懐かしい風景(29) 別府町編(10)・
消える海(2) 埋め立て
『加古川市史(第三巻)』の次の指摘に注目します。
・・・(埋め立てにより)かつての浜辺での海水浴や潮干狩りの楽しさを奪われたのであり、「埋め立て造成」の名の下に、景観の強制的な変更とその受け入れを余儀なくされてしまったのである。
このことの持つ意味を、私たちはもう一度よく考えてみないといけないのではないだろうか・・・・
以下は「広報かこがわ」からの引用です。
・・・このしゅんせつで浜辺がなくなり、潮干狩り、海水浴場が姿を消し、昔の面影は一変し、壮観な工場群が建設されようとしている。(「広報かこがわ」1967年4月15日号)
(見出し) 「来春完成めざし 埋め立て始まる 尾上町・別府町地先の公有水面」
・・・現在約十隻のしゅんせつ船がか動しており、排砂管より勢よく土砂が吹き出している、日々海岸が変ぼうしております・・・(「広報かこがわ」1968年5月15日号)
かくして、別府・尾上町から海岸線が消え、市民のウオーターフロントはなくなりました。
*写真:浜の埋め立て(昭和42・43年)
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