四季・めぐりめぐりて

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幸春院六地蔵塔

2024年09月03日 | 史跡・遺跡・文化財


名 称:幸春院六地蔵塔(こうしゅんいんろくじぞうとう)
種 別;供養塔
造立年:文亀3年(1503)戦国(安土・桃山)時代
指 定:埼玉県指定史跡(名称:幸春院六地蔵塔 昭和9年〔1934〕3月31日指定)
所在地:埼玉県児玉郡神川町関口40-1 幸春院

を見学してきました。
                              

幸春院は、今から700年ほど前に丹党の安保直実によって創建されたと伝えられている。
宗派:曹洞宗  山号:大瀧山  院号:幸春院  寺号:道雲寺


幸春院本堂  六地蔵塔は本堂に向かって左側にあります

       
       幸春院六地蔵塔


龕部(がんぶ)に浮彫りされている6体の地蔵菩薩うちの一部


幸春院六地蔵塔説明版
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     幸春院六地蔵塔
                             昭和9年3月31日 県指定史跡

 幸春院六地蔵塔は、石灯籠の形をした石幢で、六角柱の龕部の各面に地蔵菩薩の浮彫がみられることか
ら六地蔵塔と呼ばれている。
 幢身の中央には、高さが 24 センチメートル、幅が 6 センチメートルほどの穴があり、横から軸棒を差
し込む仕組みになっている。かつてはここに円盤状の車石がはめ込まれていた。この車石を念仏をとなえ
ながら回すことによって、諸願がかなえられると伝えられている。
 下から基礎は青色、幢身は白色、中台は茶色、龕部は黒色、笠は白色、相輪は青色で各部ごとに色の異
なる石が用いられている。高さは約1.85メートルである。
 基礎の各面には種子を配し、東面の薬師如来の梵字の両脇に文亀3年(1503)を含む銘文が刻まれてお
り、戦国時代の作であることがわかる。
 なお、この石幢は、造立当初からこの場所にあったのではなく、もとは近くの辻にあったといわれてい
る。
     
  平成8年3月
                                     神川町教育委員会

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【参考】この幸春院六地蔵塔とほぼ同じ形のものが県内にもう1基あります。それが次の写真の矢
那瀬の石幢です。
      
                                2021.5.28撮影
名 称:矢那瀬の石幢(やなせのせきどう)
別 称:北久保の六地蔵
種 別:供養塔
造立年:明応8年(1499) 室町時代
指 定:埼玉県指定有形文化財(考古資料)(名称:矢那瀬の石どう 昭和30年〔1956〕11月1日指定)
所在地:埼玉県秩父郡長瀞町矢那瀬字北久保 喜田窪地蔵堂

上記のとおり、こちらは史跡指定ではなく、有形文化財(考古資料)指定となっており、名称も六地蔵塔
ではなく石幢「矢那瀬の石どう」としています。
造立年も幸春院幸春院六地蔵塔より若干早いようですが、車石も残っています。  


散策日:令和6年(2024)8月23日(金)