よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

ハイパー・チェーンリンクト・モデル

2005年06月10日 | 技術経営MOT
ここ数ヶ月間、オープンソース・ビジネスアプリケーションがらみの新規事業の立ち上げで忙しい。とくに忙しいのはブレインストーミングだ。

がんがん議論しているとホワイトボードはあっという間に真っ黒くなってしまう。メモをとるなどという悠長なことはできないのでそのまま書き残しておく。企業秘密に近いことを書きなぐってあるので、社外からその筋の人達がやってくるときには、そそくさとホワイトボードを別の部屋に移動したりするのが面倒だが。昼飯を食っているときにいいアイディアが忽然と会話のなかにボコッと落ちてきて、「こりゃ、いい!」とか言いながらすぐ行動なんてことも日常茶飯事。

先週書きなぐったホワイトボードの文字が昔話のようにも見える。でも黒くこびりついた古いマーカーの文字が浮き上がって、そこから新しいテーマが浮上することも。

市場調査→研究開発→製品企画→商品化→マーケティング→上市といったリニアーな流れではなにも進まない。それぞれのテーマが前後関係ではなく、渾然一体となって高速スピードで進行する。このような事業開発形態をチェーンリンクト・モデルというが、ことオープンソースとなってくると、ますますチェーンリンクト・モデルに拍車がかかることを日々実感している。

プライスを決めながら、アプリのインターフェイスをデザインしながら、個別客先に提案しながら、シリコンバレーの提携先とコミュニケーションをとりながら、ポジショニング分析をしながら、新聞記者の方々にプレスリリースをしながら、ブランドエクイティを考えながら、オープンソースコミュニティで新機能を追加したメンバーの報告を嬉々として聞きながら、メールをかちゃかちゃ打ちながら、いろんなことが進んでいる。

オープンソースの世界は、たんなるインターネットの世界に輪をかけて、動きは速いし大きい。ハイパー・チェーンリンクト・モデルでなければやっていけない。