「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

中島公園 潜水するオシドリが食べた実とは

2013-10-22 23:55:28 | 自然公園/原野/海浜

                                                                  中島公園

20日、中島公園をぶらぶら。

菖蒲池にオシドリ♀ 発見。

目の上の白線が可愛い。

見とれていたら、水に潜ったのでびっくりする。

肉食ではない淡水カモは水に潜らないと思っていた・・・

おまけに、浮上したら、なにかの実をくわえている。

 

潜水して、水草の実をくわえて浮上したオシドリ♀

 

飲み込むのに一苦労・・・

 

繰り返すこと、数回。

何個食べれば気が済むのかしら。

それにしても気になるのは、この実は何の実ですか???

・・・・・・・

公園は、秋の色がいろいろで楽しい。

山ぶどう

銀杏

 


豊穣の知床沖で、シャチを見た

2013-07-03 23:08:53 | 自然公園/原野/海浜

                                2013年6月30日  知床岬

 

運よく、羅臼町主催の知床岬ゴミ拾いボランティアに参加。

岬に上陸して、漂着ゴミを回収した。

ご褒美は、温かい日差しに、潮の香り。

咲き競うシコタンハコベやチシマフウロ。

ちらっと、ヒグマの姿も。

 

40人が一時間で450キロの漂着ゴミを回収

 

チシマフウロ

 

シコタンハコベ

 

エゾスカシユリ

 

帰路のご褒美は、シャチとの遭遇。 その数、おそらく二桁を越えていた。

羅臼沖を庭にして、無邪気に遊ぶ。

背面飛び、背泳ぎ、横泳ぎ・・・

豊かな知床を知る。

知床連山とシャチのペア

 

やっと撮れたアップ

背面飛び

ハシボソミズナギドリ

 


ヨコスト湿原のシロスミレ

2013-06-16 13:59:06 | 自然公園/原野/海浜

                                 センダイハギが夏を告げるヨコスト湿原

2013年6月15日 ヨコスト湿原(白老町社台):

 

午前中は雨模様なので、山はあきらめ、花旅へ。

白老町の海岸線に残るヨコスト湿原に咲くシロスミレが見たい。

5月末が見ごろらしく、はたして咲いているかしらと一抹の不安も。

センダイハギが黄色い絨毯を敷きつめ、湿地に初夏の風が吹く。

目を皿のようにして探したところ、

ぽっと浮き立つように、白い花弁が優しく微笑んだ。

一時間ほど歩いて4株と出会う。

感謝。

シロスミレ  思っていたより小さくて可憐な花でした

 

ハマエンドウ

ヒオウギアヤメ

エゾイソツツジ

ツバメ  


真駒内公園  マヒワを襲う猛禽

2013-01-14 19:30:29 | 自然公園/原野/海浜

気分転換に、真駒内公園をぐるりと歩いた。

樹齢270年と記されたカツラの梢に、たくさんのマヒワ。

柔らかな黄緑色の羽が目に優しい。

冬芽を懸命に採餌していた。

頭が赤いベニヒワが混じっていないかしら?と、探すもその姿はなし。

カツラの冬芽を食べたと思ったら、さっと雪面に降りる。

ここではマツの樹から落下した種?を食べていた。

そして、それは突然、ブーメランのようにやってきた。

横切ったハト。かと思ったら、小型のタカが襲って来た。

捕食かなわず、遠くの梢にとまる。

樹齢270年のカツラ

 

雪面に落ちたマツの種?を漁るマヒワ♂

 

マヒワを襲った小型のタカ・・・コチョウゲンボウ?

