四季・めぐりめぐりて

近隣の城館跡・古墳などの史跡めぐりなどをぼちぼちながらやっています

花園城跡(埼玉県寄居町)

2015年02月20日 | 100名城以外の城館跡


花園城跡 (埼玉県選定重要遺跡) 所在:埼玉県大里郡寄居町末野

鉢形城は、標高200m比高90mの山に築かれた山城です。平安時代末期、武蔵七党のひとつ猪俣党の猪俣政家の子政行は藤田郷に住み藤田姓を称し、花園城を築城。
以来代々藤田氏の居城としてきたようです。藤田氏は関東管領山内上杉氏に仕えていましたが、15代藤田重利(康邦)のとき、関東に勢力を伸ばしていた後北条氏の
軍門に下り、北條氏康の3男(実際には4男)氏邦を娘婿に迎え、天神山城とこの花園城を氏邦に譲ったようです。藤田重利が康邦を名乗るようになったのは、
氏康の康と氏邦の邦からとったものであり後北条氏への恭順を表すためであったと思われます。氏邦が鉢形城に移ってからも花園城は鉢形城の支城としての役割を
していたようですが、天正18年(1590)の豊臣秀吉による小田原攻めで鉢形城とともに落城し、廃城になったとのことです。


攻城記

城跡としてまったく整備されておらず、登山道もない状態で、誰かが歩いたかもしれないと思われる跡を探しながら登っていきましたが、笹藪に落ち葉、更には朽ちかけ
ている倒木があちこちに。とにかく歩けそうなところを探していくのに精いっぱいですから、今どの地点にいるのかすら分らない状態でした。ちょっとした斜面でも、
杖だけでは滑ってしまい、木の枝を掴んだりしながら上(本郭)を目指しました。削平されて石積があるところや竪堀を見つけても、何せ、落ち葉や笹で大半が覆い隠されて
いますので、そこが郭跡なのか腰郭跡なのか、そうだとしたら何郭・何腰郭跡なのかよくわかりません。それ以前に、どのあたりにいるのかわからないわけですから。
どうにか本郭跡にたどり着きました。石碑が立ち、若干ながら整備(?)されていましたから本郭跡と判るわけで、他のところ同様に荒れ放題で石碑もなかったら本郭跡とは
分らなかったでしょう。こんな状態でしたから、すべてを散策してという無謀な考えは捨て下山に入りましたが、登ってきた場所に戻れず藪の中に入り込んでしまいました。
まあ、とにかく下を目指せばいいだろうと下に向かうと先に進めずに若干上に引き返して別の方向にと何度か繰り返し、やっとの思いで麓におりましたが、
そこは登山口とはかなり離れた民家の裏の畑でした。遅い時間帯に攻城し、下山時に陽が落ち始めていたら大変なことになっていたでしょう。
同じ寄居町にあり、やはり後北條氏とかかわりの深い「鉢形城跡」とは、いくら向こうは国指定史跡で100名城に選定されているとはいえ違いがありすぎです。




花園城跡は善導寺の裏手の山に




花園城のあった山はこれ?




いろいろ調べたら、善導寺から西方200mほどのところにあるこの諏訪神社の裏手から登城する方が多いようでしたので。




諏訪神社社殿右手から裏手に回り




祠の裏を回り込むように登りました この辺りはまだいいのですが・・・この後は道なき道を




石積が見えます




竪堀




削平されています 腰郭跡でしょうか




石積




石積




腰郭跡でしょうか




竪堀




石積




郭跡? 削平され石積が見られます




上の写真と同じ場所です




石積 比較的大きな石です




竪堀?




郭跡でしょうか




二の郭




二の郭西端の石積




本郭と二の郭との間の堀切




本郭に繋がっている土塁




削平地と土塁




本郭跡




鉢形城跡碑




本郭下の竪堀




竪堀




郭跡でしょうか 削平され石積が見られます

登ったルートに戻って降りてこようとしましたが戻れずに藪の中に入ってしまい抜け出すのに必死。
どうにか麓まで下りてきたものの、登城口にした諏訪神社からはかなり離れている民家の裏の畑に


花園城跡攻城(攻城しきれなかったというのが本当のところですが)のあとは、花園城とは切っても切れない藤田氏・北條氏ゆかりのお寺に・・・




藤田善導寺




藤田善導寺の由来が記された説明板




藤田善導寺の本堂




正龍寺




正龍寺の由来が記された説明板




正龍寺山門




山門前横にある石碑 鉢形城主北條氏 花園城主藤田氏とあり




正龍寺本堂




本堂大棟には藤田氏の家紋「上り藤」と北條氏の家紋「三つ鱗」が




藤田康邦・同夫人と北條氏邦同夫人の墓のある建物(覆屋)




説明板




北條氏邦同夫人の墓




藤田康邦同婦人の墓




正龍寺から少し離れた場所に、北條氏邦室大福御前自刃の地があります




建碑由来記

攻城日:2015年(平成27年)2月19日(木)           

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。