「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

長い影と雪雲と

2008-11-30 22:47:14 | 藻岩山
  (写真:中央図書館から見た藻岩山)

降った雪が融けて、今朝また積った。午前中の吹雪が鎮まり、枯れ木色の藻岩山が再び淡い雪化粧に包まれた。
木々の肌も雪をまとい、日差しを受けて輝く。振り向くと、僕の影が登山道に映っていた。午後2時前だというのに、長くひく影。

(写真:登山路に映った長い脚)

「えっ、脚が長い」と自分の影に見とれて、冬の太陽が低いことを知る。
2.8キロの登山路を1時間10分ほどで登る。山頂は見事な青空だった。眼下のサッポロは、日本海から入って来た雪雲に今にも覆い隠されようとしていた。
山を降りたとき、街は再び吹雪に包まれた。

(写真:石狩湾から入ってきた雪雲)






白銀の世界 藻岩山の冠雪

2008-11-20 23:01:38 | 藻岩山
昨夜から、しんしんと雪降り積もる。
吹雪がおさまった八時すぎ、雪を冠った藻岩山が顔をのぞかせた。
目覚めたら白銀の世界。
例年ながら、一年に一度、はっとする一瞬だ。
この感動は北国で生活する特権、過ぎ去った子供のころを思い出す。
猫はこたつで丸くなり、犬は駆け巡る。
ぴりっと、鼻の奥がひきしまった。

冬隣り 万字炭山ズリ山

2008-11-15 22:52:48 | 夕張山系
(写真:階段が続くズリ山)


30年ほど前に閉山した万字炭山跡地のズリ山に登った。ズリとは石炭を掘った際に出る不要な石のこと。捨てる度に高くなり、山となった。
万字の集落は、岩見沢から夕張に向かう山間に今もひっそりと続いている。
炭鉱の跡地は広大な森林公園に造成されて、その頂上が目指すズリ山だ。
往時は砂礫の山だったのだろうが、今は植林の成果で周りの山と見分けがつかない。

駐車場には「クマ出没注意」の看板。今年10月に出たそうだ。
ハイキング気分で来たので、クマよけの鈴も自宅に置いてきた。こんな時期に歩くのも、自分一人で、ちょっと不安に。
時々、手を叩いて「人が歩いているよ」と知らせる。
森の中のところどころに、炭鉱施設が寂しく朽ちていて、木々に包まれた姿が栄枯盛衰を物語っていた。

(写真:炭鉱施設の廃墟。屋根の上に木が生えていた)

最終アプローチは、公園化の時に作られた直線755段の階段だ。
駐車場から20分ほどで山頂に立つ。眼下にはかつて栄えていた万字の集落。
周りの山々の広葉樹は葉を落とし、カラマツだけが深い黄金色に染まっていた。
冬が隣りにいることを知る。

(写真:ズリ山頂上から見た万字地区)


(写真:カラマツが寂しき光る冬隣り)


 メイプルロッジ 800円。
岩見沢・毛陽地区の温泉ロッジ。リンゴ畑の一角にある。閉校した小学校の跡地だという。
エントランスの暖炉とソファに癒された。近くの直売所でリンゴ二つ買って帰宅。















初雪 札幌・藻岩山

2008-11-04 21:05:25 | 藻岩山
(写真:出勤途中、携帯電話で撮影した藻岩山)

けさ、札幌は平地で雪を観測する初雪だった。午前7時に目覚めたら、藻岩山の8合目から上はうっすらと冠雪。裾野の紅葉とのコントラストが綺麗だった。30分ほどすると、吹雪になり、藻岩山もホワイトアウト。今年も冬がやってきた。

北大のイチョウ並木

2008-11-02 22:39:27 | 自然公園/原野/海浜
1日は小春日和に誘われて、僕も元気だった。
円山から帰宅してテレビを見ていたら、北大キャンパスのイチョウ並木が綺麗だった。
さっそく、出かけると、大勢の人が黄金色のトンネルをくぐっていた。数百人はいただろう。子供は落ち葉で遊び、犬も元気に駆け巡っていた。
近づく冬を前に温かい光を楽しむ。


けさ(2日)の北海道新聞によると、400mの道路の両脇に70本のイチョウが並んでいるという。


晩秋に黄葉輝く 円山

2008-11-01 21:55:58 | 円山
きょうから11月。木の葉も散って、山は丸裸と思っていたら、低山ではそうでもなかった。
見上げる空の面積は増えたが、まだまだカエデの黄金色が元気だった。


気温は10度ほどで、少々寒い。それでも木陰を抜けて陽だまりに進むと、あったい小春を感じる。





山を降りて、円山公園を歩いていたら、小さな馬が歩いていた。
公園から円山動物園まで、親子と一緒に歩く「パカパカウォーク」とのこと。
この子たちは大人になっても覚えているだろうな。
円山散歩、予想もしない出会いも楽しい。