マジカル・ミスってるツアー

MMT社
猫と水どうとするめイカ面達との非常識の中の常識的日常

惜しい感じの写真展

2008-05-30 13:59:52 | 小林賢太郎・(有)大吟醸
[惜しい感じの写真展]に出かけた。


「[惜しい感じの写真展]最後部は、こちらです」

「あの~ちょっと伺いますが、今から並ぶといつ頃会場に入れますか?」

「そうですねえ、開場と同時に何万人もの入場者がなだれ込みましたから。今入場制限しているんです。まあ、ペプシくらいは用意しておいた方がいいと思いますよ」

「ペプシかあ~・・・・・。あっ救急車が止まった!!」

「あ~ん。今日は6回目です。見ている方が興奮して失神されたり、笑いが止まらず無呼吸症になってしまうんですよ」

「そんなに、凄いんですね」

「そりゃあ、そうですよ。なんたって、あの方の惜しい感じの写真が会場を埋め尽くしているんですから、ボクなんて想像しただけで、横っ腹痛くなっちゃいますよ」

「まだ見ていないんですか?」

「はい。実を言いますと、今日アルバイト初日なんです。昨日までこの仕事していた先輩が、内緒で秘密の展示室を覗いて、そのまま頭いっちゃったものですから。それに奉納品がまだ用意出来ていないんですよ」

「あ~。この写真展、奉納制でしたね」

「はい。出口付近で、黒いリュックを背負った二宮金次郎風の銅像の前に、市松模様のドラム缶置いてありますから、その中へどうぞ」

「ドラム缶ですか・・」

「そうそうそれもね、何だか二~三日前に、゛お供物は私よ~おお!!″とか叫んでお賽銭箱を壊して入るおばちゃんがおりまして・・まあ、その対策です」

「これを見る為には、常識的価値感覚を失う覚悟がいりますからね」

「ええ、まあ、人間としての最低限の法則は無くすでしょうね」

「平穏無事な生活を捨ててでも、それを見る意義はある」

「ボクは全身全霊をかけて臨む日を、最終日と決めてます」

「まだ、お若いのに奇特な方だ・・・」