 

シジュウガラ

 

ヒヨドリ


野の花咲く 北大キャンパス

2012-04-28 20:37:38 | 自然公園/原野/海浜

春の陽気に誘われて北大キャンパスを散歩する。

「私はここですよ」

スプリングエフェメラルが、あちこちでささやく。

斜光に照らされた白いアズマイチゲ。

キャンパスを大きく染めるキバナノアマナ。

水辺で咲き始めた小さなミズバショウ。

新入生を歓迎する輪があちこちに。 弾む笑顔と歓声が微笑ましく、元気をもらった。

 


大雪旭岳源水とカワガラス

2011-08-04 22:14:41 | 自然公園/原野/海浜

大雪旭岳源水 木道

 

旭岳登山の翌朝(7月31日)、山麓の「大雪旭岳源水」に立ち寄る。

無料で銘水を汲める小公園には大勢の人が列をなしていた。

こから300mほど、心地良い清流に沿って木道が森の奥へと続いている。
心に感嘆符がいくつも並ぶような清々しい森だ。
清流の象徴、カワガラスが低く飛んでは潜水を繰り返していた。

カワガラス

ピンボケだが、この尾羽をピンと上げたスタイルがこの鳥らしさ

 

美術館  東川町文化ギャラリー  200円

緑陰の瀟洒なギャラリーでは、「写真の町東川町賞」の受賞作家展とフォーラムが開催されていた。

東川町は写真を軸にしたマチづくりを進めている。

確かに、大雪山と山麓の田園地帯は写真のモチーフに満ち溢れている。

町内では「フォトフェスタ2011」が開催中で、国内外から人が集まり、街は楽しさに満ちていた。

この時期に旭岳に登って大正解だった。

東川町文化ギャラリー 

東川町郷土館  無料の撮影サービスが人気だった


アカエリカイツブリ鳴く サロベツ原野

2011-07-23 18:21:28 | 自然公園/原野/海浜

サロベツ原野・長沼

 

利尻山からの帰路、サロベツ原野を南下した。

ペンケ沼、パンケ沼という大きな双子沼の南に長沼がある。

朝早くから大勢の観光客が居るなあと思ったら、全員が長いレンズを水辺に向けていた。

上手に作った浮巣でアカエリカイツブリが子育てをしている。

しなやかな首が赤茶色に染まっているから、アカエリの名。

抱卵中のアカエリカイツブリ

 

巣に座わったとき、ブルブルとお尻を震わせた。

抱卵中なのだ。

隣の人に聞いたら、前日にヒナ1羽が孵ったという。

もうすぐ数も増えることだろう。

近くで水浴びしていたパートナーと交わす鳴き声が、けたたましく湿原に響いた。 (2011年7月18日)

 コウホネ

 

美術館

さらに南下すると、音威子府村に「エコミュージアムおさしまセンター BIKKY アトリエ3モア」が。

風や木霊と対話した砂澤ビッキの作品を集めた美術館。大人200円。村民は無料。

晩年に暮らした廃校のアトリエに、ビッキ渾身の魂が漂う。 

穏やかな農村の空間に、ぽつりと座る珠玉の美術館だ。

ボランティアの音威子府高校の生徒が炒れてくれるコーヒーが美味しい。300円。

工芸専門の単科高校に、道内外から子どもたちが集まって来るという。

会話も楽しかった。

「みんな、素敵な村に来たね」と、つくづく思う。

砂澤ビッキの美術館    音威子府村の筬島(おさしま)地区

 


冬隣り 知事公館の雨もみじ 

2010-11-03 20:44:21 | 自然公園/原野/海浜

                                           知事公館の紅葉

朝から断続的に強い雨で、きょうも山歩きを諦める。ふと、アートウィークに道立近代美術館が無料なことを思い出す。

ロビーコンサートが始まり、ショパンのしなやかなピアノ曲が流れた。

窓から目を落とすと、水辺に赤や黄に色づいた落ち葉の数々。

雨粒が水に落ちると、同心の円が落ち葉を揺らしながら紋々とひろがっていく。

雨と、ショパンと、落ち葉と。心地良くその呼吸が響き合っていた。


ケヤキの巨木

エコール・ド・パリの画家たちの所蔵展を見終えて、知事公館の庭へ。

巨木の肌が雨に濡れて黒々とつややかで、空間にその輪郭を鮮やかに刻む。

濡れた紅葉も隣に迫る冬を目前に、生命を燃やすかのよう。

北海道の確かな四季は、まるで人生のようであり、この地に生まれ育った幸運を知る。



ハウチワカエデ(左)とヤマモミジ


にぎやかな勇払原野

2010-08-17 21:59:17 | 自然公園/原野/海浜
「ジョッピン カケタカ。ジョッピン カケタカ」と、透き通る美声でエゾセンニュウが啼く。

ゴマシジミが舞う勇払原野は、とにかく賑やかだった。オニユリの群落ではミヤマカラスアゲハが吸蜜。色彩が豊かで目がくらむ。

ヒョウモンチョウやジャノメチョウの仲間が飛び交い、ツバメシジミの産卵も見た。

原野の夏は、生命の躍動感に溢れて実に楽しかった。


(写真: ジャノメチョウ)



