よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

Everyone a Changemaker―世界を変える社会イノベーション―の後の懇親会

2010年02月10日 | ビジネス&社会起業


シンポの後の懇親会にて。ビル・ドレイトンさんと。

熱い議論、議論、議論・・・。

起業家教育・支援の強烈なロールモデル。



議論をちゃんとメモする。

講演が終わってから4時間以上も、ひとりひとりと会ってこうして議論する。

これはスゴイことだ。



「チェンジメーカー」を書いた渡辺奈々さん。

NPOという呼称の是非についてこちらでもさっそく熱い議論が。

「86%の高校生、54%の中学生が自分はダメだと思っている」についても。

静謐なたたずまいのなかにも激しさが宿る人だと思う。



Aurolabのデビッド・グリーンさん。人工水晶体の価格破壊的ビジネスモデルで途上国貧困層のヘルスデリバリー・システムに変革をもたらした人。

プロジェクト・インパクトも率いている。

勇気と無謀の違いは?よくわからないね、というコメントが印象的だった。

※写真を送ってくれたBrainstorm Worldwideの石崎さん、ありがとうございました!!


Everyone a Changemaker―世界を変える社会イノベーション―盛会にて終了

2010年02月07日 | ビジネス&社会起業
「Everyone a Changemaker―世界を変える社会イノベーション―」シンポジウム無事終了しました。

たいへんな盛況で関係者のひとりとしてとてもうれしく思いました。慶応、早稲田、東工大などボランティア・スタッフの方々もがんばっていただきました。この日の情報が発信されています。

Twitter上でのつぶやき、中継、議論など---さまざまな議論で盛り上がっています---

ustream実況ソーシャルス・トリーム・ビデオ---一部音声小さいですが、幅広く濃度の高い議論---

プレゼンテーション、パネルなどの日本語訳詳細全文はいずれこちらのサイトで公開予定とのことです。

           ***

ドレイトンさんも指摘されていたように、古い考え方の人々は「恐竜」のように時代の流れから外れてゆくのかも知れません。新しい時代に対するほのかな可能性の光はなんなのか?

そのいくつかの答えのひとつが「社会イノベーション」なのでしょう。でも社会イノベーションに関する問いかけは、素朴に明るいものばかりではなく、教育、経済、体制、教育に関わる重いものです。

このシンポの底流にあったものは、明日の資本主義、システム、citizen sector、ビジネスの可能性への模索だったように思えます。

いずれどこかでまとめて論評したいと思います。

国際シンポ:Everyone a Changemaker ― 世界を変える社会イノベーション ―

2010年01月13日 | ビジネス&社会起業
理事をつとめているNPO法人国際社会起業サポートセンターが協賛して、社会起業に関するシンポジウムを開きます。

詳細案内はこちら

<以下貼付け>

写真家で『チェンジメーカー―社会起業家が世の中を変える』著者の渡邊奈々氏、プロジェクト・インパクト代表のデイヴッィッド・グリーン氏、そして基調講演者として、「社会起業家の父」と呼ばれるビル・ドレイトン氏の招聘を予定しています。

日 時:平成22年2月6日(土) 13:00~17:00
場 所:東工大蔵前会館 「くらまえホール」
(東急目黒線・大井町線 大岡山駅 正面)
http://www.somuka.titech.ac.jp/ttf/access/index.html
電話 03-5734-3737

[プログラム概要]
講演「ソーシャル・アントレプレナーという生き方(仮題)」
渡邊奈々

基調講演「Everyone a Changemaker(仮題)」
ビル・ドレイトン

パネルディスカッション「社会起業家を養成する社会のシステムづくり」
渡邊奈々/ビル・ドレイトン/デイヴィッド・グリーン
司会:渡辺 孝(東京工業大学 特任教授)

<以上貼付け>





平成21年度大学・大学院における起業家教育実態調査の報告書

2009年12月11日 | ビジネス&社会起業
大学・大学院起業家教育推進ネットワークの平成21年度大学・大学院における起業家教育実態調査の報告書がアップされている。

以下がMajor Findingsだが、詳しい内容は上記をクリック。

<以下貼り付け>

起業家教育を行なう大学数は増加傾向にある。 特に科目数は大幅に増えている。
起業家教育のコース・専攻を設置している大学・大学院は全体の約1割。
私立は学部での起業家教育に熱心であり、国立は大学院が比較的充実 している。
授業以外のプログラムやイベントを開催している学校は約2割。
学部では3割が全学取得可能な授業として設置されている。
学生参加実践型の授業は、学部で約2割(大学院で約3割。)
全体の約3割で外部講師を活用、その3分の1が起業家・経営者。

<以上貼り付け>



大学・大学院起業家教育推進ネットワークの授業見学会

2009年11月30日 | ビジネス&社会起業
<以下貼り付け>

大学・大学院における起業家教育を活性化するための組織「大学・大学院起業家教育推進ネットワーク」では、先進的・特徴的な授業を行っている大学・大学院の授業見学会を今年度中に12 回程度開催いたします。

