マジカル・ミスってるツアー

MMT社
猫と水どうとするめイカ面達との非常識の中の常識的日常

ストレート

2008-05-08 10:50:25 | ラーメンズ
コバザルとポーカーゲームをして、負けたためしがない。

なぜなら、コールやレイズを仕掛けいつ勝負に出るかを決める事が、レアなガンダム製品をチラかせて仁ちゃんを手懐けるより簡単な事だからだ。

コバザルは、周知の通り手品師であり、手先の器用さにかけては定評がある。

しかし、勝負の世界にイカサマは通用しない。

何故、私が連勝尽くしかって?



コバザルが突然カードをテーブルの上に伏せて、ポリスのサングラスをかけエアードラムの仕草をし始める事がある。これは彼がツーペアを完成させた事を意味している。つまり彼はツーペアが完成する度にこれをやる。

急に床に腹ばいになり、おもむろに電動歯ブラシ相撲を始め、勝負をつけて左右どちらかにころがったら、スリーカードの出来上がりだ。

履いていた靴下を脱ぎ、足の指をぴくぴく動かし鞄の中に仕舞っていた島ぞうりに履き替え、ブルーのタオルを首に巻き、菅笠を被り、眼を細めたら、フラッシュがうまい具合に出きた証拠だ。

しかし、当人は自分がそんな行動をとっている事にまったく気がついていない。


「君は今流行の超能力者なのか?僕の手持ちが見えるみたいだ」

「まさか、超能力者なら、君と夜な夜なポーカーなどしていないよ」

「だよな。HEROESの面々が黙ってないよな」

「・・・?それは、米ドラマの架空の話だろうが」

「いやいや、そうでもない。僕の相方はエスパー種族とは違うが魔法使いで、秋まで仕事が山積みだ」

そう言いながら、彼は、ゆっくりと立ち上がり、後ろ向きになり、ウエスト部分でほど良くプリーツがかっていたTシャツを、きっちりズボンの中に入れなおし、振り向いて二本のでっかい前歯を突き出しニッコリとした。

あーーー。彼はストレートが出来上がったな。この勝負、ダウンだな・・。





コメント (4)
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