(写真: ツバメシジミ♀)


(写真: ツバメシシジミの産卵)


(写真:ツリガネニンジン)


勇払原野のゴマシジミ

2010-08-14 23:15:08 | 自然公園/原野/海浜
(写真: 勇払原野)


苫小牧東部工業基地の大部分は、工場が立つことなく勇払原野としてその自然をとどめている。

昨年、ウトナイ湖でゴマシジミと出会うことができずにがっかり。

僕のブログを読んで頂いているエルモさんのアドバイスで、今年は広い原野に出かけてみる。

うろうろとドライブしていたら、青い表翅を揺らすシジミショウが目に。

ミドリシジミかな、と思ったら、ゴマだった。ホザキシモツケの蜜を吸ったり、草にとまったりと、せわしく動き回る。



(写真: ゴマシジミの青い表翅)



(写真: 裏は灰白色でゴマふり文様)




(写真: ホザキシモツケの蜜を吸う)


食草は湿地に咲くナガボノシロワレモコウ。じめじめしたところを探していたら、沼に戦国時代の巨大な砦がそびえていた。

映画の大規模なセットが作られ、炎天下でロケが行われていた。

帰宅して調べたら「のぼうの城」という時代劇で野村萬斎が主演とのこと。これは水城だ。

で、食草のまわりには、たくさんのゴマシジミが集まっていた。


(写真: 映画「のぼうの城」のセット)


(写真: 食草ナガボノシロワレモコウとゴマシジミ)

孵化した幼虫は、この花を食べた後、地上に下りて甘い蜜を出す。

誘われたアリが巣に運んだら、しめたもの。

幼虫は蜜を出しながら、アリを食べて、食べて、大きくなるという。

自然の営みは、人知を超えた小宇宙だ。そういうことを、研究してつきとめた人間も素晴らしい。

カシワ林に舞うキタアカシジミ

2010-07-11 19:51:43 | 自然公園/原野/海浜

石狩湾の海岸線にまとまったカシワの林が点々と続く。午後になると、キタアカシジミが盛んに飛ぶという。

車を空き地に止めて、カシワ林を眺める。灰色の低い空から、かろうじて夏の光が差しこむ。

体を吹き抜けていく少々強めの風が、日本海の匂いを運んでくる。

樹上の高いところを数匹の小さなシジミチョウが交差しながら上下に舞い始めた。

翅は明るい茶色。「アカイ、アカイぞ」と、出会いに喜ぶ。

カシワ林の樹冠のあちこちで、乱舞が始まった。数が多いことに驚く。

残念なことは、高く飛ぶので距離がある。カシワの葉にとまっても遠い。

撮影が難しい。

「写真」になっていないが、雰囲気は心に刻めた。


(写真: 飛翔)


(写真:飛翔)


(写真: カシワ林)


白老海岸のスミレとイソスミレ

2010-06-07 21:01:16 | 自然公園/原野/海浜
(イソスミレ)

少々以前、5月22日の話。

ポロト自然林、仙台藩陣屋跡を散策した帰路に、白老の太平洋沿岸を歩いてみた。

近くの湿地はヨコスト湿原というらしい。

砂丘地帯では、初めて対面するイソスミレが咲いていた。花弁はタチツボスミレによく似ている。

葉はボールのように、ころんと盛り上がっていて、砂地に適応している感じ。

つまり、タチツボスミレが海浜の環境に進化して対応したのだ、と勝手に推測。


(イソスミレのアップ)


周辺に目を凝らしたら、もっと赤紫の色彩が濃いスミレがぽつぽつと目に入った。

写真にすると、あまり赤みが出ないのが解せないが。

これぞ、何も形容詞のつかない「スミレ」だ。

札幌の藻岩山に咲くスミレと形態は同じ。海辺のスミレも森のスミレも同じ形態というのも不可思議だ。

しかも、日本海側に咲くスミレは、アナマスミレと称して区別するという。

スミレって、ややっこしくて、奥が深い。


(スミレ)


