ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~退屈じゃのう~

2012-08-22 | 散華の如く~天下出世の蝶~
森「婿殿の力を借りては、父の面目丸潰れというもの」
父の威厳を保つため、戦には出るなという、
かと言う、殿の性格から義龍側に絶対に付かぬ。
どっち付かずの構えを取るのは不本意だが、
信長「相分かった」
殿も了解し、出陣は見合わせられた。
だが、納得行かない。
可成様は一体、何をお考えなのか?
戦を知らせて、戦に出るなと足止めする、彼の真意は?
彼はどっちの味方なのか?
父 道三か、義兄 義龍か?
我ら尾張の敵か、味方か?
そして、土岐氏族を追放した道三の娘である、私の敵か、味方か?
帰蝶「…あの、新吾…いえ、弟たちは?」
当然、戦に駆り出されているだろう。
しかし、末の弟は…、
森「末 新吾様は、美濃関に居られます」
帰蝶「関…」縁ある寺がある。
父は、新吾を出家させた。それは、斎藤家存続のためであり、
義龍に家督を譲るつもりなど微塵も無いという事の表れで、
差し違えてでも義龍を止めるという父の覚悟が見て取れた。
この事実は、父の最期の戦を物語るものだった。
父は、予見していた…義龍の乱を。
だから、私を尾張に嫁がせた。
美濃を尾張に、義兄よりも殿に、私を託したのだ。
殿も、それは分かっていた。
信長「ふぅ…ん、動けぬとなると、」
今、援軍出せば、矛先が尾張に向けられる。
義龍戦は絶対に避ける、と成ると…「暇だのう?」と可成様を窺うように見た。
殿は退屈が、お嫌いだった…。