真:霧の沼の原】   【写真:イソツツジ】

このガスのなか1人で登る心寂しさも。ラジオも完全に壊れてしまった。五色岳からの展望も期待できないので、このシルエットを心に刻んで下山する事に。何組かヒサゴ沼を目指す縦走者とすれ違う。
ぬかびらユースで一緒だった大阪の女性とも会い、エールを交わす。
7時45分に登山口に戻る。

高原温泉にゆくと、曇り空ながら日も差し、高根ケ原も見える。硫気孔周辺に咲くダイセツヒナオトギリなど撮影して、日帰り温泉開始の10時まで、周辺をぶらぶら。
  
 【高根ケ原】        【ダイセツヒナオトギリ】

温泉は一番乗りの貸切り。高根ケ原を眺めながらの露天は最高だった。
紅葉の大混雑の時には、感じられなかった秘湯を体感できたのは収穫。入浴料700円。
昼前から土砂降りの雨・・・
明日も天気の回復も見込めないことから、旭川経由で札幌に戻る事に。
小さな出会いと発見を得た3泊4日だった。


東大雪のアーチ橋 タウシュベツ橋梁(7月18日)

2006-07-22 14:59:43 | 東大雪
・7月18日の記録②・
【写真:タウシュベツ橋梁】

糠平湖の「めがね橋」の正式名称はタウシュベツ橋梁。湖は人造ダムで、
水位の低い時に姿を現し、夏は水没するという。この日は、水没寸前。森林地帯の山岳鉄道だった旧国鉄士幌線には、こうしたアーチ橋が多く、今は文化遺産として、観光やトレッキングに生かされている。

ぬかびらユースの早朝ツアーは500円。
楽しかったので、雨予報を理由に登山をやめ、廃線を巡ることにした。
かつて栄えた集落に想いをはせながら、歩くのも頭が刺激されて楽しい。



      

【写真:第三音更橋梁】    【写真:第五音更橋梁】   【写真:旧糠平駅の跡】

糠平と十勝三股の間にあった幌加には、盛時は300人ほどが住んでいたというが、
今は廃墟すら残っていない。山奥には3軒宿の幌加温泉。舗装されていて手軽にいけるが、スタイルは、かなりの秘湯。
つきあたりの「鹿の谷旅館」は昔の湯治宿を今に伝えていた。
熱いお湯に、使い込んだ古い湯船。相当の風情だが、なんと混浴だった! 
バスタオルを巻いたご婦人2人と鉢合わせには、ど肝を抜かれたが、足の不自由なおばあさんを2人で抱えて一生懸命入浴させていた。
車イスの我が父の姿と重なり、湯気の向こうに家族の心情が伝わってきた。

山に突き出す露天風呂が特にいい。夜は、きっと星空が近いに違いない。
入浴料金は500円。午後8時に出発する「ぬかびらユース」の入浴ツアーは300円。
昨夜、行けば良かった。

 【幌加温泉 鹿の谷旅館】



糠平湖に映るニペソツ山(7月18日)

2006-07-22 14:15:53 | 東大雪
・7月18日の記録①・
【写真:糠平湖とニペソツ山】
和室での相部屋宿泊は初体験。首都圏から来た3人の北海道マニアぶりに驚愕。
とにかく、この宿はリピーターだらけ。このユースが好きで、糠平が好きで、
北海道が大好きという青年たち。ドサンコも負けていられない。楽しい夜だった。

目覚めて、ぬかびらユースの「めがね橋」ツアーで、早朝の糠平湖にゆく。
悪天の予報だったが、ウペペサンケ山やニペソツ山が、くっきりと姿を現していた。
湖面は静かで、水鏡となって秀峰を映し出していた。予期せぬ出会いに、心の中で
「おっー」と雄たけびを繰り返す。

 【写真:糠平湖とウペペサンケ山】
 【写真:ニペソツ山にズームイン】

蝶が舞う東ヌプカウシヌプリ(7月17日)

2006-07-21 20:58:57 | 東大雪
・06年7月17日(月)の登山記録・
【写真:登山口の花畑】

十勝平野は曇り空。然別湖に近づくにつれ霧が濃くなる。嫌な感じ。
が、突然、日が差し始め、車が数台止まっている。東ヌプカウシヌプり(1252.2m)の登山口だ。
静かな稜線が青空を切り取っていた。登山口はアヤメやチシマフウロの花畑になっていて、数種類の蝶が舞っている。小粒だが面白そうな予感。
9時10分に入山。
 