(スミレ)




白老・仙台藩陣屋跡のツツドリ

2010-05-24 21:10:57 | 自然公園/原野/海浜
(仙台藩陣屋跡)

22日。白老のポロト自然休養林に行くために下りたインターチェンジ近くに、仙台藩の陣屋跡があった。

花の極みを迎えたエゾヤマザクラの薄紅とキタコブシの白が輝いていた。

ポロト探索の後に、どうにも気になって立ち寄る。

すでに陽は陰り、眩しさは立ち去って寂寥感が漂う。

寒さ厳しい北方警備で大勢の藩士が倒れたであろう、夢の跡。ひと組の親子がキャッチボールに戯れていた。

そこにツツドリが2羽。カッコウそっくりで外見から見分けることは難しい。

が、天高く「ぽっ、ほ゜っ」と時を刻むように鳴くので、今年も南の国からツツドリが来たなあとわかる。

この声を聞くと春というより、初夏の扉を感じる。

この地の遅い春はテンポアップして、一気に夏へと向かう。


(ツツドリ)


ポロト湖周辺の森は萌黄色

2010-05-22 22:09:55 | 自然公園/原野/海浜
(ポロト湖)


白老のポロト自然休養林を歩く。霧の多い太平洋沿岸。この日もポロト湖に時おり霧が入ってきた。

札幌から80キロも南西に位置するが、春到来のスピードが10日ほど遅いだろうか。

萌黄色に染まり始めた森に、ようやく満開の時を迎えたエゾヤマザクラの薄紅が彩りを添える。

淡い水彩画を見るような、清々しさに出会えた。


(エゾヤマザクラ)



ビジターセンターからいくつかの遊歩道があるが、適当に右方向の自転車路から森に入る。

川が流れ、湿地も広がって、この森は多様な表情を合わせ持っていた。

朝夕に本番を迎えるはずの野鳥のコーラスが、昼だというのに実に賑やかだ。

キビタキ、クロツグミ、アオジ、ジョウビタキ、ウグイス…



(森の中の湿地)



(キビタキ)

遊歩道脇にはタチツボスミレが延々と咲き誇っていた。

ツボスミレ、オオバキスミレ、ミヤマスミレ、フイリミヤマスミレなどなど。

ほにも見たいスミレがあったが、あまりにタチツボスミレが全盛で、探す気力をなくす。


(タチツボスミレ)


(ツボスミレ)


(オオバキスミレ)

歩くコースを決めかねていた。途中で出会った「望岳台」という案内版にひかれて、分岐路を登ることにした。

平坦な森歩きから、登山モードにスイッチが入って少々愉しくなる。

望岳台(123m)は樽前山に見晴らしを開いた小高いピークだった。

汗を乾かしてから、別の尾根道を下ってビジターセンターに戻る。


(望岳台から見た樽前山)

■記録
13:00 ビジターセンターから出発
13:50 望岳台

緑の日は無料です!北大植物園

2010-05-06 22:15:12 | 自然公園/原野/海浜
(都心の植物園、エゾリュウキンカとミズバショウが人気)


5月4日、道南遠征で疲れて寝坊する。昼のNHKニュースを見たら、「本日は緑の日。北大植物園は無料で大賑わい」とのこと。(ちなみに入園料は400円)

北大植物園には学術研究用の植物が、ずらりと植えられている。

その一方で、明治初期の植生や地形を保存している。都心にありながら、原始・サッポロの名残りも楽しい場所だ。

ということで、自転車こいで行ってみた。

キバナノアマナの大群落があちこちに。カツラの若葉が金色の雨だれだったり。


(キバナノアマナの絨毯)



(カツラの若葉は金色の雨だれ)

なかでも気に入ったのは、園内にある北海道最古の博物館。

南極犬タローのはく製、世界でここにしかない絶滅種エゾオオカミのはく製、ブラキストンが採集した野鳥の数々・・・

館は小さいけれど、北海道の動物博物史が満載で、実にわくわくした。


(明治15年開設の北海道最古の現役博物館)