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四大陸選手権2015男子フリー

2015年02月14日 22時37分26秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・四大陸選手権2015男子フリージャッジスコア)。

<G1>
ジュリアン・ジージエ・イー(マレーシア) SP:57.02(20) FS:100.33(22) 合計:157.35(22)
 「ピーター・ガン」「フィーバー」「Oye Negra」♪ 白シャツにサスペンダー。冒頭にトリプルアクセルが決まった! わりとスケートが滑っている。3-3予定らしいジャンプが3-2になったり、3-1になったり、後半ダブルアクセルからの3連続のサードジャンプが1回転ループになったりしたが、とにかく転倒なく滑りきった。ちょっとしたポーズがかわいい。

ビュン・セジョン(韓国) SP:54.20(23) FS:100.00(23) 合計:154.20(23)
 「ゴッドファーザー」♪ 白Yシャツにほどいたボウタイ。最初のルッツ・トウループの3-2がきれいに入ったが、続くフリップとループがパンク。でも後半ダブルアクセル+3回転トウループやトウループからの3連続など頑張った。端正なスケーティングで、スピンなど基本がしっかりしている。ジャンプが安定したら伸びてきそう。

関宇航(Yuhang GUAN)(中国) SP:54.99(22) FS:107.52(21) 合計:162.51(21)
 「イル・ポスティーノ」♪ 白からブルーのふわっとしたグラデーション。ナレーションから入る曲。冒頭の4回転は片手をついたが着氷、2本目は転倒。3回転ループ2本、後半アクセル(シングルに抜けた)から3連続。ボーカルが入るスローパートのステップでしっとりと見せ、終盤のコレオシークエンスは身体を後ろに倒す変形イーグルで拍手をもらっていた。
 腕や指先の動きがきれいなのがいい。

アブザル・ラキムガリエフ(カザフスタン) SP:57.54(19) FS:110.56(20) 合計:168.10(20)
 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」♪ 薄茶色のベスト。前半のトリプルアクセルは転倒したが、後半はなんとかこらえて下りた。4回転はなかったが、ほかのジャンプはだいたいまとめられた。曲想をちゃんと表現する振付をこなせていた感じ。

ハリー・ハウイン・リー(李厚賢)(香港) SP:51.10(24) FS:83.00(24) 合計:134.10(24)
 メンデルスゾーン「バイオリン協奏曲ホ短調」♪ ブルーのフリル付き。最初に3-3を下りた。3回転はいくつか決まったが、アクセルで2本パンク、これが痛い バレエのレッスンを始めたのか、所作がきれいになってきた。スピンはもう少し頑張らないと^^;

曹志禕(Chih-I TSAO)(台湾) SP:55.27(21) FS:123.19(17) 合計:178.46(19)
 「ロミオとジュリエット」♪ 水色がかった白。トリプルアクセルは回避?でダブルアクセルから。3-3ほか、頑張って決めていく。後半3連続のファーストが2回転になったが、しっかり2回転トウループ+2回転ループをつけた。音としっかり連動しながらの表現も頑張り、力を出しきった。
 得点を見てアンソニー・リュウコーチと握手。自己ベスト更新

<G2>
ナム・グエン(カナダ) SP:63.78(14) FS:145.55(8) 合計:209.33(11)
 「道」♪ 縞々に黒。冒頭の4回転は大きくステップアウト、つづくトリプルアクセル+3回転トウループが決まった。2本目のトリプルアクセルも入り、後半の3連続など頑張る。表現も

キム・ジンソ(韓国) SP:61.53(17) FS:138.11(13) 合計:199.64(15)
 「Legends of the Fall」♪ 地元の大歓声のなかへ登場。2本のトリプルアクセル、トウループ3-3など、予定のジャンプが全て決まった 多少かしいでも、とにかく膝を柔らかく曲げて着氷してしまう。雄大な曲にのって、のびのびと表現。
 キス&クライではうれし涙。

ロナルド・ラム(林昭霆)(香港) SP:63.89(13) FS:138.92(12) 合計:202.81(13)
 「オペラ座の怪人」♪ 臙脂のジャケット。冒頭の4回転は転倒したが、トリプルアクセル2本、後半の3-3-2、全部決まった!!! つなぎの表現にも余裕が出てきた。初めての200点越え。