【登山口】     【チシマフウロにとまるコチャバネセセリ】

アカエゾマツ、トドマツの針葉樹林帯を登る。苔むした岩も神秘的に続く。

【幽玄な登山路 針葉樹と、岩と苔】

9時45分に尾根に出る。ここから頂上近くまでハクサンシヤクナゲの群落が続く。

【ハクサンシャクナゲ】

シャクナゲに見とれていると、もう頂上だ! 
10時に山頂。ここで、思わぬ出会いがあった。

野球帽の男性:「30分で登った。昨日のトムラウシは3時間17分」
私:「僕も昨日、トムラウシ登りましたが、出発が9時で・・・」
野球帽の男性:「あれ、12時で折り返すといった人?」
昨日、トムラウシのコマドリ沢・雪渓で会話した男性だった!
この男性は宮崎から来たという。「夏休みですか」と聞いたら、「毎日が夏休みです」とのこと。
同年輩だから、早期退職というところか。「うらやましい」という言葉だけは、失礼なので、ぐっと飲み込んだ。

山頂では老夫婦が蝶を採ったり、写真撮影をしていた。確かに蝶が多い。
聞けば、「カラフトルリシジミ」という希少種が最大のお目当とのこと。
これは採取禁止で撮影のみとのこと

頂上から南下する踏み跡をたどると、ガレ場。小学生と父親がナキウサギを撮影していた。そして、蝶マニアの人たちの姿も。カラフトルリシジミがたくさん舞っていた。
幼虫はガンコウランだけを食べるという。予期せぬ出会いは、なんとも楽しい。

 

【カラフトルリシジミ 雌】       【カラフトルリシジミ雄】

下山後、来た道を引き返して、秘湯として有名な菅野温泉へ。迷路のような温泉宿で、7つの湯を時間で男女別に指定していた。着いた時間、3つの湯がある大浴場は女性で、2つの湯がある中浴場が男性だった。ちょっと残念。
露天は混浴か?
男しかいなくてよかった?
源泉で熱くて、気持ちよい。が、1000円は少し高いかな。
山でナキウサギを撮影していた親子も来ていた。

然別から糠平に抜けて、ユースに宿泊。








遥かなトムラウシ山(7月16日)