第12 回授業見学会の参加者募集については以下のとおりです。大学・大学院においてベンチャー教育に携わっている、もしくは携わる予定の教職員・外部講師の方で、ご関心のある方は奮ってご応募下さい。

<以上貼り付け>

詳細はこちら

社会起業家としての助産師をサポート

2009年11月06日 | ビジネス&社会起業
12 月12 日(大阪)、1 月9 日(東京)にて、病院経営の視点からみた助産マネジメントというテーマで(社)日本助産師会にて講演します。

助産師の方々で「社会起業家」という意識がある方は多くはないと思います。しかし、助産師スキルを活かして、医療機関の内外でコトを起こし地域社会にサービス・イノベーションをディフューズさせてゆくことは、社会起業家そのものです。

日本助産師会にとっても助産師を社会起業家として位置づける講演開催は初めてだそうです。

助産師が社会起業家として、助産師外来・院内助産所を開設し、運営を軌道に乗せるまでのポイントをわかりやすくお伝えします。

コーネル大学の学生自転車狂起業家

2009年11月02日 | ビジネス&社会起業


いろいろな自転車狂が世の中にはいる。Josh Groleauくんもその一人。

彼は、高校のときに雪上自転車にハマった。

その後、コーネルでは機械工学専攻。ほどなく趣味が高じて、雪上自転車の連続可動トランスミッション(continuously variable transmission:CVT)を開発。

前回紹介したEntrepreneurship@Cornellというコーネル大学の全学横断的な起業支援組織のコンペティションで賞をもらい、起業した。

School of Engineeringで勉強しながら、会社を立ち上げている。彼の詳細な話はこちらから

雪の上を自由に走り回りたい、という自由への希求が新しいアイディアへのエンジンとなり、起業に繋がってゆく。自由への希求をベースに人生をエンジョイしながら切り開き、また社会もそれを十全に承認してゆく。自由への希求が起業を支える共通言語。

じつに自由への希求がイノベーション生態のドライバなのである。こんな文脈のなかで、麻生川静男さんの起業家の原動力、そして自由についての考察が切れ味爽やかだ。

米国産学連携起業シーンはEco&Greenが過熱

2009年10月28日 | ビジネス&社会起業


母校のコーネル大学の全学横断的な起業家教育部門から連絡が来た。

           ***

The next generation of successful entrepreneurs, including the founder of the next Google or Doctors Without Borders, could be undergrads at Cornell right now. "The Big Idea" competition was created for them.

Open to undergraduates at Cornell, the contest offers students the chance to win $2,500 for their business or social enterprise ideas.

"We have designed this contest to ensure that any student from any discipline who has a business enterprise or social enterprise idea can get information about how to develop and present it," said John Jaquette, executive director of Entrepreneurship@Cornell (E@C). "Our goal is to have students from every college participate."

Students can enter either the business or social enterprise track. The latter involves businesses that will effect meaningful social change.

           ***

学部の学生に対して大規模なビジネスプラン・コンテストをやるという。そして選ばれたプランは$2,500 を得たうえで、アイビーリーグ+MITのさらに大きなコンテストにエンハンスされてVCからまとまったファンドがでるという。

不況のなかでも産学連携のイノベーション生態は着実に動いているようだ。このところ、Green & Ecoがトレンドなのでビジネスプランの焦点は、太陽光電池、燃料電池、各種省エネ技術、農林、環境、観光とネットサービスを組み合わせたものになってきている。いずれにせよ、技術経営的にも高いレベルにないと、賞はとれないだろう。

ケインズ的政策にちょうどうまく納まるテーマだが、次のバブルの仕込みとも言えなくない。ただしさらに米国景気は悪くなる。それを織り込んだうえでの、アイビーリーグのスタートアップス祭りか。

面白いのは、このようなコンテンストでもここもあるように、ビジネス・トラックとソーシャル・トラックの2本立てだ。このようなアレンジは日本の起業家教育スキームも素直に学ぶべきだろう。なぜなら、ビジネスもソーシャルも、活用する起業スキルは相当な部分共通しているからだ。

起業家教育がもたらす変化と革新~ アントレプレナーシップとイノベーションの実現に向けて ~

2009年10月13日 | ビジネス&社会起業


御支援いただいている経産省産学連携人材育成事業の「起業家教育がもたらす変化と革新~ アントレプレナーシップとイノベーションの実現に向けて ~」の風景。

イノベーション政策は世界各国が真剣に取り組んでおり、イノベーションをめぐる議論はまさに百家争鳴。しかし、イノベーションを実行可能な視点からアプローチするのが、起業家という人的資源をいかに開発してゆくのか、という行き方。

イノベーションの評論でもなく、イノベーションの支援でもなく、イノベーションの実行者は起業家に尽きるからだ。ゆえに、イノベーションの実行者である起業家をいかに多数社会のなかに蠢かせ、その成功確率を高めて行くのかは、起業家教育のボリューム(数量)と質が大事になってくる。

