ひろかずのブログ・2

79歳のおじいさんです。散歩したこと、読んだこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、腹が立ったこと等々何でも書いてみます。

尾上町をゆく(4) 玖須比(くすひ)の伝承

2023-09-19 08:38:58 | 加古川市尾上町探訪

 

       尾上町をゆく(4) 玖須比(くすひ)の伝承

 加古川市尾上町養田の大歳神社の伝承です。

 中世の今津は、「今津千軒」と呼ばれ、たいそう賑わっていました。いつの頃から、今津へ二匹の大蛇が出没し、人を食べるようになりました。

 長田の長(おさ)、玖須比(くすひ)は、大蛇退治に出かけました。ある日、子どもをつれて海辺に出ました。

 急に空が曇り、大蛇があらわれ一気に幼児を飲み込んでしまったのです。

 怒った玖須比の放った第二の矢が、大蛇の喉に命中しました。さすがの大蛇も地響きをたてて息絶えたました。

 帰途、気がつくと物凄い形相で雌の大蛇が追いかけてきました。玖須比は振り返り、切りつけました。

 傷ついた大蛇は「今津が元のようになったら、また人を食べに帰ってくる」と言い残して海に去っていきました。

 二匹の大蛇が通った跡は、メス溝・オス溝と呼ばれ戦前、尾上に飛行場が作られるまでは残っていたといいます。

 今津は、加古川の河口にあり、加古川の堆積作用により港としての機能を失い、幾度となく洪水に見舞われた土地柄でした。

 そんな歴史が尾上(養田)に、「大蛇と玖須比」の伝承を残したのでしょう。

*写真:大歳神社の祭神・玖須比を説明する説明板



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