2006-07-21 00:05:47 | 表大雪

〇7月16日(日)トムラウシ山の記録〇
【写真:帰路に斜光で輝くトムラウシ山】

佐幌は小雨なのに、50キロ北上したトムラウシ登山口は晴れている。

林道にエゾシカ、エゾライチョウと野生の気配が強い。エゾライチョウはヒナを連れていた。

9時05分入山と、大きく出遅れる。入山届によると他の人は遅くとも5時過ぎまでに入っているので、明らかに最後尾。

12時で折り返す覚悟で、急な泥道を黙々と登る。

10時にカムイ天上。ガスがかかってきたが、前トムラウシ山が見えて一安心。笹刈りの単調な道を巻きながら歩く。

この道が長い。ぼちぼち下山者とすれ違う。


【前トムラウシ山】

10時45分にエゾコザクラが咲く斜面に出ると、ここから長くて急な坂をジグザクにくだり、しばらく沢筋を行く。

11時05分、コマドリ沢の雪渓を登る。この雪渓も長い。次々と下山者とすれ違う。

野球帽の男性:「上で泊まりですか?」と聞かれる。

私:「いえ、12時で折り返すつもりです」

野球帽の男性:「ほとんどいけないね」

 【コマドリ沢の雪渓】

11時45分、前トム平の稜線に出る。タカネオミナエシ、コマクサなどが咲く。


男性下山者にまた聞かれる。「上で泊まるの?」


私:「1時になったら折り返します」と1時間、ハードルを延長した。

男性:「(近くを指差して)そこまでだね。花畑があるよ」


  
【トムラウシ手前の山々の稜線】 【タカネオミナエシ】


12時、トムラウシ公園を見下ろす中継点に立つ。大勢の下山者が昼食中。


ここは絶景。来たかいがあった。一気に岩を伝って、トムラウシ公園にくだる。


かつて職場に出入りしていた気象会社の元社員に3年ぶりに再会。奇遇だ。


エゾコザクラ、ミヤマキンバイなどが咲き競って、まさに天上の楽園。

    
【絶好の展望台】     【エゾコザクラ】   【ミヤマキンバイ】

12時45分、南沼キャンプ指定地。頂上に手がとどきそう。ここまでの岩道が少々わかりづらく、ガスりそうな帰路がちょっと不安になる。

20分ほど急なガレ場を登ったら、強い雨と大粒の雹。おそらく、あと5分で山頂だ。ここで何と!折り返してしまった!理由は4つ。

1時と決めた折り返し時間が来たこと。雹混じりの強い雨が「帰りなさい」というメッセージに思えたこと。

最後尾の登山者として霧まじりの帰路が不安だったこと。どうせ山頂からの展望が期待できないこと。

少々、思考能力が混乱したらしい。惜しい事をしてしまった。

【頂上まで、あと少し・・・】

ということで、道を間違いないよう慎重に下る。


公園からは時折、晴れて、余裕も出てくる。東大雪や十勝連峰が一瞬見え隠れする。


3組抜いて、17時25分下山。最後の下りは泥んこ状態できつかった。

ピークを踏むことはできなかったが、山容を体感できて満足感も。


遥かなトムラウシ・・・ネクストチャンスも、また楽しいそうだ。

立派なログハウス風の一軒宿「東大雪荘」で入浴。気持ちの良い広い風呂で500円。


食堂がランチのみで、夕方は満員の宿泊者専用というのには、がっくり。腹がすいた。
 【国民宿舎 トムラウシ温泉 東大雪荘】















トムラウシ~東ヌプカウシヌプリ~沼の原

2006-07-20 00:06:43 | 東大雪
【夏休み登山の結果】

■16日(日)明け方に札幌発。南富良野は晴れていたのに狩勝峠・佐幌岳は濃霧。断念して、新得へ。ウェザーニュース携帯の山岳気象によれば、トムラウシは午前中、晴れマーク。登山口に到着8時40分。9時入山。13時すぎに山頂付近で強い雨と雹。
17時30分下山し、50キロドライブして新得ユース宿。

■17日(月)曇り空。然別は濃霧。が、東ヌプカウシヌプリだけすっぽりと晴れていた!蝶採取・撮影の人が数人。カラフトルリシジミのメッカだった。秘湯・菅野温泉で一風呂浴びて、糠平ユース泊。1週間前に新築オープン。ヒノキ温泉風呂も快適。山好きな好青年と同部屋で楽しかった。

■18日(火)曇り空。早朝、糠平湖の「めがね橋」をツアー見学。ニペソツ山とウペペサンケが水鏡に映っていて大満足。糠平の里山・天宝山に登ろうとしたが、通行止め。温泉と廃鉄路めぐりに切りかえる。足寄の芽登温泉、旧士幌線の橋梁、幌加の鹿の谷旅館めぐって、層雲峡の民宿泊。素泊まり3500円。

■19日(水)晴れているので、沼の原登山口目指す。快適に登るも、沼の原から濃霧。幻想的で満足も、五色岳は断念して、下山。
高原温泉貸切入浴。露天風呂から高根ケ原も望めたが、突然に土砂降りの雨。
天気予報も芳しくなく、一人旅にも疲れも。

※天気に恵まれなかったが、旅は何とかなるもの。為せば成る 為さねば成らぬ 何事も※


夏休み・連続登山の行方は

2006-07-15 23:12:51 | 東大雪
4年ぶりの夏休み。が、天気予報はパッとしない。
16日(日)佐幌岳~トムラウシ登る前に、狩勝峠で。
17日(月)トムラウシ山~これがメインイベント
18日(火)然別周辺の山~リラックスしていこう。ナッキーに会いたい。
19日(水)沼の原~五色ケ原~セミメインイベント
という感じで、廻ってみるつもりだが、天気次第でのんびり行こう。

芦別岳③アフター登山で富良野観光

2006-07-11 21:26:56 | 夕張山系
【写真:雲立つ山頂】

■9時4分 頂上到着。雲がどんどん湧いてきて、夕張岳はすぐ消えた。
十勝連峰も全容見えぬまま、霞んでいく。入山禁止の「きりぎし山」は、目前なので恐竜の背骨のような稜線が良く見えた。単独登山者で会話がはずみ1時間滞在し、10時下山開始。調子に乗ってアップテンポで下りていったら、右ひざが痛み出す。まずい。
去年、羊蹄山であまりの痛さで、斜めになったり、後ろ向きになって下った悪夢が甦る。
あわてて、サポーターを装着。だましだまし、ゆっくりと下山する。
ちょっと痛かったが、なんとか下りられた。。だから、サポーターを用意していた!
13時10分登山口に到着。

■麓郷の「夫婦食堂」の「冷やしマイタケそば」が、絶品だった。太くてコリコリして、
20キロ走ったかいがあった。富良野産ソバの手打ち。
     
【夫婦食堂】          【北の国からロケ地 富良野岳が丸見え】
  
■十勝連峰、トムラウシ山がまるみえの「万華の湯」(中富良野の国道沿い)で汗流す。
980円はちょっと高いが、広くて清潔で、絶景。    
       
【十勝連峰】         【万華の湯】         【トムラウシ山】


芦別岳②山の天気は変わりやすい

2006-07-10 23:18:26 | 夕張山系

【写真:山頂にて】

■4時30分入山。暗い森を黙々と登る。途中で少々、日が差し始めるが、眺望なし。
次々と現れる太いミズナラの大木に見とれるのが唯一の気分転換。

■5時58分に見晴台。ようやく富良野の田園地帯と十勝連峰が霞む。ここから樹間に眺望があるはずたが、雲で何も見えない。
 【見晴台】

■6時48分に鶯谷(1114m)。登山口から3.6キロ。半面山まで1.1キロ地点。
一段とガスに包まれ、嫌な感じ。
  【鶯谷】

■7時32分に半面山(1400m)。青空が近くなり、鋭鋒が見えてくる。「晴れてきた!」うきうきしながら、熊の沼のコルを歩き、雲峰山(1560m)へ登る。
  【半面山から見た芦別岳(左)と雲峰山】
 【半面山から雲峰山に登山中に見た日高方面】

