本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

白いカラス!?

2018-05-25 20:32:51 | 住職の活動日記

最近の政治の世界も

はたまたスポーツの世界においても

隔靴掻痒というか

何かスッキリしない

腑に落ちないことが多いようです。

 

先日の京都新聞「天眼」

佐和隆光先生の記事です

その昔、霞が関では

次のようなジョークが流布していた

ということです

「一人前のキャリア官僚は

『カラスが白い』と言えないと

いけない」

 

キャリア官僚というと

圧倒的に法学部出身者が多い

これはなにも

法律を作るからだと思っていた

のですが、

どうもそうではなく、

法律を学ぶことにより

何ごとも「正当化」する理屈を

こねあげる能力を備えている

ということです。

 

また、こういう言葉も話題です

「乖離」

この言葉もあまり使いません

「乖」という字は

丿(へつ)部に入り

羊の角が左右に分かれている形と、

そむくという「北」とが合わさって

出来た字です。

 

北という字も

本来は家は南向きに作り

それの反対側ということで

北という字はそむくということが

もともとの意味になります。

 

そこから「乖離」は

そむきはなれる、という意味です

監督の心に背き

選手が勝手にやったと言わんばかり

の答弁ですが、

そこまでの意味合いではなく

監督と選手の理解に隔たりがあった

という意味で使われたのでしょう。

 

確かに字面上は

文字にしてしまえばきわめて

冷静なような

なにかしら味気ないものになって

しまいますが

その場の空気というものが

あります

 

『場の理論』

という本でしたか?

(ちょっと定かではありませんが)

なぜ日本があのような無謀な戦争に

突き進んだのか

その時のあの様な場には

反対する空気はなかったと

そういうことを書いてありました。

理屈では分かるのですが

その場の空気というものがあります

案外、空気というものが

物事を動かすということがあります

 

かの選手も

目に見えないプレッシャーというか

その場の空気に反対できなくて

追い詰められていったのかも

しれません。

 

やはり、

「カラスは白い」と言い通す

力というか、屁理屈というか

そういうものがおし通り

真実なるものは覆い隠されて

しまうような気がします。

 

「不妄語戒」

ウソをついてはいけない

という戒律があります

ウソは嘘八百というように

一つウソつけば

それを隠すために次々と

ウソをついていって八百にも

なっていくということでしょうが

ウソをつくのは

やはり苦しいものです。

 

 

 

 

 

 

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