夏の朝の思い出は、母の顔が重なります。
瀬戸内の島には凪があり、無風状態の中起きだしました。
顔を洗いに行くと、ひんやりとする瀬戸で母が働いていました。
いつも笑顔で挨拶をしてくれました。
私達子供を呼ぶ時も、「さん」付けでした。
どうして、そう呼ぶのか聞かず終いです。
今朝は、静かな朝です。
妻が、娘の結婚式のために広島に帰りました。
鏡のような海面を一筋の航跡が曲がって伸びて行きました。
入道雲は、早くも高くなりそうな気配でした。
熊蝉が大音響で鳴いていました。
風は、まったくありませんでした。
島のひな壇のような段々畑には、すでに多くの人が働いていました。
妻の娘は、「結婚式」が早く終わってほしいと言ってるそうです。
一世一代の結婚式の準備で気疲れしたのでしょう。
あんたが主役の晴れ舞台です。
苦労も、終わってみれば良い思い出になります。
昨日の穴掘り作業、落ち葉運びで、今朝は背中が張りました。
朝風呂に入り、ストレッチをやりました。
一人暮らしは、炊事洗濯と忙しい割に静かです。
妻が留守の間、枯らしてはいけないと
雨予報に関係なくベランダ野菜に水分補給をしました。
父の看病をするために、母は病院に寝泊まりしていました。
父のベッドの横に一枚の畳を敷いて、そこがすべての生活の場でした。
父の背中を拭いてあげていた時に、
看護婦さんが血相を変えて飛び込んで来ました。父の臨終でした。
母は、三年間付き添いました。
私の子供が生まれた時も、二日間いてさんざん冗談を言って、
「お父ちゃんが気になるけえ。」と病院に帰っていきました。
どうして、父は、「ちゃん」付けなのでしょう。これも聞かず終いです。
多くの知り合いが去っていきました。
でも、多くのちっちゃな友人ができていきます。
孫のおぼつかない仕草とみょうちくりんな言葉で
リフレッシュできた週末でした。
こんな静かな朝に慣れなくなったこの頃です。
2015年1月26日
(後日談)
この文章は、散漫です。
妻に見抜かれました。
そうです。
私の悪い癖で、
何か悪だくみをしているときは、片づけ仕事になるのです。
以後気をつけます。
2015年1月26日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます