故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

急がず、慌てず

2018-05-20 09:57:55 | よもやま話

ここにいたんかいな、あざみ兄弟。
夏の盛りにアスファルトに咲いていたあざみ兄弟のことが気になっていました。
すっかり忘れた冬の朝、久しぶりにあざみ兄弟に出会いました。
昔話は、こんなこと。


終活(しゅうかつ)とは「人生の終わりのための活動」の略。
人間が自らの死を意識して、人生の最期を迎えるに当たって執る様々な準備や、
そこに向けた人生の総括を意味する言葉である。
(Wikipedia より)

今日のタイトルは、「急がず、慌てず」です。
冒頭に、終活なんぞ書いたものだから、なんとなく抹香臭い話と思われることでしょう。
終活ならば、捨てるだけと覚悟していますから、そんなに苦労はないように思います。
子供達に伝えることも少なからずあります。
私はかみさんを亡くした時、一度整理をしたことがあります。
かみさんに頼り切った生活をしておりました。
亡くなった時から、一日が長いなと感じる日が続きました。
子供達ともコミュニケーションがとれませんでした。
二年かかって、それまでため込んだ思い出を整理し、大事なものだけをひとまとめにしました。
どうしても取っておかなければならぬものは、ダンボール箱一つにもなりませんでした。

思い出はいずれ忘れることと、捨てることにしました。
記憶に残るものだけでよい。忘れることを怖れないようにしました
どうしても覚えておかなければならぬものは、誰が知ってるかだけ覚えることにしました。

ところが、妻と出会い、地縁も血縁もないところに来ることになった時から、初体験の連続となりました。
新たに出会った人達の顔と名前を一致させるために、似顔絵を描き始めました。
出会った人の顔を覚えるためでした。
これまでの経験が全く生かされない生活になりました。
子離れをせざるを得ず、親としての立場もなくなりました。
若い時、ドキドキしながら社会人になった時の感覚に似ています。

意識不明になった親族の終活のお手伝いをしています。
妻が骨折したときは、老々介護の練習をしました。
生きるために、身体を脳を鍛えています。
他に選択肢がないからです。

こんなことになったからには、「急がず、慌てず」の心境です。
相変わらずやることが多い。
若い頃のように、バリバリできないから、休まず少しずつやることになる。
自然がやることを教えてくれる。
暖かくなったから種を植え、畑を耕す。
作物を育てるために、草を抜く。
単に、食うために働く。
お腹がすくから、何かを食べる。
ストレスをためないように、友人たちと笑って過ごす。

かと言って、昔の生活のすべてを忘れることが出来るわけじゃない。
会っておかなければならぬ人がいる。
期限なしで、催促なしの借金の返済をしておかなければならぬ。
いっぱいお世話になりましたから。
返す人もいないので、次の世代に返すことになる。
おまけのような人生とも言えるし、毎日が真剣勝負でもある。

恋人と会ったとき、あんなに無理ばかりしたのに、
今は「急がず、慌てず」です。

風に舞い 水に流れて 種走る

2018年5月20日
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