先日、精神保健福祉士として自殺対策相談電話の任務にあたらせてもらいました。
昨年度から月1回くらいの間隔で夜間の対応をしています。
寄せられる声は切実で、なんとしてでも命をつなぎ止めようと、できるかぎりの心を注ぎ、傾聴に努めます。
「落ち着きました…」
「また電話していいですか…」
との声が聞けると、わずかながら役に立てているのかもしれないと感じますが、電話を切ってから電話の向こう側がどんな様子なのかは常に気になります…
相談内容は様々ですが、経済的困窮から生活に絶望され、行き場のない思いを伝えてこられる方も少なくありません。
困窮の原因が多重債務のような場合は、新たな専門機関を紹介することになりますが、まずは相談者がその状況に陥るまでの経緯や自己評価が低くなっている気持ちをしっかり受け止めていきます。
宮崎県における自殺原因の中でも多重債務が関係しているであろうケースは少なくありません。
それでも昨年度、県の消費生活センターや法テラス宮崎などに寄せられた多重債務相談件数が減少したという記事を読みました。
前年度と比べると約1000件少ない4219件だったようです。
それでも4000件を超えているのですね…
これは収入の3分の1以上を超える借り入れが禁止された改正貸金業法の効果とも言えます。
全国的にみても5社以上から借り入れをしている消費者の数は、改正貸金業法が施工される前は、111万人いたのが、今年9月時点では39万人まで減少しているとのこと。
それでも無登録業者やヤミ金業者から借り入れる人も後を絶たないとも…
法的救済は弁護士の方々に任せるするとし、相談者に心と自信を取り戻してもらうために、これからの電話で心に寄り添っていきます。