デニス・マルガリク(アルゼンチン) SP:60.81(18) FS:130.44(15) 合計:191.25(16)
 「Lee Loos' Tune」♪ つややかなブルー。トリプルアクセルや4回転はないが、どのジャンプも質がよく、片手上げのフリップ、ルッツから3連続などを次々決める。なめらかなスケーティングも魅力的。自然と手拍子が起こっていた。

ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:63.23(16) FS:118.02(18) 合計:181.25(17)
 「アメリ」「Micmacs」「Iris」♪ 白シャツに黒ベスト。冒頭に4回転決まった! アクセルは1本パンク、1本片手つき。ほかにもパンクが出た。自分でもちょっとダメだと思ったようで得点発表の瞬間に耳をふさいで見せたが、まあまあの得点にホッとした顔。

イ・ジュンヒョン(韓国) SP:63.35(15) FS:116.71(19) 合計:180.06(18)
 「オペラ座の怪人」♪ 黒の燕尾服風。ジュニアグランプリファイナルに出場した韓国期待の若手の一人。最初のトリプルアクセルでステップアウト、2本目も着氷乱れてコンビネーションにできず。決まるジャンプは曲の音とうまく合っていて、カッコいいんだけど。

<G3>
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:75.86(9) FS:167.35(6) 合計:243.21(6)
 「トリスタンとイゾルデ」♪ ベージュのブラウスに右肩のない緑のベスト。4回転はないが、トリプルアクセル2本をはじめ、全てのジャンプをクリーンに決めた。スプリットジャンプやウォーレイなどつなぎの要素がたくさんあって、一瞬も目が離せない。
 「今まで見た中で一番うまいかも」と珍しく長男が評価。自己ベスト更新でにっこり

アダム・リッポン(アメリカ) SP:68.37(12) FS:143.93(10) 合計:212.30(10)
 リスト「ピアノ協奏曲第1番」♪ ストーンが光る白のVネック。4回転ルッツ転倒、史上2人目の成功はならず。トリプルアクセルと両手上げルッツを2本ずつ跳んだが、全部単独にしてしまった。1回転でもつければ基礎点が確保できたのに・・・。
 プログラムとしてはひたすら美しい、見ていて心地よいものなんだけど。

ミーシャ・ジー(ウズベキスタン) SP:82.25(7) FS:143.95(9) 合計:226.20(8)
 「シェルブールの雨傘」♪ ブルーに人の顔などがプリント。しっとりしたメロディのなかで、トリプルアクセル2本を下りる(2本目も単独)。ルッツ・トウループの3-3、後半にフリップから3-1-3も入った。
 女性ボーカルで心込めたステップ、終盤の激しいコレオシークエンス、引き込む表現は健在。雷鳴の音で天を仰いでフィニッシュ。
 シーズンベストに届かなくて、少し残念そう。

ジェレミー・テン(カナダ) SP:77.09(8) FS:130.66(14) 合計:207.75(12)
 「ハレルヤ」♪ ベージュ系の柔らかな素材。今季限りで引退予定。バンクーバー五輪開会式で歌われた曲で滑る。トリプルアクセルとフリップで転倒したが、そんなこと気にならないくらい、全ての要素が流れの中で美しく行われた。

リーアム・フィーラス(カナダ) SP:70.21(11) FS:129.60(16) 合計:199.81(14)
 「ムーラン・ルージュ」♪ グレーのシャツ、赤のベルト。トリプルアクセル2本続けて転倒したが、後半はルッツ2本やダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウなど決めてきた。パトリック・チャンの前のコーチに指導を受けているそうで、「スケートの滑らせ方が似ている」とか。

王一(Yi WANG)(中国) SP:72.83(10) FS:141.93(11) 合計:214.76(9)
 ガーシュイン「パリのアメリカ人」♪ ブルーの半袖で白の襟。振付はパスカーレ・カメレンゴ氏。最初のトリプルアクセルは回転が微妙? 2本目は回避、しかし他のジャンプは全てクリーンに決める。時折にこやかな表情を見せながら、ちょっとした所作にミュージカルの雰囲気を出していた。
 自己ベスト大幅更新