何人かの卓越した起業家の話を聞いてナルホド、と思った。

彼らは、

1)いいアイディ、着想を得た。
2)そのアイディアを知識として形式化した。
3)知識を応用して価値を創るための仮説をこしらえた。
4)仮説にしたがって、製品やサービスをつくった。
5)製品やサービスをビジネスモデル化=事業化した。
6)ビジネスモデル=事業をディフューズさせた。
7)ビジネスモデル=事業から利益を創出した。

つまり、サクセスフルな起業家は以下の7つの壁を突破するのである。


========= 発想の壁 =========

1)いいアイディ、着想が生まれない。

========= 知識化の壁 =========

2)そのアイディアを知識として形式化できない。

========= ビジネスプランの壁 =========

3)知識を応用して価値を創るための仮説を作ることができない。

========= ソリューション化の壁 =========

4)仮説にしたがって、製品やサービスをつくれない。

========= 事業化の壁 =========

5)製品やサービスをビジネスモデル化=事業化できない。

========= 普及の壁 =========

6)ビジネスモデル=事業をディフューズさせることができない。

========= 収益化の壁 =========

7)ビジネスモデル=事業から利益をキャプチャーできない。


7つの壁をクリアーしてイノベーションが社会化される。そして当事者としてイノベーションにコミットした起業家は、IPOなりM&Aで晴れてイグジットを迎えることができる。数千万の鮭の卵がサバイブして成魚となるアナロジーがあてはまるほど、7つの壁を突破することは容易ではない。

だから、このルートを走るランナー(起業家)の絶対数を増やし、かつ壁を超える確率を増やすことが大事となる。

まあ、起業家でなくても、壁を突破する地力がある人的資源はサラリーマンとしても大成するだろうし、労働市場のなかでも高い値がつき、じゅうぶんやっていけるだろう。
             
               ***


起業家は、形式知化されたナレッジを縦横に活用する。マーケティング、ファイナンス、OB、HRM、オペレーション、統計的推量など。これらはビジネススクールのカリキュラムやよく書かれた書物から吸い取ることができる。

これら以外の「志」や「人間力」といった計測が難しいエレメントが、壁の突破には欠かせない。

丹力、
情熱、
自分を知る力、
周りを巻き込む力、
ジジ殺しの力、
引張る力、
引き上げる力、
リセットする力、
境界を溶かす力、
境界を飛び越える力、
異質を統合させる力、
矛盾を止揚する力、
究極のインテリジェンス、
首尾一貫した力、
自己を超越する力、
対象に棲み込む力、

などなど、卓越した起業家の能力・資質を描写するための語彙は尽きないのだが、ここをある程度、明確化して教育ソリューションに落とし込むのが、今後の課題か。

               ***

いずれにせよ、「アントレプレナーシップとイノベーション」を同日に議論するこの集まりは知的刺激に満ちていた。

起業家教育の良質な「場」を、国じゅうに創ってウジャウジャと蠢かせるべきだ。小、中、高、大学学部、大学院、知的クラスター、産学官連携などの場に、これらの仕組みが蠢く図ができあがった日には、日本に新たな発展の契機が訪れるだろう。

スイートスポットは、28歳~38歳くらいの企業での勤務経験(つまり幻滅経験)と問題意識を持つ連中でMBAやMOTの大学院にやってくるような奴らだろう。

国際的社会起業家養成プログラム 無料公開セミナー

2009年10月09日 | ビジネス&社会起業
東工大の国際的社会起業家養成プログラムが下記無料セミナーを開催します。僕も関与しているセミナーなので参加します。

ご興味のある方はぜひ参加しましょう。

<以下貼り付け>

受講料:無料
定 員:50名程度
共 催:東京工業大学大学院・国際的社会起業家養成プログラム


全5回の講師と講演タイトルは次のとおりです。(講師敬称略)

★第1回 11月 5日(木)
「人と組織と地球のためにできること ~社会起業家とNPO・市民活動がつくる未来~」

川北 秀人さん(人と組織と地球のための国際研究所(IIHOE) 
代表者公式ブログ


★第2回 11月12日(月)
「豆腐づくりで目指す月給10万円 ~障害者の所得保障への挑戦~」

武田 元さん
社会福祉法人はらから福祉会理事長


★第3回 11月19日(木)
「環境問題に挑む2つの町内会 ~オフィスの古紙リサイクルと森の間伐促進~」(仮題)

半谷 栄寿さん 環境NPOオフィス町内会事務局代表


★第4回 12月 3日(木)
「地域に根ざしたこころんの活動 ~障害があっても地域で働けるために~」

熊田 芳江さん NPO法人 こころん 副理事長/生活支援センターこころん施設長


★第5回 12月17日(木)
「アットマーク・ラーニング ~インターネットと株式会社が変える日本の学校教育~」

日野 公三さん株式会社アットマーク・ラーニング 代表取締役社長)


※各回の講演概要は、国際的社会起業家養成プログラム公式サイトでご覧ください。(一部未掲載)


※講演タイトルは、都合により変更になる場合があります。予めご承知おきください。

<以上貼り付け>