ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

傀儡回し

2010-10-26 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
全くっ!俺に疑いの目を向けるより自分の顔に目を向けろよ…どう考えてもそっちの能面の方が怪しい。もっと怪しいのは天井に潜んでたこいつら(初音&楓)だろ!と腹が立ったが、一先ず皆のいる部屋まで案内することになった。
義経「俺!」と言って、スーと戸を開けた所に、初音・楓が顔を出してビックリしちゃって、
瑠璃姫「えぇ!初音に楓ぇ!?」
冷泉院「ちょっとぉ、いつから潜伏?」
海尊「ほんと、気が付かなかった…」俺としたことが…不覚。
繭子「あっ、香りって空気の質を変えて体に入り込み、脳から神経系を鈍らせるの。気がつかなくても、別にあなたが鈍感って訳じゃないから」って、シャラァンと言ったから、
義経「もういい加減、その人工的かつ人為的に人様の神経系麻痺させる香り…止めろ!」
海尊「同感!同感!」やめろぉ!富樫さんをそれでほだしやがって!!
繭子「ま、失礼ね、純粋な愛で、その結晶がこの子よ」と赤ちゃんを付き出した。
海尊「おっ!?」女の子?って富樫とどことなく似ている…顔が赤くてサルボボっぽい。
義経「富樫の顔は酒やけだ。生まれたばかりの赤ん坊は皆赤くてサルっぽい」ちなみに、高山サルのボボ(赤ちゃん)は禍がサル、夫婦猿(円)満で家内安全、縁起がいい。拝んでおけと赤ん坊を拝ませたら、赤ちゃんが「ふんぎゃー!!」泣いて、つられて山吹も「んぎゃぁ!んぎゃっ!」と泣いた。赤ちゃんをあやすのが下手くそな海尊で、
義経「あぁ…泣いたじゃねぇか」と部屋がうるさくなった所で、陽気に酔っ払った千鳥足二匹の弁慶と富樫がサブロクに肩を借りて顔を出し、うるさいメンバーが大集結した。
富樫「お♪繭子!起きていいのか?それに、なんだ?メンバーが増えてるぞ」じゃ!
弁慶「ほれっ!」部屋で飲むつもりで大量の酒を買い込んだらしく、酒樽を持ち上げ、祝賀二次会に突入だ!!と喜んでいるが「つまみないがない、つまみ!」って言ったから、
義経「あん?じゃ、そこの菅笠に入った、だだちゃ豆、こっちに持って来て摘めよ」
それより山吹が泣き止まねぇんだ、って困っていたら、
繭子「…では!」懐から徐に折りたたみ式傀儡人形をサッと取り出し、人形劇を始めた。
義経「懐かしいな。15,16の時に(初めての遊郭で)見たぞ、傀儡回し…」
糸で繋がれた人形を巧みに操り、
繭子「…」口をパクパクさせて山吹をあやしながら、傀儡にタダ茶豆を持たせて、運んで…。
義隆「すごい!」と歓声を上げ、山吹もきゃっきゃと大喜びだが、繭子の子はまだ目が見えちゃいないかった。泣きやまねぇっし。赤ん坊をあやすのは女らに任せて、