<G4>
閻涵(Han YAN)(中国) SP:87.34(3) FS:172.13(4) 合計:259.47(3)
 「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」♪ 白シャツに黒ベスト。トリプルアクセル+3回転トウループが空を駆けるような距離と高さ 4回転トウループはオーバーターンでこらえる。トリプルアクセルもう1本、ルッツやフリップも高さが素晴らしい。3-2-2が3-2-1になったり、サルコウでちょいステップアウトの小さなミスもあったがたいしたことない。今日はスケーティングも軽やかで、ステップは小粋に、ピアノのパートではなめらかに、演じきった。
 自己ベストを10点以上更新で破顔一笑

無良崇人 SP:84.88(4) FS:150.87(7) 合計:235.75(7)
 「オペラ座の怪人」♪ 燕尾服、手袋は右だけ白。冒頭の4回転トウループを下り、2本目の4回転トウループは両足着氷になったが2回転トウループをつけた。トリプルアクセルの高さに歓声があがる。後半のトリプルアクセルはシングルになってしまった 「最後までスピードが落ちなかった」と解説・本田武史氏が評価。

ジョシュア・ファリス(アメリカ) SP:84.29(5) FS:175.72(2) 合計:260.01(2)
 「シンドラーのリスト」♪ グレーのグラデーション。数年前はジュニアグランプリファイナルでジェイソン・ブラウンや閻涵、マクシム・コフトゥンと競っていた選手。最初にトリプルアクセルを決め、4回転トウループをオーバーターンでこらえる。後半にトリプルアクセルから3連続など、ほぼ完璧にジャンプを決めてきた。流れのなかですっと跳べるので美しい。
 最初から最後までしっとりした曲で、柔らかなスケーティングだった。

デニス・テン(カザフスタン) SP:97.61(1) FS:191.85(1) 合計:289.46(1)
 「十面埋伏」「ヴォーカッション」♪ 群青色のビロードのような衣装。まず4回転トウループ、4回転トウループ+3回転トウループ トリプルアクセル+2回転トウループと決まったらもう怖いものなし。随所に見せる中央アジア風の所作に歓声が起こる。いったんフェードアウトしてから一気にアップテンポにのっていく終盤、最後まで力強く滑りきった。
 終わって両手をつき、あおむけに寝転がってしまうほど。技術点100点越え

宇野昌磨 SP:88.90(2) FS:167.55(5) 合計:256.45(5)
 「ドン・フアン・デ・マルコ」♪ 黒のVネック。きりっとした表情で始める。4回転トウループは下りたがバランスを崩して手をついた。しかしトリプルアクセル、トリプルアクセル+2回転トウループは鮮やか。緩急をつけながら語るようなステップ。後半ダブルアクセル+1回転ループ+3回転フリップでまさかの転倒。次のダブルアクセルが単独になったが、フリップに3回転トウループをつける根性、偉い
 自己ベストは更新したが、この時点で表彰台には届かず。

 表現力に定評がある宇野くんだけど、指先に関してはいつもふわっと丸っこい感じであまり変わらない。そろえてピッと伸ばしたり、大きく広げたり、きゅっと握ったり、そんな動きも取り入れるとさらに映えると思う。

村上大介 SP:82.86(6) FS:173.61(3) 合計:256.47(4)
 ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」♪ ブルーのグラデーション。4回転サルコウ、4回転サルコウ+2回転トウループ決まった トリプルアクセル+2回転トウループ、後半のトリプルアクセルも入る。全てのジャンプがノーミス 最後は少し疲れたか、スピンは回転数少なめ。
 終わってぐったりと倒れこんだ。
 これは表彰台!と思ったが、わずかに届かず。。。「3-3予定が3-2になったため、前半で2回転トウループを2度跳んでしまい、後半はもう2回転トウループが使えなかった」と解説・本田氏。コンビネーションのセカンド・サードに2回転ループを跳べるようにするか、1回転ループをはさむ3連続を習得するのが、今後の課題になりそうだ。

 結果、優勝は圧倒的なパフォーマンスを見せたデニス・テン。2位にジョシュア・ファリス、3位閻涵。村上大介が4位、宇野昌磨5位、ジェイソン・ブラウンが6位で無良が7位。
 インタビューで、「表彰台に乗れなくて口惜しい」という村上大介。「滑りきれてよかったという気持ちと、練習したことが何だったんだという気持ち」という宇野昌磨。結果は口惜しいけど、ベストの演技ができたことは収穫だ。
 特に宇野は、演技構成点の4項目で8点台をもらった。この評価は2週間ちょっと先の世界ジュニアで大きな味方になるだろう。

 明日は女子フリー


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