■8時17分に雲峰山。芦別岳の鋭鋒、雲海に見え隠れする十勝連峰、日高山脈など。
芦別岳頂上に立つ登山者の「点」も青空に刻まれている。やはり早起きは三文の徳。
先行者、いずれも単独登山の3人が、疲れた、きついを連発しながらも、9時まで
登ると笑み浮かべて出発。
1人、また1人、下山者とすれ違いながら頂上を目指す。
   
【雲峰山から見た芦別岳の鋭い稜線】     【芦別岳の山頂】

■9時4分
3人プラス僕の4人が頂上に。抜かれた覚えの無い学生2人と、確かに抜いていった
元気おばさん1人と中年男性1人のあわせて4人が立っていた。みな、すがすがしい
満面の笑み。旧道コースにひろがる広大な台地と、鋭鋒の稜線。汗かいた労苦の末の
大展望に、達成感。だからやめられない。
が、十勝連峰は雲に見え隠れ、夕張岳も5分後にベールに。山の天気は変わりやすいを
実感。



芦別岳①曇り空だが、晴れを信じて

2006-07-09 22:44:27 | 夕張山系
【写真:雲峰山から見た芦別岳山頂】
今年の目標、暑寒別岳、ニペソツ山につぐ第三弾は芦別岳。「夏山ガイド」によれば比較的容易な「新道」コースも「上級」にランクされている。
数年前、家族でキャンプしたとき、こんなに鋭い山が富良野にあるなんて・・・と、
びっくりした記憶がある。
簡易宿泊施設に前泊し、4時に新道コース登山口。重たい曇り空ながら、十勝岳
方向は日が差している。きっと晴れると念じる。
さすがに人気の山。続々と登山者がやってくる。うす暗いし、熊も不安なのでグループの後についていくことにする。準備体操しながら、時間潰して4時30分に出発。
天気予報の午前6時から「晴れ」に期待しながら、長い登りが始まった。

ノゴマ 「シベリアのルビー色の喉」

2006-07-06 23:04:14 | 東大雪
暑寒別やニペソツで盛んに鳴いていたのは、ノゴマ。真紅の喉を震わせ、高らかに歌う。
高山の短い夏に欠かせない歌い手だ。
漢字の「野駒」や、俗称の「日の丸」には、ちょっと粗野だが愛嬌を感じる。
が、英名の「シベリアン・ルビーフロート」となると、高貴な響き。
不思議だ。名前って大事。

【ノゴマ:7月2日ニペソツ山にて】


ニペソツ山④健脚に感謝!手帳落としてがっくり

2006-07-05 21:02:15 | 東大雪
【写真:天狗岳からの下りから見たニペソツ山】

前天狗からの絶景を楽しんで、天狗岳へ。右手に十勝連峰を見ながら
足元の花も楽しい。

【十勝連峰見ながら】

ハクサンイチゲ、コマクサ、チングルマ、エゾノツガザクラ、エゾコザクラ、キバナシヤクナゲなどの花々が続く。花を撮影中に山手帳を落とす。2年分の記録が・・・
ショック! 記録はワードで残しているものの、肉筆こそ宝なのに。
誰か拾って郵送してくれないかしら・・・住所は書いてあるはず。

10時15分。険しい山肌を登りつめて山頂に立つ。喜び半分ながら達成感が心地よい。

【山頂】

神奈川県から来たツアー登山者が10人ほど。僕の写真をとってくれたら、すぐ下山。
一瞬の間だが、山頂を独り占め。贅沢な時間だ。
その後、次々と途中で一緒になった人が登ってくる。正直な感想は、見た目ほどつらい山ではなかった。が、これは全員共通の思いではない。
ひとりの老人男性が、「良くやりました。良くやりました」と、しゃべりながらゴール。そして、「東京から来て、よかった」とひとこと付け加える。
憧れの、ちょっとハードな山のピークを踏む。この感動は足で稼いだ宝物だ。
来た道を振り返ると、実に険しいアップダウンではないか。わが身の健脚を感謝する。

【頂上から見た来た路/前天狗と天狗山】

名残惜しいが、10時50分に下山開始。14時55分登山口。
のぼり5時間、下り4時間。
層雲峡の「黒岳の湯」(公共日帰り温泉)500円。清潔で気持ちよい。

【黒岳の湯】